まず4学部の進路を、同じ年度で確かめる

福井大学は教育学部、医学部、工学部、国際地域学部の4学部で構成されています。教育には学校教育課程、医学には医学科・看護学科、工学には5学科、国際地域には国際地域学科があります。進路を調べるときは、大学名だけでなく自分の学科まで合わせて確認しましょう。[2]‌​‌‌​​‌‌‌‌‌‌​​​​​​​​‌‌​‌​‌‌‌​‌‌​‌​‌​‌​​​​‌‌​‌​‌​‌​‌‌​‌‌‌​‌​​‌‌​‌

2025年度の学部卒業者進路(2026年5月1日現在)
学部・学科卒業者進学者就職者欄臨床研修医
教育学部104人11人92人記載なし
医学部医学科108人記載なし記載なし106人
医学部看護学科64人5人58人記載なし
工学部538人324人212人記載なし
国際地域学部64人3人61人記載なし
合計878人343人423人106人
[1]

このほか看護学科に一時的な仕事に就いた者1人が掲載されています。全学部のその他は2人、進路未定者は3人です。その他は、就職・進学を希望せず、それ以外の進路を選んだ人と注記されています。表の主要な列だけで卒業者全員の進路が尽くされるわけではありません。[1]

工学部では卒業538人中324人が進学しています。一方、医学科の106人は一般の就職者欄ではなく臨床研修医として載っています。学部ごとにこうした事情があるため、就職者の割合が低く見えることを、そのまま就職の難しさと解釈しないようにします。[1]

就職率・実就職率・進路決定率は、計算が違う

2025年度の進路資料では、就職率を「就職者、一時的な仕事に就いた者、進学者のうち就職している者の再掲分」を合計し、卒業者で割って計算しています。学部全体の掲載値48.3%は、就職者423人と一時的な仕事1人を合わせた424人を878人で割った割合です。就職希望者を分母にしていません。[1]

一方、大学の就職特設ページで説明する「実就職率」は、就職者を、卒業・修了者から大学院進学者を除いた人数で割る計算です。資料によって分母や学部・大学院の対象範囲が異なるため、同じ「就職率」という言葉だけを見て数値を比べないようにしましょう。[3]

資料を読むときに確認する違い
指標確認すること
進路資料の就職率卒業者全員が分母。臨床研修医は別欄
特設ページの実就職率卒業・修了者から大学院進学者を除く計算
進路決定率就職・進学以外の「その他」も含む計算
国家試験合格率受験者が分母。新卒・既卒でも値が変わる
[1] [3]

進路資料の学部全体の進路決定率99.7%には、その他の2人も含まれます。これを就職・進学だけの割合や内定率とは呼べません。また、国家試験合格者数や教員免許の取得数を就職者に加えることもできません。確認する年度・対象・分母の3点をそろえることが、実績を使う前提になります。[1]

就職先の例を、学部と職種を分けて読む

2026年3月卒業生の公式掲載先の例
対象掲載先の例
教育学部福井県・岐阜県・富山県の公立学校教員、福井銀行
医学科の臨床研修福井大学医学部附属病院、福井県立病院、大垣市民病院
看護学科の就職福井大学医学部附属病院、金沢大学附属病院、福井市役所(保健師)
工学部三菱電機(機械)、任天堂(電気電子情報)、積水ハウス(建築)
国際地域学部全日本空輸、サントリーホールディングス、福井県庁
[4] [5] [6] [7]

これは主な進路先の一部です。工学部のかっこ内は卒業生の所属学科の略記で、採用された職種を示しているわけではありません。企業名の掲載だけでは、配属や雇用形態、企業別の人数は分かりません。気になる会社の募集職種を確認してから比較します。[4] [5] [6] [7]

同じ病院でも、医学科の臨床研修先と看護学科の就職先では選考や窓口が異なります。公立学校教員と自治体職員の募集も、区分を分けて確認しましょう。官公庁や企業を調べるときは、法人・機関名と募集区分を正確に使い、グループ名から親会社の採用実績へ置き換えないようにします。

大手企業への内定率や大学別の選考通過率は、今回の公式資料では確認できません。掲載された企業を採用保証として受け取らず、仕事内容、応募条件、勤務地、教育体制などを調べるきっかけとして使ってください。大学名だけで自分の応募範囲を決める必要もありません。

自分の学部で、準備の中心になる経験を選ぶ

教育学部は学校・地域・大学をつなぎ、実践と振り返りを通じて教員としての力を育てる教育を掲げています。実習で何を観察し、どのように指導や説明を改善したかを整理し、取得予定免許と受験する校種・教科を照合することが準備の中心です。[8]

医学科は地域医療や研究、チーム医療などの学びを、研修先で深めたい内容へつなげます。看護学科では病院と地域での支援を比べ、保健師・助産師を希望する場合は選択課程の履修条件を確認します。履修、国家試験、採用はそれぞれ別の段階として予定を立てましょう。[9] [10]

工学部は5学科の専門に応じて、実験・設計・測定・研究の課題を具体的に説明する準備が役立ちます。学部就職と大学院進学は、周囲の人数だけでなく、希望職種の条件と研究したい内容から比較します。大学院修了者の就職実績は学部と別に公表されているため、混ぜないようにします。[1] [11]

国際地域学部は異文化理解、企業・自治体と連携する課題探求、文理融合の学びを組み合わせています。訪問した企業名や留学先だけを並べず、自分が調べた問い、担当した作業、相手との調整、得られた結果を分けると、仕事との接点を説明しやすくなります。[12]

学部の教員とキャリア支援課をつなげて利用する

大学は学部・大学院の就職担当教員とキャリア支援課が連携する体制を案内しています。進路相談、履歴書添削、面接練習のほか、企業・公務員向け、教員志望者向け、医療系就職志望者向けの支援も紹介しています。キャリアサポートシステムでは求人や先輩の体験記などを確認でき、予約にも利用できます。[3]

研究・実習や資格条件は学部の教員へ、仕事の比較や選考での伝え方はキャリア支援へというように、相談内容を整理します。別々の相談で説明が食い違わないよう、候補表と予定表を共通で使うと、進路選びと学修の準備をつなげやすくなります。

編集部の架空の例:「大学院進学と、この職種への応募を比較しています。研究ではこの課題に取り組んでおり、実務で経験したいこともあります。募集条件と今後の学びの面で、何を確認すると判断できますか」。これは実在の学生の相談事例ではなく、希望・経験・質問をまとめるための例です。

相談の時点で完全な志望理由を用意する必要はありません。どの情報が足りずに迷っているのかを示すだけでも、次に調べることを具体化できます。添削や面接練習で指摘を受けた点は、一つ直して次の確認へ持参しましょう。

今週は、実績の確認から自分の比較表へ進む

編集部提案:最初に進める3つの作業
順序作業できあがるもの
1自分の学科の進路を年度と分母つきで確認就職・進学・研修を分けたメモ
2気になる仕事や進学先を同じ項目で比較応募条件・仕事内容・学びの候補表
3経験と締切を整理して相談を予約経験の説明と実習・研究・応募の予定表

経験メモは、目立つ成果だけを探す必要はありません。実習や研究、プロジェクトで迷い、調べ、相談し、改善した一場面を選びます。チーム全体の成果と自分の役割を分け、公開してよい情報の範囲で具体的に説明してください。

大学の実績を知った後は、自分が仕事で何をしたいか、どの学びを深めたいかへ問いを移していきましょう。候補表と経験メモを大学の支援で確かめながら直すことで、漠然とした不安を、次に取り組む準備へ変えていけます。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 令和7年度 卒業者・修了者の進路状況確認日:2026-09-11 / 全4頁確認。p1学部、p2・3大学院、p4資格実績
  2. 学びの選択確認日:2026-09-11 / 4学部と学科・課程構成
  3. 就職率・キャリア支援確認日:2026-09-11 / 実就職率の定義、面談・添削・面接練習・学部教員との連携
  4. 教育学部の進路状況確認日:2026-09-11 / 2026年3月卒の教員・官公庁・企業実績
  5. 医学部の進路状況確認日:2026-09-11 / 2026年3月卒の臨床研修先・看護学科就職先
  6. 工学部の進路状況確認日:2026-09-11 / 2026年3月卒の5学科別就職先
  7. 国際地域学部の進路状況確認日:2026-09-11 / 2026年3月卒の企業・自治体実績
  8. 教育学部について確認日:2026-09-11 / 学校・地域・大学の連携と省察
  9. 医学科 特色あるカリキュラム確認日:2026-09-11 / 地域医療・研究等の学び
  10. 看護学科 免許取得コース(選択)確認日:2026-09-11 / 保健師・助産師は選択する課程
  11. 工学部の人材養成に関する目的確認日:2026-09-11 / 5学科の専門領域
  12. 国際地域学部 学びの特色確認日:2026-09-11 / 異文化・課題探求・文理融合

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