研修予定者と就職準備中を分けて進路を読む
大学が掲載する令和7年度の卒業後の状況では、生命歯学部の卒業生は127人です。その内訳は、臨床研修医90人(予定者を含む)と就職準備中37人です。同じ表に新潟生命歯学部の数値もありますが、東京の生命歯学部とは別に掲載されています。[1]
| 区分 | 人数 | 注意点 |
|---|---|---|
| 卒業生 | 127人 | 生命歯学部の卒業生全体 |
| 臨床研修医(予定者を含む) | 90人 | 予定者を含み、開始済み人数だけを示さない |
| 就職準備中 | 37人 | 個別の事情や理由は不明 |
ここから国家試験の合格者数を推定することはできません。また、90人を卒業生で割った値を、大学公表の就職率として紹介することも適切ではありません。卒業後の状況の表と、国家試験の結果や施設別採用実績は、それぞれ異なる資料です。
進路がまだ決まっていないときも、この人数だけで周囲との優劣を判断する必要はありません。自分について、候補を調べている段階なのか、出願準備なのか、学修との調整が必要なのかを言葉にすると、相談内容を具体化できます。
求人717人分を、採用人数や施設数と混同しない
同じ公式ページの年度別求人数は、「人数:生命歯学部」として令和7年度717を掲載しています。これは大学に寄せられた求人に関する人数表示であり、卒業生が717人採用されたという意味でも、717施設から求人があったという意味でもありません。[1]
求人数の表だけでは、各求人の対象者、研修との関係、勤務地、勤務条件、募集時点は分かりません。卒業生数で割って自分への求人倍率を計算するより、閲覧できる個別求人の条件を確認することが必要です。新潟生命歯学部にも同じ求人実績があるとは扱いません。
大手医療法人や知名度の高い施設が気になる場合は、運営法人と勤務する施設を区別して調べます。同じ法人でも募集する施設や職種、対象経験が違う場合があります。実績表に企業名がない以上、本稿から大手への採用割合や学歴による有利・不利を断定することはできません。
候補を比較する際は、名前への安心感を、確認可能な条件へ置き換えてみましょう。例えば「学べる環境がよい」と考えるなら、指導を受ける機会、質問する相手、評価の方法、研修後の相談先を確認します。個別求人の応募資格と、研修歯科医の募集条件も分けて記録します。
診療参加型実習から、研修で伸ばす力を考える
生命歯学部は6年一貫の教育の中で、5年次に附属病院の総合診療科を中心とした診療参加型の臨床実習を実施すると説明しています。小児歯科や口腔外科などのローテート、シミュレーションを用いた学修も案内されています。[2]
教育方針には訪問歯科診療の臨床実習、全身管理や他職種連携を意識した実習も示されています。進路を考える材料にする際は、こうした学部全体の教育方針と、自分が実際に経験した内容を区別しましょう。履修しただけで、すべての能力を身につけたと主張する必要はありません。[2]
| 実習で気付いたこと | 研修先に確認する問い |
|---|---|
| 知識を状況に結び付ける難しさ | 振り返りや指導を受ける仕組みはどうなっているか |
| 説明する相手による伝え方の違い | 説明やコミュニケーションを学ぶ機会はあるか |
| 他職種との連携への関心 | 誰とどの場面で協働するか |
| 院外の生活を踏まえる必要性 | 地域や訪問歯科の経験はどのように組まれるか |
実習中に担当した範囲と、見学で知った範囲を分けて振り返ると、次に学ぶ課題が明確になります。施設の特色と自分の関心が合っていても、希望する経験の機会や配属の調整方法までは別途確認してください。
令和9年度の募集案内と、令和8年度のプログラムを分ける
東京の附属病院の臨床研修ページには、令和9年度研修歯科医採用試験の案内があり、出願期間は2026年7月27日から31日必着、試験日は8月30日と掲載されています。2026年9月11日の確認時点では過去の日程であり、現在受付中の募集としては案内しません。[3]
同ページは、本学卒業見込みの6年生と、本学既卒・他大学卒業見込み・他大学既卒で必要書類が異なると説明しています。自分に該当する要項を読むことが必要です。書類を他の人の手順だけでそろえず、応募区分と提出するものを照合しましょう。[3]
一方、同ページのプログラム紹介リンクには令和8年度と書かれています。令和9年度の募集が載るページ内にあっても、過年度のプログラムを新年度の確定条件として使うことはできません。対象年度が一致する資料や変更点は、院務部総務課の歯科医師臨床研修係へ確認します。[3]
「臨床見学研修生」や「卒後研修プログラム」など、同じページに掲載される別の募集を、研修歯科医採用試験の申込方法として取り違えないようにしてください。学生としての見学を希望する場合も、自分の立場で利用できる案内かどうかを先に確認します。[3]
志望理由は、実習での行動と学修課題から作る
志望理由には、実習で感じた課題、それに対して自分が取った行動、研修先で学びたいことの三つを入れると整理しやすくなります。「有名だから」「大学の附属病院だから」だけで終わらず、確認できた教育の仕組みと自分の課題の接点を示しましょう。
編集部の架空の例です。「臨床実習で、自分は知識を覚えていても、状況に応じて整理して説明する点に課題があると気付きました。疑問点をまとめて指導者に確認し、学修記録を見直すようにしました。今後は振り返りを重ね、根拠を整理して伝える力を伸ばしたいと考えています。」
これは生命歯学部の学生の実話ではありません。自分の経験に置き換えたうえで、志望先のどの仕組みで学びたいのかを加えます。学生として指導を受けた行動を、独立して診療した実績のように語らず、患者を特定できる情報も避けてください。
面接で話す内容は、成功だけに限定しなくても構いません。指摘を受けて取り組みを変えた経験は、改善の過程を説明する材料です。ただし、結果を測っていないのに成果を数値化したり、担当外の行動を自分の実績にしたりしないようにします。
書類・学修・生活の相談先を使い分ける
生命歯学部の学生生活支援では、教務部・学生部が各種証明書や学生生活上の相談を担当し、嘱託カウンセラーにも相談できると案内しています。生活上の悩みと応募書類の準備が重なったときは、一人で整理しきってから相談する必要はありません。[4]
ただし、学生生活相談の案内を、研修先の推薦やエントリーシート添削が保証されるサービスとは解釈しません。採用要項の不明点は募集元、学内の証明書や学生生活は教務部・学生部というように、質問の内容に合う窓口を選びます。
- 卒業後の状況と求人の人数を別の情報としてメモする。
- 実習で伸ばしたいと思った力を一つ選ぶ。
- 応募先の募集年度・応募区分・書類を照合する。
- 試験や学修の予定と書類準備を一つの予定表にする。
大学名だけでは分からない条件を一つずつ確かめれば、進路の不安を具体的な準備へ移せます。候補の比較表と自分の学修課題を持って相談し、次に確認する項目を決めましょう。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 日本歯科大学 年度別求人数・卒業後の状況確認日:2026-09-11 / 令和7年度東京卒127、研修予定者含90、準備37。求人数は人数:生命歯学部717。施設数・採用人数・新潟実績ではない
- 日本歯科大学 生命歯学部 教育の特色確認日:2026-09-11 / 6年一貫、5年診療参加型、各科、訪問歯科と全身管理・他職種連携。個人の能力保証ではない
- 日本歯科大学 附属病院 臨床研修確認日:2026-09-11 / 令和9年度募集2026/7/27–31と8/30は過去。必要書類の区分、令和8年度プログラムとの混在、担当窓口。リンク先PDF詳細は採用しない
- 日本歯科大学 生命歯学部 学生生活支援確認日:2026-09-11 / 学生生活支援節、教務部・学生部、証明書、嘱託カウンセラー。奨学金金額・要件は引用なし