就職率96.5%と教員就職97人を分けて読む

岩手大学教育学部の2025年度卒業者は162人、就職希望者141人、就職者136人、大学院進学者12人です。2026年5月1日現在の就職率96.5%は、就職者136人を就職希望者141人で割った値です。教員採用試験の合格率や、卒業者全員に対する教員就職率ではありません。[1]​​​​​​‌‌​​​​‌​‌‌​‌‌​‌​‌‌​​‌​‌‌​‌‌​​‌​‌​‌​‌‌‌‌​​​​​​​​‌‌​​‌​​​​​​

2025年度の進路を人数で確認
項目人数読み方
卒業者162人学部卒業者全体
就職希望者141人大学公表の就職率の分母
就職者136人教員97人、公務員13人、民間26人
大学院進学者12人就職者と分けて確認
その他14人就職準備中などを含む資料上の分類
[1]

資料の正規雇用130人は就職者全体に関する数値です。教員97人の全員が正規教員であるとは読み取れません。正規採用、臨時的任用、翌年度の受験準備などを比較したい場合は、学部の教職支援室で自分に必要な情報を確認しましょう。[1] [5]

学校・民間企業・公務員の実際の就職先

2025年度の進路先一覧では、岩手県公立学校54人、千葉県公立学校8人、青森県公立学校5人などが確認できます。岩手県内の学校だけに限定された実績ではありません。一覧の「学校教育」には幼稚園などの名称もあり、全員を小学校教員とすることもできません。[2]

学部卒業者の掲載先と確認する条件
進路公式一覧の掲載例応募前に確かめること
学校教育岩手県公立学校、千葉県公立学校、青葉幼稚園校種、免許、採用区分、任用期間
民間企業サイバーエージェント、東日本旅客鉄道、岩手銀行募集職種、勤務場所、研修制度
教育関連企業クラ・ゼミ、れんせい担当業務、対象となる子ども、働く時間帯
公務員岩手県、盛岡市、宮城労働局受験区分、業務内容、異動範囲
大学院岩手大学大学院、東北大学大学院、筑波大学大学院専攻、研究課題、実践と研究の配分
[2]

企業名はその年度の就職実績であり、現在の求人や入社可能性を保証するものではありません。例えば教育学部出身という理由だけで、企業内の研修担当に配属されるとは限りません。教職以外も考える学生は、教育の知識を直接使う仕事かどうかと、実習で培った力を使える仕事かどうかを分けて探すと候補が広がります。

四つのコースから、学んだ内容を説明する

教育学部の学校教育教員養成課程には、小学校教育、中学校教育、理数教育、特別支援教育の四つのコースがあります。小学校の幅広い教科指導、中学校の教科専門性、義務教育段階の理数教育、個々の支援ニーズへの対応など、学ぶ焦点が異なります。[3]

コースの学びから振り返る経験
コース学びの特徴面接に向けて振り返ること
小学校教育教科の内容・教育方法と学校現場の課題同じ説明で伝わらなかったときの工夫
中学校教育教科の専門知識と指導方法教科の内容を学習者に合う形に変えた過程
理数教育理科・算数数学を小中のつながりで学ぶ実験や問題解決で考え方を確かめた経験
特別支援教育知的障害・肢体不自由・病弱等や発達障害への支援一人ひとりの状況に応じて関わりを変えた経験
[3]

免許は入学年度やサブコースによって条件を確かめる必要があります。学部は複数の免許取得を教育の特色としていますが、幼稚園教諭免許状と中学校・高等学校の家庭の免許状については、2023年度以降の入学生は取得できないと明記しています。過年度の先輩の進路や紹介文だけで、自分も同じ免許を取得できると判断しないでください。[4]

4年間の実習は、振り返りと改善まで話す

学部の実習は、1年次の観察実習、2年次の学校体験実習などを経て、3・4年次の教育実習へつながります。実習と成果を省察する授業を一体で構成している点が特徴です。特別支援教育コースでは、基礎免許の実習と主免許の実習の位置づけも区別されています。[4]

就活で生かすには、「教育実習を頑張った」から一歩進め、何を観察し、どの助言を受け、次の授業で何を変えたかを整理します。指導案、実習日誌、授業後の振り返りを並べると、活動した量だけでは見えない自分の判断が分かります。子どもの氏名や個別の事情は話さず、必要な場面と自分の行動に絞ってください。

編集部の架空の例です。「説明後に作業が止まる児童がいたため、担当教員に相談し、口頭の説明だけでなく手順を短く区切った資料を用意した。次の授業では、どの段階で迷っているかを確かめながら支援した」とまとめます。実際には自分が行った工夫、確認できた変化、残った課題に置き換えます。

教員志望なら子どもの理解や授業改善へ、民間志望なら相手に合わせた説明や周囲と相談して改善する力へつなげられます。ただし、民間企業の仕事を授業と同じだと説明する必要はありません。経験で身に付けた行動を、応募職種でもどう学び直して使うかまで考えましょう。

小規模校の経験を、地域への理解に結び付ける

選択科目の地域教育実習では、岩手県の小規模校・複式学級で学び、授業だけでなく家庭や地域とのつながりも考えます。学校支援ボランティアでは、地域の学校で学習支援などに関わる機会があります。いずれも、参加した場合の自分の経験を使い、全学生が同じ活動をしたとは書かないことが大切です。[4]

地域を志望する理由は「地元だから」から具体化できます。実際に接した学校の課題を一般化し過ぎず、学習環境や家庭・地域との関係について何を知り、さらに何を学びたいかを言葉にしましょう。県外の自治体を志望する場合も、その地域の教育方針を確認したうえで、自分の経験が役立つ点と新たに学ぶ点を分けます。

2025年度の就職者136人のうち、岩手県内への就職は70人、東北地方への就職は102人です。これは教員だけの地域別人数ではありません。県内就職率51.5%、東北圏内就職率75.0%はいずれも136人が分母で、東北には岩手県が含まれます。[1]

教職支援と全学のキャリア相談を使い分ける

教職支援室・教員養成支援センター室では、教職相談や教員採用試験対策を行っています。個別・集団面接、グループディスカッション、小学校の英語・音楽・体育の実技指導などが案内されています。自治体の説明会や募集要項の提供、臨時的任用を希望する学生への支援も確認できます。[5]

民間企業や公務員との比較、応募書類、面接練習には全学のキャリア相談も利用できます。キャリアサポートナビから原則事前予約し、対面またはWebを選びます。応募書類の添削や面接対策を希望する場合は、原則として相談前日までに資料を提出する案内です。[6]

次の相談までにそろえるもの
迷い準備するもの相談の焦点
教員の校種・地域を決めたい自分の取得予定免許と候補自治体の資料どの経験を志望理由にするか
教職と民間で迷う実習で充実した点・難しかった点のメモ働く相手と仕事の進め方の違い
面接で経験が伝わらない実習記録から一場面を整理した下書き自分の行動と改善理由が具体的か
進学も考えたい研究したい問いと関心のある専攻研究・実践を深める目的があるか

進路に迷っていること自体を、能力不足と結び付ける必要はありません。実習で見えた自分の関心を手掛かりに、教職・企業・公務員・進学を比べ、応募先ごとに必要な準備を決めていきましょう。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 令和7年度 卒業・修了者の進路状況調査確認日:2026-09-11 / PDFp4全文・画像確認。2026/5/1現在、教育卒162、希望141、就136(教97公13民26)、院12、その他14。率136/141=96.5%。正規130は就職全体で教員限定ではない
  2. 令和7年度 卒業・修了者の進路先一覧確認日:2026-09-11 / PDFp2全画像・全文確認。上部学部と下部教育学研究科を区別。学校教育97、公務13。採用試験合格者数・正規教員数とは扱わない
  3. 教育学部 コース案内確認日:2026-09-11 / 全文確認。現行4コース。小学校の理科・数学サブコースは2027年度以降入学生のみの注記。2027募集改変詳細は記事不使用
  4. 教育学部 学びの特色確認日:2026-09-11 / 全文確認。4年一貫実習・省察、地域教育実習は選択、学習支援ボランティア、主副免。幼稚園・中高家庭免許は2023年度以降入学生取得不可。旧学生紹介を現行制度に転用しない
  5. 教育学部 就職情報確認日:2026-09-11 / 全文確認。教職支援室・教員養成支援センター室、一次二次対策、面接実技指導、自治体説明会。グラフ画像は不使用
  6. 岩手大学の就職支援について確認日:2026-09-11 / 本文全文確認。キャリタスUC、40分の個別相談、対面/Web、応募書類の事前提出、業界研究会、Web面接会場。開設曜日等は記事不使用

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