日本大学医学部の就活は、初期研修先の選択を中心に考える

日本大学医学部の進路状況は、臨床研修医を中心に公表されています。一般企業の新卒採用と同じ意味の「就職率」だけで進路を判断せず、卒業後にどんな環境で学び、研修したいかを整理しましょう。[1]​​​‌​​​‌​‌‌‌‌‌‌​‌‌‌‌‌‌​​​​​‌‌​​​‌‌​​‌‌​​‌‌‌​​​‌‌​‌‌‌‌‌​​‌‌​‌‌‌​​

この記事では、大学が公表する進路の人数と研修先を読み分け、見学や応募準備で確認する項目をまとめます。医学部の所属を理由に一般企業への就職活動と同じ準備を勧めるのではなく、希望する進路の制度と募集内容に合わせて考えます。

令和8年5月公表の進路状況を確認する

日本大学医学部の公表データ
区分人数
卒業者119人
臨床研修医(予定者を含む)100人
上記以外(一時的就職・その他の区分)19人
[1]

大学は就職希望者就職率・卒業者就職率をいずれも84.0%と掲載しています。ただし、臨床研修医の区分には予定者が含まれます。希望した研修施設に決まった割合や、医師国家試験の合格率として読むことはできません。[1]

「上記以外」の19人について、個々の進路や理由はこの表では分かりません。国家試験の結果などを推測せず、公表された区分の範囲で理解しましょう。大学院の医学研究科のデータは別集計なので、医学部卒業者に合算しません。

日大以外の研修先も掲載されている

大学は令和7年度医学部卒業生の日大以外の初期研修先を、関連病院、大学病院、市中病院等に分けて掲載しています。大学名の印象だけで選択肢を決めず、具体的なプログラムを調べる入口として使いましょう。[1]

公式掲載の初期研修先から抜粋
区分掲載施設の例
関連病院板橋中央総合病院、春日部市立医療センター、川口市立医療センター
大学病院東京大学医学部附属病院、東京科学大学病院、順天堂大学医学部附属順天堂医院、横浜市立大学附属病院
市中病院等関東労災病院、さいたま市立病院、成田赤十字病院、東京医療センター
[1]

これは日大以外の掲載先からの抜粋です。全卒業生の進路一覧ではなく、施設ごとの人数や現在の募集枠、選考の難易度も示していません。過去に進路があったことと、自分が採用されることは分けて考えてください。

附属病院も外部病院も、プログラムの内容で比較する

医学部の卒後教育ページには、日本大学医学部附属板橋病院と日本大学病院の初期研修案内へのリンクがあります。希望する施設の最新のプログラムや募集要項を確認してください。[2]

  • どの診療科・施設で、どのように研修する計画か。
  • 新人が指導や相談を受ける仕組みはどうなっているか。
  • 関心のある領域を学ぶ機会はどのように設けられているか。
  • 勤務条件、住居、通勤など生活面の条件は何か。
  • 応募条件、必要書類、選考の日程は何か。

病院の知名度だけで、自分に合う研修環境とは判断できません。見学では資料を読んで分からなかった点を質問し、回答を残して比較しましょう。募集人数や条件は年度によって変わる可能性があるため、過去の案内をそのまま使わないことが大切です。

見学前に、質問したいことを三つに絞る

見学では、研修で身につけたいこと、学習や相談の進め方、生活面の条件などから、自分にとって大切な質問を準備します。すでに公式資料に書かれている項目は先に読み、具体的に確かめたい点を整理してください。

質問を具体化する例
気になる点質問の方向
指導体制分からないことがあるとき、どのように相談するか
学習機会研修中の振り返りやフィードバックはどう行うか
将来の進路専門領域を考える際に、どんな相談機会があるか

施設や研修医から見聞きした情報は、公開資料と自分が受けた説明を分けて記録します。一人の体験を施設全体の固定的な特徴と決めつけず、条件面は担当窓口に確認しましょう。

実習経験は、学び直した過程を説明する

日本大学医学部は、医療チームに参加しながら学ぶ診療参加型実習などをカリキュラムに組み込んでいます。応募準備では、実習で自分の課題に気づき、指導を受けて学び直した経験を整理しましょう。[3]

以下は編集部の架空の例です。「実習中に、自分の理解が曖昧な点を説明できないと気づきました。指導を受け、確認すべき項目を整理して復習し、次の機会に説明の仕方を見直しました」。学生として学んだ過程を表す例です。

実際の経験では患者等を特定できる情報を含めず、自分が行った学習と指導者の判断を分けます。独立して診療したように経験を大きく見せず、何を学び、今後どんな課題に取り組みたいかを伝えてください。

志望理由は、研修で学びたいことと施設の特徴を結ぶ

応募先への志望理由は、関心を持つようになった経験、研修で身につけたいこと、その施設で確認した特徴をつなげます。「症例が多い」「教育が充実している」という一般的な言葉だけで終わらせず、自分の学習課題との関係を説明しましょう。

見学していないのに見学したと書いたり、確認していない指導体制を断定したりしないでください。応募するプログラムを正しく理解し、まだ決まっていない進路は決まっていないことも含めて、自分の考えを整理します。

応募する年度の募集要項を確認する

板橋病院は令和9年度初期臨床研修医の募集に関するお知らせと要項への案内を掲載しています。ただし、お知らせが残っていることは現在も応募できることを意味しません。締切や募集状況は要項と最新の案内を確認してください。[4]

  • 希望する研修開始年度と、資料の対象年度を照合する。
  • 応募資格、提出物、締切、選考日を確認する。
  • 研修制度上の手続きと、各施設への応募を分けて管理する。
  • 不明点は該当施設の研修担当窓口や大学へ確認する。

見学、応募、選考、必要な登録などの予定を、卒業や試験に向けた学習と同じ表に入れます。期限が迫っている場合は、自己判断で手続きを省略せず、窓口へ確認しましょう。

進路に迷ったら、比較表を持って相談する

希望する学習環境や働き方、候補施設について分かったこと、まだ分からないことを一枚にまとめます。担当教員や研修の窓口に相談するときも、質問が具体的になります。

一般企業、研究、その他の進路を考えている場合は、臨床研修の情報だけで判断せず、それぞれの応募条件と必要な準備を調べましょう。大学の公表実績を入口に、自分が納得できる進路を一つずつ確認していくことが大切です。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 日本大学医学部 進路状況確認日:2026-09-10 / 令和8年5月公表、令和7年度卒業生の研修先
  2. 日本大学医学部 卒後教育確認日:2026-09-10 / 附属病院の研修案内へのリンク
  3. 日本大学医学部 カリキュラム確認日:2026-09-10 / 診療参加型実習などの学習
  4. 板橋病院 令和9年度初期臨床研修医募集のお知らせ確認日:2026-09-10 / 年度別要項の確認先

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