3学科の学びから、説明する経験を選ぶ

公式の学科紹介と、就活で整理する材料
学科公式に説明される学び経験の整理例(編集部)
自然情報学科データ分析、数理モデル、シミュレーション条件を選び、モデルや結果を検証した過程
人間・社会情報学科社会情報、情報倫理、心理・認知科学調査や実験から、人や社会の問題を考察した過程
コンピュータ科学科情報システム、ネットワーク、知能システム要件を整理し、実装や検証を行った過程
[1] [2] [3]

自然情報学科には数理情報系と複雑システム系、人間・社会情報学科には社会情報系と心理・認知科学系、コンピュータ科学科には情報システム系と知能システム系があります。同じ学部名でも、実際に学ぶ方法や取り組む対象は異なります。[1] [2] [3]​​‌​‌‌​‌‌​‌‌​​​‌​​​​‌​‌‌​‌‌​‌​​​​‌​‌‌​​​​‌​​​​​‌‌​‌‌​​​‌​‌‌​​​‌‌

大学の人材育成像を、そのまま自分の能力や卒業生の採用職種として話さないようにします。授業・演習・研究で自分が実際に行ったことを選び、使った方法と、そこから分かったことを整理してください。

進学89人、就職53人を、学部の数字として読む

情報学部の卒業後の進路(2025年5月1日現在)
区分人数
進学89人
就職53人
その他2人
合計144人
[4]

名古屋大学の2025年版プロフィールに掲載された学部卒業後の表です。就職希望者数は示されていないため、53人を144人で割って希望者に対する就職率とすることはできません。情報学研究科の修了者や、旧情報文化学部の過年度の数字とも分けて読みます。[4]

進学者が多いことは一つの特徴ですが、進学そのものを目的にせず、深めたい研究テーマや必要な方法を整理します。学部卒での就職を考える人は、希望する職種の応募資格と、選考で求められる経験を個別に確認しましょう。

情報通信業の実績と、実際の仕事を区別する

同じ2025年5月1日現在の産業別表では、情報学部の就職者53人のうち、情報通信業29人、学術研究・専門技術サービス業9人、製造業5人などが示されています。これは勤務先の産業分類で、エンジニアやデータサイエンティストといった職種別人数ではありません。[4]

情報通信業への就職を全員が同じ開発職に就いたという意味で捉えたり、学術研究・専門技術サービス業を全員が研究職に就いたと読み替えたりしないでください。会社や組織の中にどの仕事があり、どの条件で募集しているかを確認します。

求人を比較する問い(編集部の提案)
関心のある仕事確認する内容
データを扱う仕事分析する対象、分析結果を使う相手、必要な知識
システムを作る仕事設計・実装・運用の担当範囲、検証や開発の体制
人や社会をつなぐ仕事利用者の課題を調べる方法、技術者や関係者との役割分担

これは職種を探すための視点であり、学科別の就職実績ではありません。仕事の呼び名が同じでも内容が異なるため、募集要項と説明会で具体的な担当業務を確かめましょう。

分析経験は、データと解釈の限界まで伝える

自然情報学科はデータ分析、数理的・論理的思考、数値解析などを重視しています。分析経験を就活で話す場合は、ツール名だけでなく、何を明らかにするために、どのデータと方法を選んだかを示してください。[1]

  • 問い:どの現象や課題を理解したかったのか。
  • データ:対象、集め方、欠けている情報は何か。
  • 方法:比較やモデル化の前提を、どう決めたのか。
  • 検証:結果が条件によって変わらないか、何を確かめたのか。
  • 解釈:結果から言えることと、追加確認が必要なことは何か。

良い結果が出たという説明だけでは、自分の判断が伝わりません。結果が期待と違った場合も、データや前提をどう見直したかを整理できます。相関を見つけただけで原因を証明したと話すなど、分析した範囲を超える説明を避けましょう。

人間・社会の学びは、調べ方と判断に落とし込む

人間・社会情報学科は、情報の価値や倫理、メディアの特性に加え、心理・認知科学の実験、調査、データ解析などを紹介しています。「文系寄りなので専門性がない」と決めつけず、人や社会をどう調べ、どの根拠で考えたかを言葉にしましょう。[2]

授業で調査や実験に取り組んだ人は、対象や設問を選んだ理由、結果の読み方、当初の考えを修正した点を整理できます。メディアや制度を考察した人も、比較した資料、異なる立場、結論の根拠を示すことで学びの内容を具体化できます。

情報を扱う仕事への関心を話すなら、利便性だけでなく、利用する人への影響や情報の扱いをどう考えたかも材料になります。ただし、授業で知った論点と、自分が実際に運用や調整を担当した経験は区別してください。

開発経験は、完成品より判断の過程も示す

コンピュータ科学科は、システムの動作原理やネットワーク、機械学習、音声・画像・言語処理などを扱い、セキュリティや人間・社会の理解も重視しています。使用言語や画面だけでなく、誰の何の課題に向けたものかを説明しましょう。[3]

編集部の架空の例です。「演習で作成した検索機能について、入力によって結果が変わる理由を確認しました。私は条件を整理したテスト例を作り、班員と想定する動作を合わせました。不具合の修正後も同じ条件で確認し、未対応の入力と制約を報告に残しました。実装できたことと、安心して使えることを分けて考える必要を学びました。」

これは名古屋大学の学生の体験談ではありません。自分の経験に置き換え、設計、実装、テストのうち実際の担当を明示します。既存のツールや教材を使った部分を隠さず、その上でどこを理解し、変更・検証したかを伝えてください。

進学準備と応募準備を、相談できる形にする

情報学部のカリキュラム案内は、融合科目や専門を段階的に選ぶ仕組み、社会との関わりを学ぶ科目などを掲げています。幅広く学んだ経験をすべて並べるより、関心が深まった問いと、それを次にどの方法で調べたいかを整理すると進学相談にもつながります。[5]

大学院を考える場合は、研究室のテーマだけでなく、指導の進め方、必要な科目や方法、入試の条件を確認します。就職を考える場合は、募集職種と応募時期、課題や研究の予定を並べ、両方で必要な準備を見えるようにしましょう。

情報学部・研究科は、2027年3月卒業・修了生向けの就職担当を学科・専攻別に案内しています。自分の所属の求人や学内手続きは、その年度の窓口で確認してください。担当の案内があることを、特定企業への推薦や内定の保証と受け取らないようにします。[6]

全学支援で、専門外の相手への伝わり方を確認する

名古屋大学のキャリアサポートセンターは、進路相談、自己分析、エントリーシート添削、模擬面接を案内しています。NU-NAVIでは求人や就活体験記の閲覧、個別相談や学内イベントの予約などができます。[7]

相談には、分析・調査・開発のいずれかの経験を一つ、比較している職種や研究テーマを持っていきます。専門外の相手が、目的、自分の役割、工夫、残る課題を理解できるかを確かめると、説明を改善しやすくなります。

  • 所属学科で取り組んだ経験を一つ選ぶ。
  • 進学先と希望職種について、必要条件を調べる。
  • 経験を目的・方法・役割・結果・課題に分けて書く。
  • 学科の窓口と全学支援に相談し、次の行動を決める。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 名古屋大学 自然情報学科確認日:2026-09-10 / 数理情報/複雑システム、分析モデル数値解析。育成像を職種実績にしない
  2. 名古屋大学 人間・社会情報学科確認日:2026-09-10 / 社会情報/心理認知、倫理メディア、実験調査解析
  3. 名古屋大学 コンピュータ科学科確認日:2026-09-10 / 情報システム/知能システム、ネットワーク機械学習と人間社会/セキュリティ
  4. 名古屋大学 名古屋大学プロフィール2025 卒業・修了後の進路確認日:2026-09-10 / PDF40頁/冊子38頁を本文と画像確認。2025/5/1現在:情報進89就53他2計144。産業情報通信29学術専門9製造5。希望人数なし
  5. 名古屋大学 情報学部 カリキュラム確認日:2026-09-10 / 融合/レイト専門化/社会とのinteraction等
  6. 名古屋大学 採用担当の方へ 総合案内確認日:2026-09-10 / 2026年度担当(2027/3卒修了)、学科専攻別。英語パスだが本文日本語
  7. 名古屋大学 キャリアサポートセンター確認日:2026-09-10 / NU-NAVI求人/体験/予約、相談ES模擬面接

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