進学324人・就職212人を、学科別に確認する

福井大学工学部には、機械・システム工学、電気電子情報工学、建築・都市環境工学、物質・生命化学、応用物理の5学科があります。2025年度卒業者の進路表は2026年5月1日現在で、工学部全体の卒業538人、進学324人、就職212人を掲載しています。[1] [4]​‌​‌​‌​‌​‌‌​​​‌​‌‌​​​‌​‌​‌​​‌‌‌‌‌​‌‌‌‌​‌‌​​‌‌‌‌​​‌​‌​‌​‌​​‌​‌‌‌​

2025年度・工学部卒業者の進路(公式掲載値)
学科卒業者進学者就職者
機械・システム工学160人106人53人
電気電子情報工学129人76人53人
建築・都市環境工学74人28人46人
物質・生命化学135人90人44人
応用物理40人24人16人
合計538人324人212人
[1]

工学部全体の進学率は60.2%、就職率は39.4%です。この資料の就職率は、卒業者を分母としています。進学する学生が多いため、39.4%を見て「就職希望者の多くが決まっていない」と判断することはできません。別区分として、機械・システム工学にその他1人、物質・生命化学に進路未定1人が掲載されています。[1]

学科ごとの進学割合も異なります。人数は自分の周囲以外の進路を知る参考にし、割合の高さだけで進学や就職を決めないようにしましょう。自分が深めたい内容と、応募したい仕事が求める条件を並べることが次の作業です。

同じ工学部でも、5学科の就職先を分けて読む

2026年3月・学部卒業生の公式掲載先の例
学科主な就職先の例
機械・システム工学スズキ、トヨタ車体、三菱電機、原子力規制庁
電気電子情報工学関西電力、デンソーテクノ、トヨタシステムズ、任天堂
建築・都市環境工学積水ハウス、西日本高速道路、長谷工コーポレーション、福井県庁
物質・生命化学イビデン、セーレン、住友理工、福井村田製作所
応用物理アイシン福井、永和システムマネジメント、加賀東芝エレクトロニクス、澁谷工業
[2]

この一覧は工学部の卒業生の実績で、工学研究科修了者の実績を混ぜていません。企業名が掲載されていても、開発・設計・生産技術など、どの職種で採用されたかは一覧だけでは分かりません。自分が応募する募集職種を開き、仕事内容や応募条件を確かめてください。[2]

同じ企業グループでも、会社が違えば事業や募集職種も確認が必要です。たとえばトヨタ車体、トヨタシステムズなど、公式一覧にある法人名をそのまま起点に調べます。グループの名前から別会社の実績へ置き換えたり、親会社への採用実績としてまとめたりしないことが大切です。[2]

大手企業の掲載は、応募先を知る手がかりになりますが、個人の採用可能性を保証しません。大学別の選考通過率や大手内定率は今回の公式資料では確認できないため、仕事内容、専門との接点、勤務地、研修など同じ項目で候補を比較しましょう。

大学院進学は、研究したい問いと職種の条件から考える

同じ2025年度の工学研究科博士前期課程の資料は、修了279人、進学8人、就職270人、その他1人と掲載しています。この集団は学部卒業538人とは別です。大学院の就職先や割合を、そのまま学部卒での採用条件として説明することはできません。[1]

編集部提案:学部就職と大学院進学を比べる観点
観点学部就職で確かめること大学院進学で確かめること
取り組みたいこと早く実務で経験したい仕事は何か継続して研究したい問いがあるか
応募条件学部卒で募集される職種と提出物希望職種で学位・専門条件があるか
学習環境入社後の研修や配属の考え方指導体制、設備、研究の進め方
費用・予定選考と卒業研究をどう両立するか学費・生活費と入試準備をどう組むか

「研究職に興味があるから全員大学院が必要」「進学が多いから自分も進む」と一律に結論を出さず、まず対象企業の募集条件を確認します。同時に研究室の教員へ、関心のある分野でどのような研究課題があり、進学後に何を学ぶのかを相談しましょう。

就職と進学の両方を検討する間は、企業の応募締切と大学院の出願・試験日程を一枚にまとめます。学内の推薦や応募手続きに関わる場合も、利用する制度の条件を確認してから動き、思い込みで自由応募と同じ扱いにしないようにします。

専門分野ごとに、仕事へつながる説明材料を探す

機械・システム工学はものづくりに必要な機械分野の知識と応用、電気電子情報工学は物性・デバイス、エネルギー、システムなどを扱います。建築・都市環境工学は建築と土木を基礎として生活空間や環境を考え、物質・生命化学は化学・物理を基礎に材料等を探究します。応用物理は物理・数学・工学の知識を研究開発へつなぐ教育を掲げています。[3]

編集部提案:学科の課題から探す選考材料
学科取り組みの例説明したいこと
機械・システム工学設計や実験、装置の評価条件の設定と改善をどう判断したか
電気電子情報工学回路・デバイス・プログラムの課題不具合や誤差の原因をどう切り分けたか
建築・都市環境工学設計案、空間や地域の調査利用者と環境の条件をどう両立したか
物質・生命化学合成・分析・材料に関する実験比較条件、再現性、記録をどう管理したか
応用物理測定・計算・モデル化仮定と結果の違いをどう検討したか

実験・制作のテーマと志望職種が完全に一致していなくても、課題の分け方、比較の方法、他者への説明などの接点を探せます。「専門が違うから関係ない」と早く判断せず、仕事のどの工程で自分の経験を使えるかを考えてみてください。

一方、授業で触れただけの技術を、実務で使いこなせる能力として大きく見せないことも大切です。使用経験、理解している範囲、これから学ぶ必要があることを分けると、面接で質問を受けたときも事実に沿って説明できます。

研究概要は、課題・方法・自分の判断で組み立てる

研究概要を作る際は、最初に「何を解決したい研究か」を専門外の人にも伝わる一文で書きます。次に方法、自分が担当した部分、結果と未解決の点を続けます。専門用語の数を増やすより、なぜその方法を選んだかを説明するほうが、取り組みの筋道が伝わります。

編集部の架空の例:「測定値のばらつきが大きかったため、私は測定条件と記録方法を分けて点検しました。比較する条件をそろえて再測定し、結果の違いを整理しました」。実在の研究成果ではなく、課題・行動・確認の順で話すための例です。実際の数値は自分の記録で確かめてから使いましょう。

成果がまだ出ていなくても、立てた仮説、試した方法、うまくいかなかった理由、次の検証を説明できます。研究室全体の成果を自分一人の成果にせず、共同研究や未発表情報を含める場合は、外部に出してよい範囲を指導教員と確認します。

応募書類に使う短い説明と、面接で詳しく話す説明を用意し、専門外の相手に読んでもらいます。「目的が分かるか」「自分の役割が見えるか」「結論と限界が区別されているか」の3点から直すと、内容を整理しやすくなります。

研究室とキャリア支援の両方に、同じ資料を持って相談する

大学は各学部・大学院の就職担当教員とキャリア支援課が連携する体制を案内しています。進路相談、履歴書添削、面接練習のほか、業界・企業研究や企業との接点を作る機会も紹介されています。研究内容の確認と、選考での伝え方の確認をつなげて利用しましょう。[5]

今週は、希望職種の候補表、実験・研究の説明メモ、就職と進学の予定表の3点を作ります。研究室では専門と進路の関係を、キャリア支援では募集条件の読み方や説明の伝わり方を相談すると、同じ課題を別の視点から確かめられます。

相談するときは「大学院へ行くべきですか」だけでなく、「この仕事に関心があり、この研究をさらに続けるか迷っています。募集条件と研究内容から、何を確認して判断すればよいですか」と尋ねてみましょう。周囲の進路の割合を、自分の選択を決める圧力ではなく、比較する材料として使ってください。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 令和7年度 卒業者・修了者の進路状況確認日:2026-09-11 / p1工学部5学科、p2工学研究科博士前期課程。2026年5月1日現在
  2. 工学部の進路状況確認日:2026-09-11 / 2026年3月学部卒業生の学科別就職先
  3. 工学部の人材養成に関する目的確認日:2026-09-11 / 5学科の専門と育成目標
  4. 学びの選択確認日:2026-09-11 / 現行4学部・学科構成
  5. 就職率・キャリア支援確認日:2026-09-11 / 就職担当教員との連携、相談・添削・面接練習

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