5学科の専門と、自分が学んだ方法を整理する

理学部では1年次に学科へ分かれずに基礎や教養を学び、2年次から数理学科、物理学科、化学科、生命理学科、地球惑星科学科へ分属します。十分に学んでから専門を選ぶ考え方を取り入れ、専門科目と演習・実習へ段階的に進みます。[1]‌​​​‌​‌‌‌‌‌‌​​​​‌​​‌‌​‌‌​​​‌​‌‌‌‌​‌‌‌​​‌​​‌‌‌‌‌‌​‌​​​‌​‌​‌‌​​‌‌‌

就活で説明する際は、学科名に加えて、理論を考えた、実験条件を整理した、観測結果を分析したなど、自分の活動を示しましょう。学科の典型的なイメージを、自分が行っていない研究や実験の経験に置き換えないようにします。

学びを振り返る問い(編集部の提案)
経験整理する点
理論・証明を扱う学修前提と結論、成り立つ条件をどう確かめたか
実験・測定条件や手順、ばらつき、再確認の方法
観測・調査対象や期間を選んだ理由、データの限界
計算・解析方法を選んだ理由、結果を検証した過程

所属を決めたときに関心が変化した経験も、何を学んで考えが変わったかを説明する材料になります。最初から進路が一貫していたように取り繕う必要はありません。

公式の進路表は、年度表記と対象を確認する

理学部公式「卒業後の進路」の掲載人数(2026年度表記)
区分人数
大学院進学213人
民間企業への就職30人
高校・中学の教員7人
公立機関1人
その他8人
[2]

公式ページは理学部卒業生(学士)の全体として上記を掲載しています。ただし、ページの「2026年度」が卒業年度か集計・掲載年度かを説明する注記は確認できないため、本稿ではそのまま「2026年度表記」としています。2027年3月卒業者の確定実績と解釈しないでください。[2]

また、就職希望者数は示されていません。進学者を含む人数から希望者に対する就職率を計算したり、この人数を大学院修了者の進路と合算したりせず、進学と就職を分けて考える資料として使います。2022年作成のFAQにある概数とも混ぜていません。[2] [3]

進学は、研究を深める目的から考える

大学院へ進む人が多い環境でも、自分が進学する理由は別に整理します。研究で残った問い、さらに必要な理論や実験・解析の方法、指導を受けたい内容を言葉にし、教員や希望する研究室へ相談しましょう。

名古屋大学の理学研究科は、2022年度に複数の専攻を理学専攻へ統合し、研究コースや複数の教員による指導を通じて、分野をまたぐ研究を育むと説明しています。一方、理学部の学科名と大学院の専攻名はそのまま一致するわけではありません。研究テーマから進学先を調べます。[4]

進学前に確認すること(編集部の提案)
観点具体的な確認
研究の目的何を明らかにし、どの方法を学びたいか
指導・活動研究の進め方、発表や相談の機会
入試と準備対象課程、受験条件、必要科目、出願日程
生活の計画学費・生活費、研究と生活を継続する見通し

大学院進学と研究職への採用は別です。学位を取れば希望の職種に必ず就けると考えず、将来の仕事の募集条件も調べながら、研究を続ける意味を確認してください。

学部卒の就職では、職種ごとの応募条件を読む

学部卒業後に働きたい人は、進学しないことへの不安だけで準備を遅らせず、企業や公的機関の仕事を調べましょう。研究開発だけでなく、分析、情報を扱う業務、事業や組織の運営など、関心のある役割を職種別に確認します。

理学部の公式進路ページには学科別の就職先例もありますが、一覧の対象期間は明示されていません。過去の会社名を現在の採用枠と受け取らず、募集要項で学部卒の応募可否、必要な経験、選考方法を確かめてください。[2]

同じ企業でも職種によって求められる学修や経験は異なります。製品の名前と研究対象が似ているかだけで判断せず、仕事では何を調べ、作り、検証するのか、自分の経験にどんな接点があるかを考えましょう。

研究の説明は、結果より先に問いを示す

理学部の教育方針は、自然を探究する姿勢や柔軟な思考と、基礎科学の研究を通じて社会へ貢献する力を重視しています。選考ではこれを抽象的な強みとして掲げるより、自分が何を疑問に思い、どう確かめたかを示します。[1]

  • 目的:何が分かっておらず、何を確認したかったのか。
  • 方法:理論、実験、観測、計算など、どの方法を選んだのか。
  • 工夫:自分が条件や手順を見直した部分はどこか。
  • 検証:結果が妥当だと考える根拠は何か。
  • 限界:今の結果から言えないこと、残る課題は何か。

研究テーマが仕事に直結しなくても、難しい内容を整理して説明する過程は示せます。共同研究や研究室の成果を、自分だけの成果として話さず、担当した範囲を明確にしてください。外部に話せる内容は指導教員に確認します。

期待と違った結果を、検証した経験として説明する

編集部の架空の例です。「演習で得た結果が想定と異なり、私はまず計算条件と入力データを確認しました。条件を一つずつ変えて比較し、どの条件が結果に影響するかを整理しました。原因を断定できない部分はそのまま示し、追加で確かめたい点を報告しました。答えを急ぐより、前提と手順を確認する大切さを学びました。」

これは名古屋大学の学生の体験談ではありません。自分の経験に置き換え、実際に調べた条件や方法、班員・教員と相談した内容を補ってください。数字が良くなったといった成果を創作せず、確認できたことと未解決のことを分けます。

まだ卒業研究に入っていない場合は、授業の演習や実験から選べます。研究室への配属時期は学科で異なる案内があるため、全員が同じ時期に同じ経験をしている前提で準備を進めないでください。[3]

教職は、免許取得と採用準備を分ける

理学部のFAQは、教職に関する科目、教科に関する所定の科目、教育実習などを経て、中学校・高等学校の教員免許状を取得する道を説明しています。数理学科では数学、それ以外の学科では理科の免許が案内されています。[3]

中学校と高等学校では必要な科目が一部異なるため、自分の学年の履修案内で確認します。免許を取得できることと、採用試験に合格して教員になることは別です。希望する地域や校種の募集条件と、実習・研究の日程を整理してください。

授業や実習を面接で話すときは、何を分かりやすく伝えようとしたか、相手の理解をどう確認したかを具体化します。生徒の個人情報や、指導を受けて行ったことを自分一人の判断で行ったような説明は避けましょう。

研究の相談と応募準備の相談を組み合わせる

名古屋大学のキャリアサポートセンターは、進路相談、自己分析、エントリーシート添削、模擬面接を案内しています。NU-NAVIでは求人や就活体験記を確認し、個別相談や学内イベントを予約できます。[5]

研究・進学の相談を教員に、職種の比較や専門外への説明の確認をキャリア支援に行うなど、内容に応じて窓口を使いましょう。相談には自分の研究や演習の説明、比較している進路、分からない条件をまとめて持参します。

  • 進学、企業、公的機関、教職の候補と理由を書く。
  • 希望先の研究内容や職種、必要条件を調べる。
  • 研究・演習を目的、方法、役割、検証に分けて説明する。
  • 研究・実習・入試・応募の予定をまとめ、窓口へ相談する。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 名古屋大学 理学部の教育確認日:2026-09-10 / 5学科、1年共通2年分属、少人数演習実習、探究・柔軟思考。研究室4年一般説明を生命例外に一律化しない
  2. 名古屋大学 卒業後の進路確認日:2026-09-10 / 2026年度表記:学士進213民30教7公立1他8。年度定義の注記なし→卒2026確定としない。企業例は対象期間なし旧名含み本文列挙しない
  3. 名古屋大学 理学部FAQ確認日:2026-09-10 / 2022/11/25。免許数学/理科、必要科目実習、中高差。研究室生命3秋他4の案内あり。旧概数進70%非使用
  4. 名古屋大学 学部長・研究科長メッセージ確認日:2026-09-10 / 理学研究科2022専攻統合、研究コース複数指導。所属名と研究科一律対応させない
  5. 名古屋大学 キャリアサポートセンター確認日:2026-09-10 / NU-NAVI求人/体験/予約、相談ES模擬面接

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