5学部の進路を、一つの就職率にまとめない

大学が公表する2025年度卒業生の進路情報は、教育、経済、経営、理工、都市科学の5学部に分かれています。大学院も別に掲載されているため、学部卒の就職先を知りたいときは学部の欄を確認します。[1]‌​‌​‌​‌​​​​​‌​‌‌‌‌​​​‌​​​‌​‌‌​‌​‌​‌‌‌​​‌‌‌​‌‌‌‌​​​​‌​​‌​​‌‌​​‌​​

2025年度の学部別進路(大学公表値)
学部卒業者主な進路構成
教育216人教員46.8%、民間教育2.3%・その他31.5%、公務員3.7%、進学14.4%、その他1.4%
経済238人民間等80.3%、公務員7.6%、進学5.5%、その他6.7%
経営285人民間等83.5%、公務員4.6%、進学2.5%、その他9.5%
理工643人民間等16.5%、教員0.5%、公務員0.5%、進学79.3%、その他3.3%
都市科学276人民間等44.9%、公務員6.2%、進学42.0%、その他6.9%
[1]

これらは卒業者を分母とする進路構成で、就職希望者を分母とする就職率ではありません。経営学部は夜間主コースを含む集計です。割合の丸めにより、学部によって合計が100%に一致しない場合があります。[1]

進学が多い学部で民間就職の割合が小さいことを、就職が難しいという意味に置き換えないようにしましょう。教員の割合も採用試験の合格率とは別です。指標が何を表すかを確認したうえで、自分の選択肢を考えます。

所属する学部と学科から、準備の軸を決める

学部ごとに最初に確かめること(編集部提案)
学部確認の起点
教育志望する校種・教科、取得見込み免許、実習での学び
経済関心のある社会や制度の課題、分析や研究の経験
経営企業や組織の課題、一般・DSEPなど自分の学び
理工所属EPの専門、学部卒と大学院修了の応募条件
都市科学4学科の専門と進路、調査・設計・研究の役割

教育学部は教員のほか企業や進学の選択肢もあります。経済学部は社会や経済の問題を多様な分野から学び、経営学部は経営学科の中に一般プログラムとDSEPを置いています。自分が所属しただけで一定の技能があると考えず、実際に取り組んだ内容を説明することが大切です。[1] [4] [5]

理工学部には3学科があり、都市科学部には都市社会共生、建築、都市基盤、環境リスク共生の4学科があります。都市科学部の2025年度の図でも、都市社会共生とほかの3学科では進学の割合に違いがあります。学部全体の構成だけで判断せず、自分の専門に合う情報へ進みましょう。[3] [6] [9]

有名企業の名前から、募集職種と学位条件へ進む

2025年度の学部別就職先を見ると、経済学部では住友商事、農林中央金庫、NTTドコモなど、経営学部では任天堂、日本銀行、サイボウズなど、理工学部では東京エレクトロン、ディスコ、NTTデータなどの例が掲載されています。都市科学部には大林組、東京地下鉄、都市再生機構などの例があります。[1]

これらは過去の就職例であり、現在の採用枠や配属職種を示すものではありません。大学名だけで入社できる、過去に載っていない企業には応募できない、と考えず、希望先の募集条件を確かめます。企業名とグループ会社の名前、学部と大学院の実績も区別しましょう。

企業比較の基本項目(編集部提案)
項目確かめること
仕事内容誰に何を提供する職種か
応募条件学位、専攻、資格、提出物などの指定
配属職種や勤務地をどの段階で決めるか
経験自分が説明できる学修や活動との接点
働く環境育成、相談、働き方の条件

大手を目指すときも、同じ職種を募集する別の企業と比べることで、自分が重視する条件を確認できます。大学の実績から独自の大手内定率や合格確率を作るより、応募できる条件と、選考で示せる経験を整えるほうが具体的な準備になります。

授業・研究・実習を、自分の行動で説明する

就活の題材は、目立つ課外活動に限りません。教育実習での工夫、経済や経営の課題で行った比較、理工の実験、都市に関する調査や設計なども、判断の過程が分かるように整理できます。参加した活動名を並べるより、何に気づき、どう考えて動いたかを示します。

経験をまとめる共通の枠組み(編集部提案)
順序書くこと
課題何を確かめたり改善したりしたかったか
根拠観察、資料、データ、助言など何を使ったか
担当自分が実施した作業と判断
修正うまくいかなかった点をどう見直したか
学び次に生かせる行動と残った課題

研究内容を説明するときは、専門用語だけでなく、目的と結果の意味を伝えます。共同作業では他の人の成果と自分の担当を分け、測定していない成果を数値にしないようにします。実習や調査の個人情報、未発表の研究は、共有できる範囲を確認しましょう。

学歴への不安がある場合も、大学の評判を弁護する文章を準備するより、自分の行動を説明する材料を増やします。応募先の仕事内容と照らしながら経験を選ぶことで、大学名に依存しない志望理由を作れます。

就職・教職・進学を並行するなら、判断の期限を置く

複数の進路を考える人は、それぞれに必要な準備を一覧にします。企業の選考、教員採用試験、大学院入試は、提出する資料も準備の目的も異なります。どれを第一に目指すかをすぐ決められなくても、いつまでに何を確認するかは決められます。

進学が多い理工学部や都市科学部の一部の学科では、研究したい問いと希望職種の学位条件を比べましょう。教育学部では、どの校種でどんな教育に取り組みたいか、教職大学院などで何を深めたいかを整理します。進路の構成比は、自分の目的の代わりにはなりません。[1] [2] [9]

経済・経営などで企業と公務員、資格や研究の道を迷う場合も、関心のある問題と、必要な試験・学修の準備を分けます。授業や研究の予定と重なる時期を確認し、教員や支援窓口へ相談して優先順位をつけましょう。

キャリア・サポートルームと学部の相談先を活用する

学生センター3階のキャリア・サポートルームでは、求人票、就職関係の資料、OB・OG情報、公務員やインターンシップの情報などを利用できます。キャリア・アドバイザーによる予約制の個別相談もあり、エントリーシートの添削、面接練習、就活の進め方などを相談できます。[7] [8]

教育学部には教員志望者を支援する常設の教職テラスがあります。研究や専門の履修、進学などは学部の教員に、応募書類の伝わり方や企業比較はキャリア相談に、というように、相談したい内容を具体化すると活用しやすくなります。[2]

今週は、所属学部の最新実績を確認し、募集情報を二つ比較し、授業や研究などの経験を一つ短くまとめます。そのうえで、分からないことを一つ選んで相談しましょう。大学全体の実績を参考にしながら、自分の希望と準備に落とし込むことが、就活を進める第一歩になります。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 横浜国立大学 卒業生の就職状況(所属別)確認日:2026-09-10 / 2025年度5学部・学士と院別
  2. 横浜国立大学 教育学部 卒業後の進路確認日:2026-09-10 / 教職テラス・進学案内
  3. 横浜国立大学 理工学部 学科・教育プログラム紹介確認日:2026-09-10 / 3学科
  4. 横浜国立大学 経営学部の概要確認日:2026-09-10 / 一般/DSEPと旧プログラム
  5. 横浜国立大学 経済学部 授業科目体系確認日:2026-09-10 / 5分野・学修内容
  6. 横浜国立大学 都市科学部 学科紹介確認日:2026-09-10 / 4学科
  7. 横浜国立大学 キャリア・サポートルーム確認日:2026-09-10 / 求人資料等
  8. 横浜国立大学 個別の就職相談について確認日:2026-09-10 / 添削面接・予約
  9. 横浜国立大学 都市科学部 就職実績・大学院進学確認日:2026-09-10 / 2025年度学科差

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