就職率98.4%は就職希望者633人を分母にした数字

鳥取大学概要2026の進路表は、2025年度の卒業者について2026年5月1日現在の状況を示しています。卒業者1,132人に対し、就職希望者633人、就職者623人、就職率98.4%です。進学者351人、臨床研修医107人、その他51人も別の項目として掲載されています。[1]‌‌‌‌​‌​‌‌​‌​‌​​​​‌​​​​‌‌‌‌‌‌‌‌‌‌​‌‌‌​‌​‌‌‌‌​‌​‌‌‌‌‌​​​​​​‌‌​‌​​‌

就職希望者は進路の総数に追加する区分ではありません。就職者623人と臨床研修医107人、進学者351人、その他51人を合わせると卒業者1,132人です。就職者623人を就職希望者633人で割った割合が98.4%であり、卒業者全員が就職した割合ではありません。[1]

大学全体の数値から、本人の応募先や内定可能性までは分かりません。就職を希望するのか、研究を続けるのか、資格を生かす進路を目指すのかを決めたうえで、所属学部・学科に近い情報を見ていきましょう。

4学部の就職と進学を同じ年度で比較する

2025年度・2026年5月1日現在の学部別進路
学部卒業者就職希望者/就職者就職率進学者
地域学部177人159人/154人96.9%10人
医学部267人94人/94人100%57人
工学部444人215人/215人100%214人
農学部244人165人/160人97.0%70人
[1]

医学部には上記とは別に臨床研修医107人がいます。この人数を就職者94人に足し、元の就職希望者94人で割るような計算はできません。また医学部内でも、医学科、生命科学科、保健学科では進路の考え方が異なります。[1] [4]

工学部では、卒業者444人のうち214人が進学しています。工学部の公式ページでは進学率48.2%も公表されています。一方の就職率100%は就職希望者215人を分母にした値なので、二つの割合を足して全員の進路を説明しないでください。[1] [3]

地域学部と農学部についても、就職率の違いだけで学部の優劣は判断できません。所属学科、希望する仕事、進学の有無、選考時期が違うためです。同じ条件の資料を見たうえで、自分が取れる行動を考えることが役立ちます。

地域・医療・工学・農学で経験の伝え方を変える

地域学部では、2年次の地域調査プロジェクトや4年次の卒業研究が必修として案内されています。現地で何を調べ、どのような情報から課題を考えたかを整理すると、本人の行動を説明する材料になります。学部名だけで公務員志望と決めず、関心のある企業や教育分野なども含めて仕事内容を調べましょう。[2]

医学部では医療の専門職だけでなく、生命科学分野の研究を深める進路もあります。生命科学科は学部での学びと研究室での研究を紹介し、8割以上が大学院へ進学するという傾向を案内しています。この説明を、2025年度の医学部全体の進学率として扱わないことが必要です。[4]

工学部では、学部卒業者と大学院修了者の就職状況が分けて掲載されています。学部で就職するか進学するかを考える際は、希望職種が求める専門性や学位を確認し、研究したい内容と合わせて相談しましょう。大学院修了者の就職先を、そのまま学部卒業者の実績として使うことはできません。[3]

農学部の共同獣医学科は、進路ページに岐阜大学と鳥取大学を別々に掲載しています。2025年度の鳥取大学分は、小動物臨床18人、産業動物臨床5人、地方公務員10人、国家公務員1人、大学院等進学2人、その他2人の計38人です。農学部全体の人数と区別して見てください。[5]

2026年8月には、鳥取大学と岐阜大学が2028年4月の共同獣医学部設置構想を発表しています。設置認可申請前で内容変更の可能性があるため、現在すでに新学部へ移行したものとして過去の実績を説明しないようにしましょう。[6]

大手企業を目指す場合は会社名と募集職種をセットで調べる

大学や学部の就職先一覧に知っている会社があると、進路のイメージを持ちやすくなります。ただし、企業名の掲載だけでは採用人数、配属職種、本人の学位、選考の難しさまでは分かりません。親会社とグループ会社、単年度と複数年の実績も分けて確認します。

大学全体の就職率98.4%は大手企業への就職率ではありません。大手の定義と人数がない資料から割合を作らず、関心のある会社について実際の募集内容を読みましょう。企業の規模だけで候補を絞る前に、担当する仕事や勤務地、研修制度も確認することを勧めます。

応募先を比べるときの確認項目
項目調べること
仕事内容採用区分と入社後に担当する業務
応募条件学位・専攻・資格などの条件
選考提出物、試験、面接、締切
働き方勤務地や配属・研修の説明
専門との接点研究・実習・調査経験をどう生かせそうか

学歴に不安がある場合も、大学名だけで応募を諦めたり、有名大学だから大丈夫と考えたりする必要はありません。応募資格を確認し、本人の経験を具体的に説明する準備を進めましょう。過去の実績は候補を知る手がかりであり、将来の採用を保証するものではありません。

研究・実習・調査経験を選考用の材料にする

学部で学んだことを話す際は、専門用語の説明だけで終わらず、本人が何を考えて動いたかを示すことが大切です。以下は編集部が勧める整理方法です。大学の事例を自分の経験として転用せず、授業や研究で本人が残した記録を使ってください。

経験を整理する順序
順序書き出す内容
1取り組んだテーマと目的
2難しかったことや制約
3本人が担当した行動
4結果をどう確かめたか
5学んだことと次に改善したいこと

地域調査では、資料と現地で得た情報の関係をどう考えたかを説明できます。実験では条件設定や結果の検証を、実習では指導を受けて学んだことと本人が担った範囲を整理できます。どの経験でも、集団全体の成果と自分の役割を区別しましょう。

説明に研究成果や実習先の内部情報が含まれる場合は、公開してよい範囲を教員などへ確認してください。応募書類では、他者の個人情報を載せず、本人の工夫や学びを中心にします。専門外の相手にも伝わるかを学内相談で見てもらうと、内容を調整しやすくなります。

鳥大キャリアナビで相談を予約し、次の一手を決める

鳥取大学は2026年4月から、支援組織を教育デザイン本部キャリアサポートユニットとし、従来のキャリアセンターという場所の名称をキャリアサポートステーションへ変更しています。公式サイトには鳥取地区と米子地区の窓口が案内されています。[7] [8]

鳥大キャリアナビから就職相談を予約でき、就活の進め方、エントリーシート等の添削、模擬面接について相談できます。利用する地区や予約枠は公式案内で確認しましょう。応募先がまだ決まっていなくても、迷っている進路や取り組んできた経験を整理して相談に持ち込めます。[7] [8]

相談前には、希望する仕事を二つ、現在の応募書類を一つ、締切や研究・実習の日程をまとめた予定表を用意してみましょう。「何から始めるか」「専門をどう説明するか」「就職と進学のどちらを選ぶか」を分けると、必要な支援がはっきりします。

まずは自分の学部・学科の進路資料を確認し、関心のある募集を二つ読み、経験を一つ書き出してください。鳥取大学全体の実績を出発点にしながら、本人の学びと希望に沿って応募や進学の準備を進めましょう。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 鳥取大学概要2026 卒業者・修了者の進路状況確認日:2026-09-11 / 29–30頁、2025年度、2026年5月1日現在
  2. 鳥取大学地域学部 学びのシステム確認日:2026-09-11 / 地域調査プロジェクト・卒業研究
  3. 鳥取大学工学部 就職状況確認日:2026-09-11 / 2025年度学部・大学院を区別
  4. 鳥取大学医学部生命科学科確認日:2026-09-11 / 学び・進学の傾向
  5. 共同獣医学科 卒業後の進路確認日:2026-09-11 / 2025年度鳥取大学分
  6. 共同獣医学部設置構想確認日:2026-09-11 / 2026年8月、2028年4月設置構想
  7. 鳥取大学 キャリア・就職支援確認日:2026-09-11 / 2026年4月名称変更・相談予約
  8. 鳥取大学 就職相談確認日:2026-09-11 / エントリーシート添削・模擬面接