2025年度の卒業・就職人数を3学科で読む
法政大学の進路表によると、2025年度のデザイン工学部は卒業者290人、就職者140人です。2026年3月卒業者について、2026年5月1日現在で集計しています。学科ごとの人数は次のとおりです。[1]
| 学科 | 卒業者 | 就職者 |
|---|---|---|
| 建築学科 | 131人 | 53人 |
| 都市環境デザイン工学科 | 75人 | 38人 |
| システムデザイン学科 | 84人 | 49人 |
| 学部合計 | 290人 | 140人 |
卒業者と就職者の差を、そのまま「就職できなかった人数」と解釈することはできません。大学院など就職以外の進路があり、働き始める時期も人によって異なります。就職者数だけを比べて、学科の有利・不利を決めないようにしましょう。
大学院への進学を考えている場合は、学部卒業時点の企業例だけでなく、希望する専攻の研究内容と修了後の進路を別に確認します。逆に学部卒での就職を希望する人は、大学院修了者向けの職種を、そのまま自分が応募できる職種と思い込まないことが大切です。
建築・都市・システムで、設計する対象を明確にする
学部の紹介では、建築学科は工学に加えて芸術、歴史、文化、社会などを含む創造性を重視しています。都市環境デザイン工学科は、インフラとともに自然や歴史文化に根ざした生活の質を扱います。システムデザイン学科は、幅広い知識と個別技術を組み合わせ、人間を中心にシステムを構想することを目指しています。[2]
| 学科 | 経験を振り返る視点 |
|---|---|
| 建築 | 使う人、敷地、構造などの条件をどう整理したか |
| 都市環境デザイン工学 | 移動、暮らし、自然環境などの異なる要望をどう扱ったか |
| システムデザイン | 利用者の困りごとから、機能や仕組みをどう組み合わせたか |
面接では「デザインを学びました」だけで終わらせず、誰のどんな問題を扱ったかを先に説明します。完成した形の見栄えだけでなく、案を比較するときに何を重視したのかを話すと、学びの中身が伝わりやすくなります。
例えば、便利さを増やす案でも費用や運用の負担が増える場合があります。そのとき何を優先し、何を残る課題として扱ったかまで説明できると、単なる制作物紹介から、自分の判断を示す話へ進められます。
学部と大学院の企業例を混ぜず、職種を確認する
キャリアセンターの学部別ページでは、建設、サービス、製造、情報・通信、卸・小売が上位5業種として掲載されています。企業例には大林組、竹中工務店、乃村工藝社、キヤノン、ヤマハ、コクヨ、SCSKなどがあります。掲載対象年度や企業別人数、配属職種は明記されていません。[3]
また、デザイン工学部の進路資料は、上段に学部3学科、下段に大学院3専攻の実績を分けて載せています。上段の学科別進路例には、建築の建設・住宅関連、都市環境の建設・鉄道・公務、システムデザインの情報機器などの企業が見られます。企業一覧の実績期間は明確でないため、すべてを同じ単年度の採用と扱わないようにします。[4]
応募先を比較するときは、会社名の次に、設計、施工、調査、開発、運用などの採用区分を調べます。同じ会社の中でも、募集職種によって研究内容や提出物の条件が異なります。大学が掲載した企業だから特定職種に入れるという保証はありません。
| 項目 | 確かめる内容 |
|---|---|
| 対象学位 | 学部卒と大学院修了のどちらを対象にするか |
| 提出物 | 作品集、研究概要、指定課題などの要否と形式 |
| 職種・配属 | 採用時に確定することと、入社後に決まること |
| 業務条件 | 担当範囲、勤務地、必要な資格の時期 |
作品・研究は、判断の過程を見せる材料を残す
作品集や研究概要を求められる場合に備え、課題の背景、条件、自分の担当、途中の比較、最終案、残る課題を整理します。提出の要否やページ数は企業ごとの指定が優先で、すべての応募で同じ作品集が必要という意味ではありません。
編集部の架空の例:「利用者が迷いにくい案を考える課題で、当初は表示を増やそうとしました。動線の観察を整理すると、情報が多い場所で立ち止まる場面があり、表示の位置と順序を変えた案を比較しました」。これは説明構成の例です。自分が行っていない観察や検証を追加せず、実際の制作過程に置き換えてください。
共同制作の場合は、全体像を紹介したうえで自分の担当を明記します。他の人が作った図や結果を、自分一人の成果のように見せないことが大切です。自分が決めた部分と、相談して決まった部分を分けておくと、質問を受けたときにも説明がぶれにくくなります。
研究が途中なら、途中であることを伝えて構いません。まだ結果がない段階でも、何を検証するためにどの条件をそろえるかは話せます。仮説を確定した成果として書かず、確認済みの事実と今後の検証を分けましょう。
学部就職・大学院・公務を、必要な準備から比較する
進学するか迷うときは、研究を続けたい問いと、希望職種で求められる専門性を別々に確認します。周囲の進学者が多いことだけを理由に決めず、学費・生活費、入試、指導を希望する研究室、修了後に想定する仕事を整理してください。
公務員を考える人も、自治体名だけでなく採用区分と試験科目を確認します。学んだ分野と応募資格が合うか、専門試験や面接に何を用意するかを調べ、企業応募や卒業研究の締切と並べて予定を立てます。学科の実績と、自分が今年応募できる条件は別です。
どの進路でも、相談には比較表を持っていくと話が具体的になります。「迷っています」だけでなく、「この研究を続けたいが、この仕事にも関心がある」「募集条件のここが分からない」という形にすると、教員やキャリアセンターと次の確認事項を決めやすくなります。
今週は作品一つと募集要項三つを整理する
まず作品や研究を一つ選び、課題、制約、自分の担当、修正点を短くまとめます。次に応募候補三つの募集要項を開き、対象学位、職種、提出物、締切を並べてください。既に作った資料を使える部分と、追加が必要な部分が見えてきます。
キャリアセンターの個別相談は、所属キャンパスに関係なく利用でき、基本予約制です。キャリア就職システムから予約する案内があるので、応募条件の比較や研究・制作経験の説明について相談に活用できます。[5]
技術や表現のすべてを一度に見せようとせず、応募職種に関係する判断を一つ、根拠付きで説明できることから始めましょう。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 法政大学 卒業者の進路状況(過去3年)確認日:2026-09-10 / p1、2025年度卒290就職140と3学科人数
- 法政大学 デザイン工学部 学科紹介確認日:2026-09-11 / 建築・都市環境・システムの教育対象
- 法政大学 学部別就職状況 デザイン工学部確認日:2026-09-10 / 対象年度未記載、企業・業種例
- 法政大学 デザイン工学部 進路資料確認日:2026-09-11 / 紙面21頁、上部学部/下部院を分離。円グラフ2024、企業例期間明示なし
- 法政大学 利用方法・個別相談確認日:2026-09-11 / 全キャンパス、基本予約制