就職率96.3%の分母と、二つの課程の実績

2025年度の人文社会科学部は、卒業者208人のうち就職希望者188人、就職者181人、大学院進学者9人です。大学公表の就職率96.3%は181人を188人で割った値で、卒業者全員の96.3%が就職したという意味ではありません。集計時点は2026年5月1日です。[1]‌​​‌‌‌​‌​​​‌​​‌​​‌​​​​​‌‌​​​​‌​​​​‌​​‌‌‌​​‌​​‌‌‌‌‌‌​‌‌​‌​‌​‌‌‌‌‌

2025年度の課程別進路
課程卒業者就職希望者就職者大学院進学者
人間文化課程130人115人111人7人
地域政策課程78人73人70人2人
学部計208人188人181人9人
[1]

就職者181人の内訳は公務員58人、教員5人、民間等118人です。人間文化課程では公務員26人・教員5人・民間等80人、地域政策課程では公務員32人・民間等38人でした。法学や経済学を学ぶから公務員だけ、文化を学ぶから教員だけ、と進路を狭める必要はありません。[1]

なお、2025年度入学者から専修プログラムの構成が変わっています。この卒業実績を、新しい専修プログラム別の実績として読むことはできません。今の学びを調べる資料と、先輩の進路を調べる資料を分けて使いましょう。[1] [3]

金融・情報通信・公務員を仕事内容で比較する

進路先一覧には、金融・保険業で岩手銀行や楽天カード、情報通信業でNECソリューションイノベータ、Sansan、カプコンなどが掲載されています。金融・保険業は21人、情報通信業は30人です。ただし企業名と業種が分かっても、全員が営業職、開発職などの特定職種に就いたとは判断できません。[2]

公式実績から応募先研究へ進むための比較
選択肢2025年度の掲載例説明会で確かめること
民間企業岩手銀行、楽天カード、Sansan、カプコン募集職種、初期配属、研修、転勤範囲
地方公務員岩手県、盛岡市、秋田県受験区分、配属部署、政策に携わるまでの経験
国家公務員盛岡地方法務局、岩手労働局、仙台国税局採用区分、業務内容、異動の範囲
学校教育岩手県・福島県の公立学校教員必要な免許、校種、選考内容
[2]

公務員58人は国家公務員17人と地方公務員41人に分かれます。また、進路先一覧の「学校教育」7人には岩手大学職員2人が含まれ、7人全員が教員ではありません。分類名だけで仕事を判断せず、採用先と職種を確かめることが大切です。[2]

大手企業に応募できるか不安な場合も、掲載例を自分の合格率に置き換えないようにします。まず関心のある事業を選び、その企業の募集職種で求められる力と、自分が説明できる経験を照らし合わせてください。知名度に加え、担当する顧客、仕事の進め方、働く地域を比較すると志望理由が具体的になります。

主専修・副専修の組合せを、自分の問いで説明する

現在の人間文化課程は、国際文化、日本文化、現代社会共創、人間行動の各分野を通じて、多文化共生やウェルビーイングに関わる問題を考えます。地域政策課程では法学・経済学・環境学を基礎に、政策法務、企業法務、地域社会経済、地域環境の学びを展開しています。[3] [4] [5]

学部の主専修・副専修の仕組みは、自分の中心分野に別の視点を加える機会です。課程を越えた副専修も設けられています。面接では履修分野を並べるだけでなく、「どんな疑問からその組合せを選び、見方がどう変わったか」を説明すると、自分なりに学んだ過程が伝わります。[3]

学びを自己PRの材料にする整理法
学びの材料振り返る問い応募先への接続
文化・言語に関わる演習解釈の違いを何で確かめたか相手の背景を理解し、説明を調整した経験
人間行動や社会に関わる調査自分の予想と結果が違った場面はあるか思い込みを修正して判断した経験
法・経済・環境のPBL利害が異なる相手の条件をどう整理したか複数の制約を踏まえて提案した経験
主専修と副専修別分野の視点で何が見えるようになったか問題を一つの見方に閉じず検討した経験

人間文化課程では演習・実験・実習を通じた学び、地域政策課程では課題解決型学習であるPBLが示されています。学部名だけでは面接官に活動内容まで伝わらないので、自分が実際に参加した授業や調査を一つ選び、役割と工夫を短く説明できるようにしましょう。[4] [5]

ポートフォリオから、話せる経験を一つ取り出す

学部では4年間を通じたポートフォリオを用い、学修の記録や振り返りを支援しています。就活のために特別な活動を付け足す前に、提出したレポート、演習で作った資料、教員との面談で整理した課題を見直すと、考え方の変化をたどれます。[3]

編集部の架空の例として、地域のサービス利用について調べた学生が「当初は利用者の関心が低いと考えたが、聞き取りで利用時間と交通手段の問題に気づき、提案を修正した」と説明する場面を考えます。成果の大きさだけでなく、仮説を確かめ、変更した理由を示すことで行動が伝わります。実際の自己PRでは、自分が行った調査と担当した範囲に置き換えてください。

グループ全体の成果と自分の仕事も分けます。「全員で提案した」に続けて、自分が比較表を作った、聞き取り項目を整理した、反対意見を資料に反映した、と担当を説明できれば十分です。数値が残っていない成果を推測で補う必要はありません。

岩手県内で働くか、県外へ広げるか

就職者181人のうち岩手県内は72人、東北地方は120人です。県内割合39.8%、東北割合66.3%はいずれも就職者181人を分母とし、東北には岩手県内が含まれます。二つの人数を足し合わせることはできません。[1]

地元に残りたい場合は、県内に拠点があることと県内勤務が続くことを分けて確認します。県外も考える場合は、応募時の移動、住居費、転勤制度を比較条件に加えてください。勤務地を決め切れない段階なら、県内と県外からそれぞれ候補を選び、仕事内容が近い企業同士で違いを見ると判断しやすくなります。

応募先が決まる前から、大学の相談を使う

岩手大学キャリアサポートナビでは求人・インターンシップ、学内説明会、相談予約を確認できます。個別相談は対面またはWebを選べ、自己PR、応募書類、面接練習、進学か就職かという迷いも相談対象です。1人40分の案内があり、書類添削や面接対策を希望する場合は原則として前日までに応募書類を提出します。[6]

今週進める三つの作業
順序すること相談に持っていくもの
1ポートフォリオから印象に残る課題を一つ選ぶ課題、役割、工夫、分かったことのメモ
2民間・公務員など関心のある進路を比較する仕事内容と勤務地が分かる候補表
3キャリア相談で応募先と経験のつながりを確認する求人票と自己PRの下書き

「自分の専攻ではどこに行けるか」という相談を、「この仕事内容に関心があり、この経験を説明したい」に変えると助言を受けやすくなります。まだ方向が定まらなければ、決められない理由を持ち込んでも構いません。大学の全学年対象の業界研究会も、仕事を知る入口として利用できます。[6]

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 令和7年度 岩手大学卒業・修了者の就職状況確認日:2026-09-11 / PDFp3全文・画像実読。2026/5/1現在、人文社会科学部2025年度卒208、希望188、就181、進9。就職率181/188=96.3%。課程別は旧入学年度の実績
  2. 令和7年度 卒業・修了者の進路先一覧確認日:2026-09-11 / PDFp1全文・画像実読。人文社会科学部、院9、金融21、情報通信30、公務58。学校教育7のうち教員5・岩手大学職員2。企業の配属職種は不明
  3. 人文社会科学部 カリキュラム確認日:2026-09-11 / 全文確認、2025年度入学者からの専修構成。主副専修、ポートフォリオ、課程横断の副専修。地域政策課程の別ページは5専修との古い文言残存、更新明記された総合ページと掲載4主専修を優先
  4. 人間文化課程確認日:2026-09-11 / 全文確認、多文化共生・ウェルビーイング、演習実験実習
  5. 地域政策課程確認日:2026-09-11 / 全文確認、法経環境の総合化、PBL。5専修との文言は不採用
  6. 岩手大学の就職支援について確認日:2026-09-11 / 本文全文確認。キャリタスUC、40分の個別相談、対面/Web、応募書類の事前提出、業界研究会、Web面接会場。開設曜日等は記事不使用

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