どの大学から入っているのか。大学側の資料で8大学

会社は採用実績校を公開していません。そこで、大学が自分で公開している進路資料の側から確かめます。逆転内定コラムでは大学の公式資料を集めて、そこに載っている企業名を1件ずつ見ています。日本ケミコンについて、2022年度以降を含む資料で確認できたのは8大学・9件です。[6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13]‌‌​​​‌​‌​​​‌‌​‌‌‌​​​‌​‌‌​‌​​‌‌​‌​‌‌‌‌‌‌‌​‌​‌‌​‌‌‌​‌‌‌‌​​‌​‌‌​‌‌​

日本ケミコンを就職先として掲載している大学(大学公式資料・2026年9月確認)
大学・学部/学科掲載されている資料対象年度
昭和女子大学(学部の別なし)「過去3か年の主な就職先」の製造業の欄。出典62024年3月〜2026年3月卒
麗澤大学(学部の別なし)「業種別就職先」のメーカーの欄。出典72022〜2026年卒
千葉工業大学 工学部 応用化学科「就職実績(過去3年)」の主な進路先の同学科の欄。出典8過去3年(一覧に年度の記載なし・2026年9月取得)
東北工業大学 工学部 環境応用化学課程「主な就職先実績」の同課程の列。出典92025年度(2026年3月卒)
東京電機大学 工学部 応用化学科学科ページの主な就職実績。出典102024年度卒業者実績
山形大学 工学部 化学・バイオ工学科(大学院生博士前期課程)「就職/進学先」の就職の欄。出典11令和7年度(2025年度)
長岡技術科学大学(学科別の内訳なし)学部・大学院修士課程の就職企業INDEXと産業分類別就職先一覧。出典12令和5年度(2023年度)
神奈川工科大学 工学部 電気電子情報工学科「卒業生の主な就職先(過去5年)」の同学科の欄。出典13過去5年(一覧に年度の記載なし・2026年9月取得)
神奈川工科大学 創造工学部 ホームエレクトロニクス開発学科「卒業生の主な就職先(過去5年)」の同学科の欄。出典13過去5年(一覧に年度の記載なし・2026年9月取得)
[6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13]

理系の学科は化学系が目立ちます。千葉工業大学の応用化学科、東北工業大学の環境応用化学課程、東京電機大学の応用化学科、山形大学の化学・バイオ工学科。アルミ電解コンデンサは電解液と電極材料でできているので、化学を学んだ人の仕事がある会社だということが、大学側の記録にも出ています。会社の採用学科にも「化学、材料」が挙がっています。[1] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13]

一方で、昭和女子大学と麗澤大学は学部別の内訳がない一覧に載っています。どちらも理工系の学部を主体とする大学ではありません。会社が事務系の採用学科を「全学部全学科」としていることと合う形です。[1] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13]

会社が募集要項に書いていること(引用)

この会社は募集要項を採用サイトに置いています。学歴や専攻で迷っている人にとっては、採用学科と応募資格の2行がそのまま答えになっています。[1]

新卒募集要項(採用サイトからの引用)
項目会社の書き方
職種(技術系)基礎研究・開発設計・生産技術開発・分析・品質保証・技術営業・その他
職種(共通)環境・知的財産・システム開発
職種(事務系)営業・スタッフ(管理・人事・広報・経理・資材・マーケティング・企画・貿易)・その他
募集予定人数35名(技術系25名・事務系10名)
応募資格2024年~2026年3月既卒・修了の方および2027年3月卒業・修了見込みの方
採用学科(技術系)電気、電子、通信、情報、機械、化学、材料、物理、その他
採用学科(事務系)全学部全学科
選考方法技術系:面接(一次、二次、最終面接)※推薦応募は無条件で二次面接へ/事務系:面接(一次、二次、最終面接)
勤務地東京、神奈川、茨城、新潟、山形、福島、宮城、その他全国各事業所
[1]

既卒3年分が、同じ応募資格の中に入っている

応募資格の書き方に注目してください。「2024年~2026年3月既卒・修了の方および2027年3月卒業・修了見込みの方」です。既卒を別枠にするのではなく、これから卒業する人と同じ一文に並べています。卒業から3年分がそのまま新卒の応募資格です。[1]

採用学科の技術系は「電気、電子、通信、情報、機械、化学、材料、物理、その他」。末尾が「その他」なので、ここに書かれていない専攻を門前払いする書き方にはなっていません。事務系は「全学部全学科」で、学部で絞る条件が要項の文面に存在しません。[1]

大学名で差がつかない土俵。会社が「人物重視」と書いている

選考スケジュールの説明に、会社の考え方がそのまま書かれています。「人物重視で選考をしています。技術系(自由応募)・事務系では一次面接から最終面接まで合計3回の面接を予定しています。」。3回とも面接で、書類で落とす段階が説明の中にありません。[1]

修士と学部卒の違いについて、会社が答えている

FAQの「修士と学部卒で選考や配属先に違いはありますか?」への答えは、「基本的に大きな違いはありません。修士の場合は研究内容のプレゼンテーションをしていただき、研究内容への専門性を含めた面接、学部生の場合は学校で学んだ基礎学力等を中心とした面接を実施します。」です。学部生は研究の深さではなく、学校で学んだ基礎学力を見られるということです。何を準備すればいいかが、この一文で決まります。[1]

配属の決まり方も公開されている

配属先については「採用に至る過程、各部署のニーズ、適性、そして入社の直前に実施する配属面談をもとに決定します。」と説明されています。入社直前に配属面談がある、という手順まで書かれています。[1]

部署異動については「必ず異動するとは決まっていませんが、自己申告制度を利用して希望を出すことが可能です。」とあり、続けて「毎年1回、自分の仕事に対する振り返りから、今後自分がどのような仕事をしたいかなど、勤務地を含めた希望を直属の上司を通さずに、人事担当部長へ直接申告する制度があります。」と書かれています。直属の上司を通さずに、という部分が具体的です。[1]

仕事の中身。技術系・事務系・共通の3つに分かれている

採用サイトの仕事紹介は、技術系・事務系・共通の3つに分かれています。技術系は基礎研究、開発設計、生産技術開発、品質保証、技術営業。事務系は営業、資材、企画・マーケティング、貿易、広報、経理、管理(人事・労務・管理・法務)。共通は環境、知的財産、システム開発です。[2]

基礎研究は「5年から10年先」、開発設計は「2年から3年先」

会社の説明はこうです。基礎研究は「5年から10年先を見越して、電解液・電極材料・封口ゴムなどの新規材料や要素技術の研究開発を行います。」。開発設計は「お客さまの企画・仕様に合わせた製品を、開発、設計、製造まで一貫して対応し、商品提案を行います。2年から3年先を想定した新製品の開発設計も行います。」。時間の尺度が職種ごとに書き分けられています。[2]

事務系の資材は「製品の製造・生産設備の組み立てに必要な材料を安価に、かつ安定的に供給できるよう、国内外の材料メーカーと取引を行います。その材料は、「アルミニウム」「樹脂」「紙」など多岐に渡ります。」と説明されています。営業は「お客さまのニーズに応えるため「提案型営業」を行います。市場動向を素早くキャッチし、技術部門へフィードバックすることによって新規開拓へつなげます。」です。文系で入っても、扱うのは材料と技術の話だということが、説明の言葉から分かります。[2]

新入社員研修は3〜4か月

FAQによると、新入社員研修は「期間としてはおおよそ3~4か月、内容としてはビジネスマナーや組織の理解、工場見学や工場実習など新入社員に必要な知識を習得してから配属しています。」。工場実習が研修に入っているので、事務系で入った人も製品のつくり方を一度は自分の手で見ることになります。[1]

応募できる条件と待遇

応募資格は既卒3年分を含む書き方になっています。そのうえで待遇は次のとおりです。[1]

入社後の待遇(採用サイトからの引用)
項目会社の書き方
給与(大学院修了)255,000円 ※2025年度実績
給与(大学卒業)238,000円 ※2025年度実績
昇給年1回(4月)
賞与年2回(6月、12月)
勤務時間8:45~17:30 ※フレックスタイム制あり
休日休暇週休2日(原則土・日)、年間休日122日、特熱休暇、慶弔休暇、年次有給休暇、リフレッシュ休暇など
社会保険健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険
福利厚生企業年金基金、持株会、財形貯蓄、持家手当、育児休職、介護休職、テレワーク(本社地区・神奈川研究所・営業所のみ)など
[1]

大学院修了と大学卒業の差は17,000円です。フレックスタイム制があること、テレワークの対象が本社地区・神奈川研究所・営業所に限られることも、要項に書かれています。工場のある事業所は対象外だということです。[1]

結婚・出産後の制度について会社が書いていること

FAQの「結婚・出産をしても働き続けることはできますか?」への答えは、「もちろんできます。」から始まります。女性社員は母体保護の観点から産前産後8週の産休(労基法は産前6週、産後8週)があり、産後すぐ職場に復帰する場合には生後満1歳まで1日2回の育児時間の制度があると説明されています。[1]

続けて「また男女社員とも育児を行う方を対象に、その後の職場復帰を前提として、原則、生後最大2歳に達するまで育児休職制度を利用することができます。さらに小学校3年生の3月末まで時短勤務を活用し、仕事と家庭の両立ができます。」と書かれています。男女どちらも対象、と会社が明記しています。[1]

公開されている数字で、会社の輪郭をつかむ

会社概要(会社のサイトからの引用・2026年9月19日確認)
項目会社の書き方
商号日本ケミコン株式会社
本社所在地東京都品川区大崎5丁目6番4号
創業1931年(昭和6年)8月
資本金54億5,257万円
売上高1,368億円(2025年度グループ全体)
従業員数5,348名(2026年3月31日現在・グループ全体)
事業内容アルミ電解コンデンサ及び各種コンデンサの製造・販売/各種精密パーツの製造・販売/各種エレクトロニクス機器の製造・販売/その他の事業
[5]

世界シェア1位の部品をつくっている

採用サイトの「数字でわかる日本ケミコン」には、主力製品について「日本ケミコンの主力製品であるアルミ電解コンデンサは、世界シェア約20%を誇ります。これはもちろんシェアNo.1。」と書かれています(出典はPaumanok Publications調べと注記されています)。電気二重層キャパシタの自動車搭載実績、主要材料であるアルミニウム電極箔の生産量世界シェアも1位だと、自社調べとして挙げられています。[3]

数字でわかる日本ケミコン(採用サイトからの引用)
項目数字
家庭の中のコンデンサ個数800個以上
海外マーケット主要拠点23事業所
海外赴任人数約70名(2024年)
従業員比率日本40%/海外60%(2024年)
創業年数95年
勤続年数17.3年(2024年)
年間休日数122日
[3]

従業員の6割が海外、勤続年数は17.3年。販売拠点を海外の主要マーケット10の国・地域に展開していると説明されています。国内で長く働く人が多い一方で、会社の重心は海外にある、という形が数字に出ています。[3]

創業は1931年。会社概要には「日本ケミコンは1931年の創業以来、アルミ電解コンデンサを出発点として、さまざまな電子部品の開発に取り組んできました。」と書かれています。一つの部品を95年つくり続けて世界シェア1位になった会社だ、と考えると輪郭がつかめます。[5]

30日でやること。「全学部全学科」と書いてある会社の攻め方

ここまでの内容を行動に落とします。以下は組み立て方の例で、この通りにやれば通るという意味ではありません。

  • 1〜3日目:応募資格を確かめる。2024年〜2026年3月に卒業・修了した人も、2027年3月卒業・修了見込みの人も同じ資格に入っている
  • 4〜7日目:技術系と事務系のどちらで出すかを決める。技術系の推薦応募は一次面接が免除になるので、理系の人は学校の就職担当者に推薦の有無を先に聞く
  • 8〜14日目:学部生は「学校で学んだ基礎学力等」を中心に見られると会社が書いているので、専門科目で何をどこまでやったかを言葉にしておく
  • 15〜20日目:仕事紹介を読み、技術系・事務系・共通の中で、どの職種に関心があるかを2つまで絞る
  • 21〜25日目:東京本社で実施される会社説明会に申し込む(採用マイページから予約する)
  • 26〜30日目:面接は一次・二次・最終の3回。人物重視と会社が書いているので、話す材料を3つ用意して、3回それぞれで違う角度から出せるようにしておく
[1] [2]

この会社は、採用学科も応募資格も給与も選考の考え方も自分で公開しています。電子部品のメーカーだから理系だけだろう、卒業して時間が経ったから無理だろう、と決める前に、要項の2行を読んでください。「全学部全学科」も「2024年~2026年3月既卒・修了の方」も、会社が自分で書いた言葉です。[1]

大学の公式資料で確認できた8大学にも、学部の内訳が出ていない一覧に載っている大学が2つあります。表に載っているのは、大学が公開している範囲のごく一部です。[6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13]

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 日本ケミコン 採用情報(募集要項・選考スケジュール・よくある質問)確認日:2026-09-19 / 募集要項(職種=技術系・共通・事務系、募集予定人数35名、応募資格=2024年~2026年3月既卒・修了の方および2027年3月卒業・修了見込みの方、選考方法、採用学科=技術系は電気・電子・通信・情報・機械・化学・材料・物理・その他/事務系は全学部全学科、給与、昇給、賞与、勤務地、勤務時間、休日休暇と年間休日122日、社会保険、福利厚生)、選考スケジュール(エントリー→会社説明会→面接→内々定、「人物重視で選考をしています。」)、FAQ(配属先の決まり方、部署異動と自己申告制度、修士と学部卒の違い、結婚・出産後の制度、新入社員研修の期間と内容)
  2. 日本ケミコン 仕事紹介確認日:2026-09-19 / 技術系(基礎研究、開発設計、生産技術開発、品質保証、技術営業)、事務系(営業、資材、企画・マーケティング、貿易、広報、経理、管理)、共通(環境、知的財産、システム開発)の職種ごとの仕事の説明
  3. 日本ケミコン 数字でわかる日本ケミコン確認日:2026-09-19 / アルミ電解コンデンサの世界シェア(約20%・Paumanok Publications調べ)、電気二重層キャパシタの自動車搭載実績、アルミニウム電極箔生産量、家庭の中のコンデンサ個数800個以上、地域別売上高割合、海外マーケット主要拠点23事業所、海外赴任人数約70名、従業員比率(日本40%・海外60%)、創業年数95年、売上高、勤続年数17.3年、年間休日数122日、新卒社員の専攻別割合
  4. 日本ケミコン 働く環境確認日:2026-09-19 / 研修制度&キャリアステップ、福利厚生、社内風景(東京・品川区にある本社、開発の拠点を要する福島工場、過酷な耐久テストを行う装置、社員食堂、本社の打ち合わせスペース)
  5. 日本ケミコン 会社概要確認日:2026-09-19 / 商号、代表取締役、本社所在地(東京都品川区大崎5丁目6番4号)、創業1931年(昭和6年)8月、資本金54億5,257万円、売上高1,368億円(2025年度グループ全体)、従業員数5,348名(2026年3月31日現在・グループ全体)、事業内容(アルミ電解コンデンサ及び各種コンデンサ、各種精密パーツ、各種エレクトロニクス機器の製造・販売ほか)、会社の沿革の説明
  6. 昭和女子大学 就職・進学実績確認日:2026-09-10 / 過去3か年の主な就職先(2024年3月~2026年3月卒)の製造業の欄に日本ケミコン。学部別の内訳は無い
  7. 麗澤大学 就職・進路確認日:2026-09-10 / 「業種別就職先」(※2022~2026年卒)のメーカーの欄に日本ケミコン。学部別の内訳は無く、経営学部と工学部は2024年開設のため含まれないと注記がある
  8. 千葉工業大学 主な進路先確認日:2026-09-10 / 「就職実績(過去3年)」の主な進路先。工学部 応用化学科の欄に日本ケミコン㈱。一覧に対象年度の記載は無い
  9. 東北工業大学 2025年度(2026.3卒)主な就職先実績確認日:2026-09-11 / 学部卒業生の主な就職先実績。工学部 環境応用化学課程の列に日本ケミコン(株)
  10. 東京電機大学 工学部 応用化学科確認日:2026-09-11 / 「卒業後の就業者の業種別割合(2024年度卒業者実績)」に続く主な就職実績に日本ケミコン
  11. 山形大学 工学部 化学・バイオ工学科 就職・進学先確認日:2026-09-12 / 令和7年度(2025年度)の大学院生博士前期課程の就職先に日本ケミコン
  12. 長岡技術科学大学 令和5年度 就職状況一覧確認日:2026-09-11 / 令和5年度学部・大学院修士課程の就職企業INDEXと産業分類別就職先一覧に日本ケミコン㈱。学科別の内訳は無い
  13. 神奈川工科大学 就職・進路確認日:2026-09-12 / 卒業生の主な就職先(過去5年)。工学部 電気電子情報工学科と創造工学部 ホームエレクトロニクス開発学科の欄に日本ケミコン(株)

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