2025年度の進路を、卒業者を分母に確認する
横浜国立大学の2025年度進路図では、経済学部の卒業者は238人です。進路は民間等80.3%、公務員7.6%、進学5.5%、その他6.7%となっています。これは卒業者全体の進路構成であり、就職希望者のうち何人が就職したかを示す率ではありません。[1]
| 区分 | 割合 |
|---|---|
| 民間等 | 80.3% |
| 公務員 | 7.6% |
| 進学 | 5.5% |
| その他 | 6.7% |
公表割合は丸められているため、合計は100%に一致しません。民間就職が多いことは確認できますが、全員が同じ業界や職種を選んでいるわけではありません。自分の就活の見通しを、この割合だけで決めないようにしましょう。
大学の就職情報を見る際は、全学サイトの学部別欄と学部独自の案内で、掲載年度が同じかを確認します。古い年度の会社名を最新年度の実績に置き換えず、自分が参考にしている時期を把握しておくことが大切です。
金融以外も含め、企業と仕事内容を分けて比較する
2025年度の経済学部の就職先には、農林中央金庫、日本政策金融公庫などの金融分野、楽天グループ、NTTドコモなどの情報通信分野、ロッテなどの製造業、住友商事などの商社の例が掲載されています。アクセンチュアなどのコンサルティング、内閣府や公正取引委員会などの官公庁もあります。[1]
実績のある会社へ応募すれば、同じ職種に就けるとは限りません。企業名は探す入口とし、採用区分、具体的な業務、配属の決まり方を調べます。経済学部だから金融職、データを扱ったから分析専門職と決めず、自分の経験と募集内容を照合しましょう。
| 方向 | 仕事を見る問い | 学びから考える材料 |
|---|---|---|
| 金融 | 誰のどんな判断を支える業務か | 企業・家計・市場や制度への関心 |
| 情報通信 | 利用者や企業の何を改善するか | データ整理、仕組みを理解した経験 |
| メーカー・商社 | どの市場や顧客と関わるか | 貿易、地域、産業への関心 |
| 公務 | どの政策や行政サービスに関わりたいか | 財政、労働、福祉、法制度の学修 |
大手に関心がある場合も、仕事内容、勤務地、学ぶ環境の希望を先に書き出します。同じ業界の複数社や、似た役割の別業界を比べると、企業名だけでは見えなかった選択肢が見つかります。大学の実績から大手内定率や自分の合格確率を作ることはできません。
5分野の学びを、自分の問題関心として説明する
経済学部の授業科目体系では、専門応用の学修として、グローバル経済、金融貿易分析、現代日本経済、経済数量分析、法と経済社会の5分野が示されています。主分野と副分野を選び、基礎から応用へ学びを深める構成です。[2]
就活で話すときは分野名を並べるより、何に疑問を持ったかを一つ選びます。例えば、地域で働く人の問題に関心があるなら、どの制度やデータを調べたかを整理します。国際的な事業に興味があるなら、国や地域の制度の違いをどう比較したかが説明の材料になります。
公式案内には、1年次の基礎演習で文献やデータの検索、読解、レポート、討論などを学ぶこと、ExcelやRを用いる情報処理・データ解析の科目などが掲載されています。2年次から履修できる課題プロジェクト演習も、課題を探し、分析して解決方法を考える学びとして紹介されています。[2]
自分の履修状況に合わせ、実際に扱った資料や道具を説明しましょう。科目の名前を知っていることと、使って分析できることは別です。使ったことのない手法を技能として書いたり、少し触れた内容を専門家のように語ったりせず、できる範囲を明確にします。
分析の経験は、結論より前に根拠と限界を示す
経済学部の案内では、演習への参加そのものは卒業要件ではない一方、卒業論文への合格は卒業要件とされています。ゼミに限らず、授業の課題や論文で取り組んだ問いを、自分の思考過程が分かる経験として整理できます。[2]
| 項目 | 説明する内容 |
|---|---|
| 問い | 何を確かめたいと考えたか |
| 資料 | 対象、期間、出典をどう選んだか |
| 方法 | 比較や分析をその方法で行った理由 |
| 解釈 | 結果から何が言え、何は言えないか |
| 行動 | 指摘を受けた後、どこを修正したか |
編集部の架空の例です。「地域ごとの違いを比べる際、集計の対象期間がそろっていないと分かり、同じ期間にそろえて再確認した」。大きな発見でなくても、数字をそのまま信じず、比較の条件を点検する姿勢として説明できます。実際に行っていない分析や、確認できない成果を加えないでください。
相関が見えたことを原因が分かったことと同じにせず、データの範囲や別の説明の可能性にも触れましょう。面接では分析手法の詳細だけでなく、専門外の相手が判断できるよう、目的と結果の意味を短く説明する練習が役立ちます。
就職・公務員・進学の準備を、同じ予定表で比べる
民間企業、公務員、大学院のいずれを選ぶ場合も、「何に関わりたいか」と「どんな準備が必要か」を分けて書きます。公務員なら試験区分や採用先、企業なら職種や選考、進学なら研究したい問いと入試科目を確認します。周囲の選択だけで自分の予定を決める必要はありません。
迷いがある段階では、候補を二つに絞って必要な準備を比較します。学修、研究、試験対策、応募書類を全て同じ時期に詰め込まず、いつまでに判断するかを決めましょう。進学については、大学院の最新案内で研究分野や出願条件を確認し、学部の過去の紹介だけで判断しないことが重要です。
経済学部は、キャリア形成論や関税政策と税関行政などの関連講義、同窓会の富丘会と連携するセミナーを案内しています。実社会の話を聞く際は、自分の興味がある仕事でどの知識をどう使うのかを質問すると、学びと仕事の接点を確認できます。開講状況は当年度のシラバスを確かめてください。[3]
相談には、募集情報と分析・研究のメモを持参する
大学のキャリア・サポートルームでは、求人情報、OB・OG情報、公務員やインターンシップの資料などを利用できます。予約制の個別相談では、エントリーシートの添削、面接練習、就活全般の進め方を相談できます。[4] [5]
「経済学部からどこへ行けるか」という質問に加え、「自分の研究をこの職種でどう説明するか」「二つの候補を比べるために何を調べるか」を持って行きます。募集要項と短い経験メモがあれば、相談の後に行うことを具体的に決められます。
今週は、関心のある社会の課題を一つ選び、それに近い仕事を二つ調べ、授業や研究で取り組んだ経験を整理しましょう。経済学を学んだことを大きな看板として語るより、問いを立て、根拠を確かめ、説明する自分の行動として伝えることが準備の軸になります。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 横浜国立大学 卒業生の就職状況(所属別)確認日:2026-09-10 / 2025年度経済学部の進路・就職先
- 横浜国立大学 経済学部 授業科目体系確認日:2026-09-10 / 5分野、基礎演習、データ解析、卒論
- 横浜国立大学 経済学部 キャリアデザイン確認日:2026-09-10 / 授業と富丘会の支援
- 横浜国立大学 キャリア・サポートルーム確認日:2026-09-10 / 求人等の資料
- 横浜国立大学 個別の就職相談について確認日:2026-09-10 / 予約制添削・面接等