三つの率は分母が異なる

公式の進路実績は、2025年度の学部について就職率96.6%、実就職率90.5%、進路決定率94.7%を掲載しています。いずれも同じ意味ではなく、次のように対象が異なります。[1]‌‌‌‌​‌​‌​​​‌​‌‌‌​‌​‌‌​​​‌‌​​​‌‌​​‌​‌​​‌‌​​‌​‌‌‌‌‌​​‌‌‌​​‌‌​​‌‌​‌

公式資料に記載された計算方法
指標計算方法
就職率就職者数 ÷ 就職希望者数
実就職率就職者数 ÷(卒業者数 − 進学者数)
進路決定率(就職者数 + 進学者数)÷ 卒業者数
[1]

就職率が高いことから、卒業者全員が就職した、希望する会社へ入れる、特定の職種に就けるとは判断できません。他大学と比較するときも、年度と計算方法をそろえないと、違う集団の割合を比べることになります。

この学部全体の数値には旧工学部の区分も含まれます。現行の理工学部だけの就職率として表示せず、自分の所属に近い進路は別の人数表やコース別の就職先で確認しましょう。[2]

理工学部・旧工学部・大学院の資料を分ける

大学は2019年4月に工学部4学科を理工学部2学科へ改組しました。現行の理工学部は創造工学科とシステム理化学科です。一方、2025年度の進路資料には旧工学部の卒業者2人が別に掲載されています。改組したことと、旧組織の記録がなくなることは同じではありません。[2] [3] [4]

2025年度の理工学部は、昼間の卒業者534人のうち進学234人、就職274人、その他26人です。夜間は卒業者32人のうち進学18人、就職11人、その他3人と掲載されています。大学院の修了者の欄とは区別してください。[2]

企業別の一覧も学部・学科・コースなどを分けています。自分と異なる学位の就職先を見つけた場合は、その会社へ学部卒で応募できるかを改めて調べましょう。企業名が載っていることと、自分に応募資格があることは別の確認事項です。[5]

就職と進学は、仕事内容と研究内容から比較する

理工学部は、専門に加えて自然科学や情報、地域との関わりを学ぶ構成を示しています。学んだ内容を整理するときは、「理系だから技術職」と大きくまとめず、計算する、実験する、設計する、分析するなど、興味のある行動に分けて考えましょう。[4]

進路を比較する項目(編集部の提案)
比較項目就職で確認すること進学で確認すること
取り組む内容応募職種の業務と配属の説明研究テーマと学ぶ方法
条件学位・専門・選考の要件入試・指導環境・履修の要件
生活勤務地、住居、働き方の案内学費、生活費、研究期間
今の不足応募までに補いたい経験研究を続けるうえで必要な基礎

研究職という言葉だけで必要な学位を決めつけず、実際の募集で確認します。逆に、就職を早く決めたいという気持ちだけで、続けたい研究を検討せずに諦める必要もありません。判断に足りない情報を教員と進路相談で補いましょう。

キャリア・サポート・センターは大学院進学についても相談を案内し、全学年を対象に予約を受け付けています。進学先を決めていない段階でも、迷っている点を整理して相談できます。[6]

学年別の支援を、自分の予定に組み込む

公式の年間スケジュールでは、低年次に学習や社会、キャリアを考える機会を置き、学部3年・修士1年にはガイダンス、インターンシップ、業界研究などを案内しています。学部4年・修士2年には各コースの就職担当教員とセンターによる個別支援を示しています。[7]

年間スケジュールは準備の流れを知る資料です。実際の開催日や申込方法は学内の最新案内で確認し、過去の記載を今年度の締切として使わないようにします。授業、研究、試験と重なる時期を先に見ておくと、直前に予定を詰め込むことを減らせます。

  • 低年次は授業の課題や活動から、関心のある仕事を調べる。
  • 応募準備の時期には、求人条件と経験の記録を照らし合わせる。
  • 研究・試験・説明会・応募期限を一つの予定表にまとめる。
  • 迷っている点は、期限が迫る前に相談する。

周囲の応募数をそのまま目標にするより、候補を調べた目的と、次に確かめることを記録します。候補を増やす場合も減らす場合も、理由を残すと相談相手に状況が伝わりやすくなります。

大学名への不安を、確認できる問いに変える

編集部の架空の例です。「私は企業の知名度だけで候補を選んでいましたが、仕事内容を説明できませんでした。そこで気になる求人を三つ読み、業務、必要な知識、勤務地、未確認の条件を表にしました。授業で経験した分析と結び付く部分を整理し、相談では自分の理解が合っているかを確認しました。」

これは室蘭工業大学の学生の実話ではありません。大学名だけで有利・不利を決めつける代わりに、自分が確認できる募集条件や経験へ目を向ける例です。面接で話す際は実際に行ったことへ置き換え、調べただけの業務を経験済みとして説明しないようにしましょう。

相談と推薦書の確認を後回しにしない

個別相談は事前予約制で、詳細はMoodleで確認する案内です。相談内容を完璧にまとめる必要はありませんが、求人や書類、比較表など、現在見ている情報を持参すると、どこで迷っているかを共有できます。[8]

大学は、推薦書の取扱いを各コースの就職担当教員が判断すると説明しています。企業から推薦書を求められた際は、発行されることを先に約束せず、選考前にコースの担当教員へ確認しましょう。自由応募の内定後に求められる場合も、自己判断で手続きを進めないことが大切です。[9]

相談後は、確認できたことと残った疑問を分け、次に誰へ何を聞くかを書きます。実績の数字を眺めるだけで不安が解消しないときは、希望職種の条件、研究の関心、生活の見通しのうち、どの情報が足りないかから取り組みましょう。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 室蘭工業大学 進路実績 R3~R7確認日:2026-09-10 / p1全文画像確認。2025学部3率と定義。学部全体で旧含
  2. 室蘭工業大学 令和7年度 産業別就職先一覧確認日:2026-09-10 / p1–3本文画像。理工昼夜と旧工分離。2026/5/1
  3. 室蘭工業大学 沿革確認日:2026-09-10 / 2019改組
  4. 室蘭工業大学 理工学部確認日:2026-09-10 / 2学科・共通基礎・情報・地域
  5. 室蘭工業大学 令和7年度 企業別就職先一覧確認日:2026-09-10 / p1–3区分確認。院実績使用なし
  6. 室蘭工業大学 大学院進学確認日:2026-09-10 / 全学年予約相談
  7. 室蘭工業大学 年間スケジュール確認日:2026-09-10 / 学年別支援。具体開催日不使用
  8. 室蘭工業大学 個別相談確認日:2026-09-10 / 事前予約Moodle
  9. 室蘭工業大学 推薦書発行について確認日:2026-09-10 / 担当教員判断・選考前確認

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