学業のガクチカと、自己PRの主役を分ける
学業のガクチカは、どの課題に力を入れ、どう進めたかを中心に説明します。自己PRでは、その課題の中で表れた強みが主役です。同じ経験を使う場合も、自己PRの最初の一文は行動の特徴から始めます。
| 設問 | 焦点 |
|---|---|
| ガクチカ | レポートの根拠を整理するために取り組んだこと |
| 自己PR | 情報の出所を確かめ、根拠をそろえて説明できること |
マイジョブ・カードは、学習歴や経験を振り返り、能力の根拠と仕事との接点を考えることを案内しています。自分ができることを挙げ、その根拠になる課題や授業を選びましょう。[1]
学び方から、説明できる強みを選ぶ
| 学習場面 | 自分への質問 | 強みの候補 |
|---|---|---|
| 資料調査 | 情報が食い違ったとき何を確かめたか | 根拠を確認する |
| 苦手科目 | 理解できない箇所をどう分けたか | 課題を細かくして取り組む |
| 発表 | 相手に伝わらない部分をどう変えたか | 説明方法を調整する |
| 共同課題 | 他の担当者と何を共有したか | 作業をつなぐ |
| 継続学習 | 予定が崩れたときどう組み直したか | 進め方を見直す |
成績が高くなかった場合も、これらの行動を確かめられます。ただし、工夫したから必ず成績が上がったことにする必要はありません。どこまで実行し、何が分かり、何が課題として残ったかを正確に書きます。
例:分からない箇所を分けて取り組む強み
「私の強みは、分からない点を細かく分けて学び直せることです。統計の授業では、問題が解けない理由を、用語の理解、計算、結果の読み取りに分けて記録しました。計算は復習し、解説を読んでも理解できない点は質問して確認しました。この方法で、どこから学び直すかを自分で決められるようになりました。新しい業務でも、理解が足りない点を整理し、確認しながら身に付けたいと考えています」。
この例の中心は「統計が得意」という成績評価ではなく、学び方の特徴です。実際には質問していなければ、その行動は使いません。自分が取った方法と確認できた変化へ置き換えてください。
専門用語は、作業の意味が伝わるように補足する
面接官が同じ分野の専門家とは限らないため、最初に何を調べる課題だったかを説明します。専門用語をすべて消すより、目的と自分の行動を分かる形にすることが大切です。専門性を問われる職種では、指定された詳しさに合わせます。
| 曖昧・専門的な表現 | 行動が見える表現 |
|---|---|
| 文献レビューを頑張った | 資料ごとの対象と結論を表にし、見解が違う理由を確かめた |
| 分析を工夫した | 比較する条件をそろえ、結果が変わる箇所を確認した |
| 復習を徹底した | 誤った理由を分類し、翌日に同じ考え方を試した |
表は編集部の表現例です。実際に使った方法を簡単に説明し、その方法を選んだ理由も用意します。用語だけを言い換えて、していない作業が加わっていないかを最後に確認してください。
成績の説明と、強みの根拠を混ぜない
GPAや成績を求める欄には指定どおり記入し、自己PRでは選んだ行動を説明します。一科目の点数を全体の成績のように見せたり、改善していない数字を上がったように書いたりしないでください。
成績が伸びなかった原因を聞かれた場合は、自己PRの文章へ逃げず、その問いに答えます。学び方を変えた時期、まだ十分にできていないこと、今の対応を整理しておけば、強みの説明と実際の結果を両立して話せます。
仕事との接点は、専攻がそのまま職種につながる場合だけではありません。知らないことを調べる、根拠をそろえる、相手に説明するなどの行動を、応募職種の業務と照らして考えてみます。
一つの課題から、強みと根拠を組み立てる
- 最近の課題や授業を一つ選ぶ。
- 自分が困った点と、取った行動を三つ書く。
- 行動に共通する強みを一つ選ぶ。
- 強み・場面・行動・変化の順に短く書く。
- 応募職種で使いたい場面を加える。
人に読んでもらうときは、「専門分野が分からなくても、私が何をしたか伝わりますか」と尋ねます。学業のすごさを比べるためではなく、自分の学び方が伝わる文章になっているかを確かめましょう。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 厚生労働省 マイジョブ・カード ESの自己PRや志望動機の書き方確認日:2026-09-10 / 2022年10月26日掲載・2018年5月10日作成。経験と能力の根拠、仕事との接点、結論からの説明。例文は編集部作成