就職率99.5%の分母は希望者210人。学科別にも確認する

大学の2025年度卒業者進路表は、2026年3月31日現在の経済学部について、卒業220人、進学4人、就職希望210人、就職209人、就職未決定1人、その他6人と掲載しています。就職率99.5%は209人を希望者210人で割った値で、卒業者220人を分母にした率ではありません。[1]​​​​‌‌​‌‌‌​​‌‌‌‌‌‌​​‌‌‌​​​​‌​‌‌‌​‌​‌‌​‌​​‌‌‌‌‌‌​​‌‌​​​‌‌​‌‌‌​​‌‌

2025年度・経済学部の進路(公式掲載値)
学科卒業進学就職希望就職就職率
経済学科111人3人106人106人100%
経営学科109人1人104人103人99.0%
学部計220人4人210人209人99.5%
[1]

経済学科のその他は2人、経営学科は就職未決定1人、その他4人です。学科ごとの率のわずかな差を、個人の能力や将来の就職の難しさに置き換えることはできません。自分の進路を考えるときは、人数と対象年度を併せて確認しましょう。[1]

この表からは、企業別の採用人数、配属職種、希望する条件がかなった割合は分かりません。「ほぼ全員就職しているから準備は不要」と考えず、自分の希望を整理し、募集職種や選考の条件を確かめるための資料として使ってください。

金融・製造・情報・公務など、過去の就職先を入口にする

就職・進学データの経済学科の画像は、過去5年間の主な就職先として、福井銀行、北陸銀行、福井村田製作所、福井県庁などを挙げています。経営学科の画像には、セーレン、日立ソリューションズ、福井銀行、福井県庁などがあります。どちらも複数年度を合わせた一覧です。[2] [3] [4]

画像内では「過去5年間」の開始・終了年度が特定できません。また、掲載企業が2025年度の就職人数の内訳を示すわけでもありません。自分の学科の一覧を見たうえで、年度や採用職種を詳しく知りたい場合は、大学のキャリア窓口に確認しましょう。[3] [4]

編集部提案:会社名の次に確認する仕事の違い
関心のある業界・進路確認すること
金融法人・個人向けなど、どの業務から経験を積むのか
製造業営業、管理、生産に関わる事務など、何を募集しているか
情報通信開発、営業、運用などの職種と、入社前後に学ぶこと
公務試験区分、配属の考え方、業務で関わる対象は何か

大手企業が気になる場合も、掲載名だけで入社のしやすさを判断しないようにします。過去に就職した人がいることと、現在の募集で自分が採用されることは別です。募集する法人名、応募職種、勤務地を確認し、似た仕事内容の企業も比較対象に加えると選択肢を広げられます。

経済は仕組みを、経営は組織や事業を考える材料にする

経済学科は、ミクロ・マクロ経済学やデータの扱いを基礎に、金融、政策、歴史などの分野を学ぶ構成を紹介しています。社会で起きることを、印象だけでなく仕組みやデータから考える視点を、自分が取り組んだ授業の課題で説明してみましょう。[5]

経営学科は、経営、商学、会計、情報などを扱い、現場を見る学びや演習を紹介しています。企業の活動をどの観点から捉えたのか、たとえば組織の動き、商品の届け方、数字の読み方のどこに関心を持ったかを整理すると、志望理由を考える材料になります。[6]

学部は学科を越えた科目履修や、現場・データを重視する学びを案内し、2023年度入学生からフィールドワークとデータ利活用のコースを設けたと説明しています。自分の入学年度の制度や実際の履修内容は別途確認し、コース名だけを自己PRとして掲げないことが大切です。[7]

編集部提案:授業の課題から伝える経験を探す
取り組んだ内容振り返る問い仕事選びへのつなぎ方
経済や政策の分析前提を変えると結論はどう変わったか根拠を持って判断する仕事に関心があるか
企業や組織の調査どの情報を比較して課題を考えたか事業や顧客にどんな立場で関わりたいか
会計・データの課題数値の定義や期間をそろえたか正確さと説明のどちらに面白さを感じたか
現場での聞き取り相手の意見をどう整理したか人の話から課題を考える仕事をしたいか

ゼミのテーマだけでなく、自分が考えた過程を伝える

就活で「地域経済を研究しています」「会計を学びました」とだけ伝えると、本人の行動が見えにくくなります。何を疑問に思ったか、どの資料を選んだか、意見が違ったときにどう確認したかを、一つの場面に絞って説明してみましょう。

編集部の架空の例:ゼミで二つの地域の消費データを比べた際、調査時期と対象者が異なることに気づいた。単純な増減で結論を出さず、比較できる条件を整理し、分からない部分を発表資料に残した。これは実在学生の研究や成果を示すものではなく、判断の過程を説明する例です。

班で提案を作った場合は、班全体の成果と、自分が担当した調査や調整を分けます。売上増加などを実際に確認していないなら、成果として書かず、提案の内容や評価された点、残った課題までを正確に伝えてください。

編集部提案:経験を短く説明する順序
順序話す内容
1何を調べ、なぜその問いを選んだか
2自分はどの作業や調整を担当したか
3判断に迷った点と、確かめるためにしたこと
4実際に分かったこと、まだ分からないこと
5その経験から、仕事で大切にしたいこと

県内・県外、民間・公務を同じ条件で比較する

地元で働くか、県外へ出るかを考えるときは、大学名や企業の規模だけでなく、仕事の内容、勤務地、異動、生活費、入社後の教育を同じ項目で比べます。県内企業でも職種や拠点によって働き方は違い、県外の企業でも勤務地が限定された募集かどうかを確認する必要があります。

民間と公務で迷う場合は、それぞれどの対象にどう関わる仕事をしたいのかを整理します。採用試験や選考日程が違うため、現在の募集要項を確認し、授業・研究・選考の予定を並べてください。どちらかの印象だけで決めず、実際の業務を調べることが出発点です。

大学のキャリアセンターは、相談、自己分析や面接への支援、求人・インターンシップ情報の提供を案内しています。企業の担当者から情報を得る機会も紹介されています。気になる仕事と、勤務地など譲れない条件を持って相談すると、調べる対象を具体化できます。[8]

教職などの資格を希望する人は、大学の資格案内と自分の入学年度の履修要件を確認しましょう。資格課程の履修と、企業・公務の選考への準備を別々に管理せず、必要な科目や実習、応募締切を一つの予定表にまとめると重なりを把握しやすくなります。[2]

今日できる準備は、候補二つと経験一つを並べること

まず、自分の学科の進路を確かめ、気になる企業や公務の募集を二つ選びます。募集職種、勤務地、応募条件、教育体制を同じ欄で比べ、分からないことを質問として残してください。過去の就職先に名前があるかどうかだけで、応募候補を決める必要はありません。

次に、授業やゼミの経験から、自分が判断して行動した場面を一つ書き出します。応募先を知るための調査と、自分の経験の整理を行き来すると、「経済学部だから何ができるか」という漠然とした不安を、仕事との具体的な接点へ変えていけます。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 2025年度卒業者進路等確認日:2026-09-11 / 1頁、2026-03-31現在。学科別、希望者分母
  2. 福井県立大学 就職・進学データ確認日:2026-09-11 / 学科別画像と資格条件
  3. 経済学科の主な就職先・進学先確認日:2026-09-11 / 過去5年間の画像、境界年度未掲載、全体目視
  4. 経営学科の主な就職先・進学先確認日:2026-09-11 / 過去5年間の画像、境界年度未掲載、全体目視
  5. 経済学科の紹介確認日:2026-09-11 / 基礎理論・データ等の教育内容
  6. 経営学科の紹介確認日:2026-09-11 / 経営商学会計情報、現場・演習の学び
  7. 経済学部の紹介確認日:2026-09-11 / 学科横断履修、2023年度入学生からの2コース
  8. 福井県立大学 就職活動支援確認日:2026-09-11 / 相談・自己分析・面接・求人等

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