就職率は学部の希望者を分母に読む
大学の「令和8年3月卒・修」の進路表では、人間福祉学部は卒業者78人、就職希望者77人、就職者77人、進学者0人です。就職率100%は就職希望者に対する値であり、卒業者全員を分母にした値ではありません。[1]
| 区分 | 人数 |
|---|---|
| 公務 | 35人 |
| 医療・福祉 | 24人 |
| 教育・学習支援業 | 8人 |
| 学部の就職者合計 | 77人 |
上表の産業別項目は一部の抜粋です。また、公務には複数の採用職種があるため、35人全員を行政事務職とみなすことはできません。学部全体の数字から、特定学科や資格課程の就職率を逆算することも避けましょう。
進路表は候補を探すための資料です。先輩の進路が多い分野と、自分が働きたい職種が一致するかを確かめたうえで、各募集元が示す応募条件を読みます。過去の就職実績だけでは、今年度の募集や個人の合否は判断できません。
2学科の学びと自分の履修課程を結び付ける
学部紹介では、福祉コミュニティ学科は社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士の養成課程を案内しています。人間形成学科は、保育士や幼稚園・小学校の教員免許などを紹介しています。学科の紹介にある資格を、学部生全員が一律に取得できると受け取らないようにしましょう。[2]
国家試験の受験資格と、試験合格後の資格は区別する必要があります。自分の入学年度で選べる課程、必要な単位や実習、履修に関する条件を学内で確認し、志望する仕事の募集要件と照合してください。
福祉に関心がある場合も、相談援助、介護、子どもの育ちを支える仕事では、学ぶ内容や働く場が異なります。「人を支えたい」という思いから一歩進めて、どのような相手の、どのような困りごとに関わりたいのかを言葉にすると、比較すべき職種が見えてきます。
資格の取得を目指すことと、進路を一つに固定することは同じではありません。実習や授業で関心が変わったときは、その理由と不足している情報を整理し、履修や応募の期限に間に合う時期に相談しましょう。
公務・福祉・保育・教育は採用区分まで確かめる
大学の内定先欄には、福祉職、保育士、小学校教諭、行政事務職などの区分が記されています。例えば県内では、山梨県庁などの福祉職や、山梨県教育委員会の小学校教諭が掲載されています。これは学部の内定先例で、特定学科の全員の進路ではありません。[1]
| 進路の候補 | 最初に確かめること |
|---|---|
| 自治体 | 採用職種、必要な資格、配属や異動の範囲 |
| 福祉施設・法人 | 支援する対象、仕事の内容、新人への指導 |
| 保育・教育 | 募集区分、必要な免許・資格、勤務する施設 |
| 一般企業 | 具体的な業務、配属の決まり方、学びとの接点 |
同じ自治体でも、行政職と福祉職では仕事内容や応募条件が異なる場合があります。組織名だけを応募先一覧へ書くのではなく、募集要項の採用区分まで記録してください。職種の選択肢が複数ある場合は、併願の扱いも募集元で確認します。
施設の比較では、利用者の年齢や生活の場、新人が相談する相手、記録や会議への参加などを質問にできます。見学時の印象に加え、職員として働く条件も同じ項目で確かめると、自分の判断を説明しやすくなります。
実習と大学での振り返りを、経験の整理に使う
学部は、現場での学びを大学で振り返り、学修を現場につなぐ教育を紹介しています。福祉・教育実践センターも案内されており、地域と関わる学びを進路について考える材料にできます。[2]
応募書類では、実習先の規模や活動時間だけを強みにせず、何に疑問を持ち、誰に確認し、その後の行動がどう変わったかを整理します。自分が観察したこと、指導を受けて行ったこと、担当職員が判断したことを分けるのが基本です。
編集部の架空の例です。「実習で、同じ説明でも相手の理解が異なることに気付きました。私は気付いた場面を整理して指導者に相談し、説明の順序について助言を受けました。振り返りでは、自分の説明を急ぐより、相手が理解した点を確認することが必要だと学びました。」
これは山梨県立大学の学生の実話ではありません。自分の経験へ置き換え、実際に取っていない行動や確認していない成果を加えないでください。利用者や家族を特定できる情報を出さず、学生として学んだ過程を中心に伝えます。
志望理由は関心と仕事内容の接点を示す
「地域に貢献したい」という理由だけでは、なぜその職種・応募先を選ぶのかが伝わりにくくなります。まず授業や実習で関心を持ったテーマを書き、その関心が応募先のどの仕事とつながるのかを調べましょう。
次に、募集案内や見学で確認できた事実を一つ選び、自分がそこで何を学び、どのように仕事へ取り組みたいかを説明します。応募先が掲げる言葉を並べるより、その言葉に関心を持った自分の経験を示す方が、面接での追加質問にも答えやすくなります。
地域で迷っている人は、県内か県外かの二択だけで考えず、仕事の対象、学べる環境、生活する条件を比べます。県外の職場でも自分が関心を持つ支援に関われる場合があり、地元にあることだけで仕事内容まで一致するとは限りません。
比較した結果とまだ分からない点を残してください。志望理由が書けないときは、自分の経験が足りないと決めつけず、仕事内容や職場についての情報が不足していないか確認することも役立ちます。
飯田キャンパスの支援へ、具体的な相談を持ち込む
大学はキャリアセンターでの個別相談、エントリーシートや面接に関する講座、求人情報の提供を案内しています。飯田キャンパスの窓口はA館1階で、就職活動の記録などを含む資料も紹介されています。実施予定や利用方法は現在の学内案内で確認します。[3] [4]
- 自分の学科・履修課程と目指す資格を整理する。
- 応募候補を組織名だけでなく採用職種まで記録する。
- 実習経験を、気付き・確認・行動・学びの順にまとめる。
- 資格取得、実習、採用試験の予定を一つの表で管理する。
相談には、迷っている職種、比較した資料、書きかけの志望理由を持参すると、確認したい点が具体的になります。学部の幅広い進路を参考にしながら、自分の学びと応募先の仕事の接点を確かめて進めましょう。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 山梨県立大学 卒業生の進路・就職先確認日:2026-09-11 / 令和8年3月卒修。人間福祉78/77/77/0、公務35医福24教育8。内定先欄は例示のみ、各社採用人数推定せず
- 山梨県立大学 人間福祉学部確認日:2026-09-11 / 本文全文。2学科、養成課程と資格紹介、現場と大学の往還。個別履修条件は未確認
- 山梨県立大学 キャリア支援体制確認日:2026-09-11 / 本文全文。個別相談、ES面接講座、求人。古い年度の行事は不採用
- 山梨県立大学 キャリア形成支援確認日:2026-09-11 / 本文全文。飯田A館1階、求人就活記録。画像内年間計画は未使用