医学科と看護学科では、進路表の欄が異なる

福井大学が公表する2025年度卒業者の進路表は、2026年5月1日現在の状況です。医学科は卒業108人のうち106人が「臨床研修医」の欄に、2人が進路未定者の欄に載っています。一般の就職者とは別の欄で集計されているため、就職者欄だけを見て進路を判断しないようにします。[1]‌​‌‌​‌‌‌‌‌​‌​‌‌‌​​‌​‌​​​​‌‌​‌​​‌​‌‌​​​‌​​​​‌​​​‌‌​‌‌‌‌​​​​​​‌‌​‌

2025年度卒業者・学科別進路(2026年5月1日現在)
学科卒業者進学者就職者欄臨床研修医一時的な仕事
医学科108人記載なし記載なし106人記載なし
看護学科64人5人58人記載なし1人
[1]

看護学科の「就職者58人」と「一時的な仕事1人」は別区分です。資料の就職率92.2%は、この2つを合わせた59人を卒業64人で割った値です。就職希望者を分母にした割合ではありません。産業別の医療・保健衛生の欄にある59人とも、集計に含む区分を確認して読みます。[1]

一時的な仕事の具体的な勤務内容や雇用条件は、この資料からは分かりません。人数をすべて同じ雇用形態にまとめず、自分が応募する求人では雇用形態、勤務内容、資格条件を個別に確認してください。医学部全体を一つの就職率だけで比べると、こうした学科の違いが見えにくくなります。

医学科の研修先と、看護学科の就職先を分けて探す

2026年3月卒業生の医学科の主な臨床研修先には、福井大学医学部附属病院、福井県済生会病院、福井県立病院、福井赤十字病院などが掲載されています。福井県外では大垣市民病院、大阪急性期・総合医療センター、京都大学医学部附属病院、市立伊丹病院などもあります。[2]

同年の看護学科の主な就職先には、福井大学医学部附属病院、福井県済生会病院、福井赤十字病院、金沢大学附属病院、京都済生会病院、東京大学医学部附属病院、藤田医科大学病院が掲載されています。自治体では福井市役所・越前市役所・敦賀市役所が保健師として明記されています。[2]

同じ病院名が両方に載っていても、医学科の研修プログラムと看護職の採用は別です。見学や応募の窓口、必要な書類、選考方法を、自分の学科と希望する職種に合わせて確認しましょう。掲載先に何人が進んだかや、個別の診療科・病棟への配属は、この一覧から推測しません。[2]

編集部提案:見学前に分けて作る質問
希望する進路確認したい内容
医学科の研修先研修プログラムの構成、指導・相談体制、振り返りの機会
病院の看護職新人教育、配属の決め方、相談できる体制、勤務条件
自治体の保健師募集職種・資格条件、担当業務、異動や地域との関わり
進学研究したい分野、履修内容、指導体制、出願条件

病院や自治体の知名度より、どの場面で何を学びたいかを先に書いておくと、見学で得た情報を比較しやすくなります。説明を聞いた直後に「確認できたこと」「まだ分からないこと」を分けてメモし、次の質問につなげてください。

国家試験の結果と、資格課程の選択を区別する

2026年国家試験・新卒者の人数(公式資料から)
試験新卒受験者新卒合格者
医師108人106人
看護師64人63人
保健師20人20人
助産師5人5人
[1]

医師国家試験は新卒108人中106人で98.1%です。既卒者を含む全体では110人中106人、96.4%となるため、両方を同じ割合として扱わないようにします。看護師は新卒64人中63人、98.4%です。保健師には別に既卒1人の受験・合格があり、上の表は新卒者に限定しています。[1]

看護学科の保健師教育課程は選択制で、助産師教育課程も4年間の中で選択する課程として案内されています。入学すれば全員が看護師・保健師・助産師の3つを同時に取得できる、という意味ではありません。希望する課程の履修条件や選択の手順は、自分の入学年度の資料と学科の説明で確認しましょう。[6]

受験資格を得るための履修、国家試験への合格、希望先の採用はそれぞれ確認すべき段階です。進路表の臨床研修医106人と医師国家試験の新卒合格者106人も、数が同じであっても別の指標です。過年度の高い合格率や就職先の一覧を、個人の合格・採用保証として使わないことが大切です。[1] [2]

福井大学での学びを、希望する環境の判断材料にする

医学科は6年一貫教育を行い、早期から病棟看護体験や研究に触れる機会を設けています。特色あるカリキュラムには、チーム医療、医学英語、医科学研究、地域医療、救急・緊急被ばく医療などが挙げられています。研究と地域医療のどちらに関心があるかも、研修先へ尋ねる内容を考える材料になります。[3] [4]

たとえば地域医療の学びが印象に残っているなら、地域で患者を支える他職種や機関との関わりを振り返ります。研究に関心があるなら、調べた問いや手法、指導を受けて考え直した点を整理します。授業名を並べるだけでなく、経験からどのような学びを深めたいと思ったかを説明しましょう。

看護学科は「臨床」と「地域」の両方を学び、多職種連携を重視しています。保健師課程では地域を訪れて課題を調べる学習、助産師課程では講義・演習・実習を組み合わせた学習が案内されています。病院での支援と、暮らす地域での支援のどちらに関心が向いたのかを、実習での気づきと結び付けて整理できます。[5] [6]

まだ関心分野が絞れていない場合は、実習で疑問を持った場面を2つほど選びます。その疑問を解くために何を学ぶ必要があるかを書いてみると、希望先に求める教育や相談体制が具体的になります。最初から一つの分野への確信を作る必要はありません。

実習の説明では、観察と自分の行動を分ける

志望理由や面接で実習経験を話すときは、見学したこと、自分が指導のもとで行ったこと、振り返りで学んだことを区別します。高度な処置を見た経験を自分が実施した成果にせず、自分の立場で何を考え、誰へ相談し、どう学び直したかを伝えてください。

編集部の架空の例:「実習中、相手に説明が伝わっているか判断に迷ったため、私は指導者へ相談し、説明の順序と確認の仕方を振り返りました。次の演習では、相手の反応を確かめることを意識しました」。これは実在の学生や患者の事例ではなく、行動と学びを分けて書くための例です。

実際の経験を書く際は、患者や家族が特定される情報を除き、自分の学習過程に焦点を当てます。チーム全体の判断と自分の役割も分けます。文章ができたら、学科の教員や面接練習で、経験と志望理由がつながっているかを確認しましょう。

出身大学の評価への不安だけで応募先を決めるより、具体的な応募条件と、自分が説明できる経験を照合する準備が役立ちます。個人の選考通過率や、出身大学による採用の有利不利は、今回の公式資料では確認できません。

実習・試験・応募の予定を一枚にまとめる

大学のキャリア支援では学部・大学院の就職担当教員との連携、相談、履歴書添削、面接練習を案内しています。医療系の就職を目指す学生向けには、国家試験対策や面接対策の講座も案内されています。利用方法や日程は所属の案内で確認してください。[7]

編集部提案:今週そろえる3点
作業できあがるもの
希望先を比較する研修・仕事内容と確認事項を並べた候補表
実習を振り返る自分の行動・学び・今後深めたいことのメモ
予定を照合する実習、試験準備、見学、応募締切の一覧

相談では「この研修先・就職先を検討していますが、実習で感じた課題を志望理由へどうつなげればよいですか」と、候補と経験を一緒に示すと具体的な助言につながります。資格課程の確認は学科、応募書類や面接準備は進路支援にも相談し、確認した内容を同じ予定表へ反映しましょう。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 令和7年度 卒業者・修了者の進路状況確認日:2026-09-11 / 2026年5月1日現在、p1医学・看護の進路、p4国家試験
  2. 医学部の進路状況確認日:2026-09-11 / 2026年3月卒業生の医学科研修先・看護学科就職先
  3. 医学部医学科確認日:2026-09-11 / 6年一貫教育と早期の学び
  4. 医学科 特色あるカリキュラム確認日:2026-09-11 / 研究・地域医療・チーム医療など
  5. 医学部看護学科確認日:2026-09-11 / 臨床・地域、多職種連携の学び
  6. 看護学科 免許取得コース(選択)確認日:2026-09-11 / 保健師・助産師課程の選択制
  7. 就職率・キャリア支援確認日:2026-09-11 / 学部教員との連携、相談・面接・医療系対策

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