2024年度の改組前後を区別して実績を見る

山梨大学工学部は2024年4月に改組し、従来の7学科から、工学科の複数コースへ再編しました。クリーンエネルギー化学コースの新設と、入学後に専門分野を決められる総合工学枠の導入も公表されています。[2]​‌‌​​‌​​‌​​‌‌​​​‌‌‌‌‌​‌‌‌​​‌‌‌‌‌​​‌​​​​‌​‌‌​‌‌‌​​‌​‌​‌​‌‌‌‌​‌​‌‌

一方、2025年度の卒業者の進路資料は、機械工学科や応用化学科など旧7学科の区分です。現在のコース名で検索して見つけた実績でも、自分の所属と集計対象が一致するか確認してください。旧学科の実績を、新コースの卒業生実績としてそのまま紹介することはできません。[1] [2]

特にクリーンエネルギー化学コースは、公式案内で卒業生の進路情報はまだ開示されていないと明記されています。既存学科からの進学見込みも書かれていますが、予測と実績を分け、学びの内容と応募したい仕事の条件から検討しましょう。[4]

2025年度は卒業372人、大学院進学213人

2026年5月1日現在の公式資料では、2025年度の工学部卒業者372人のうち、企業等130人、公務員16人、教員1人、大学院213人、諸学校1人、その他11人です。就職の3区分を合計すると147人になります。[1]

大学院進学が大きな割合を占めるため、企業等130人だけを卒業者全体と比べて「就職できない」と判断することはできません。就職希望者数はこの表にないため、希望者を分母とする就職率も算出しません。

旧学科別・2025年度の人数
資料上の旧学科卒業者就職者(教員・公務員・企業等)大学院進学
機械工学科54人11人39人
メカトロニクス工学科55人26人28人
電気電子工学科57人18人36人
コンピュータ理工学科55人27人25人
土木環境工学科54人35人19人
応用化学科61人18人42人
先端材料理工学科36人12人24人
[1]

この表は就職と大学院進学を抜き出した比較です。諸学校やその他の区分は省いているため、各行の右2列が卒業者数と一致しない場合があります。研究を深めるか、学部卒で働き始めるかは、先輩の多数派だけで決めず、自分の目的と募集条件で考えましょう。

就職先は会社名と学科をセットで確認する

2025年度の学部卒業者の就職先一覧には、製造業、情報通信、建設、自治体などが掲載されています。次の例はいずれも旧学科別の同年度資料から抜き出したものです。大学院修了者の実績を混ぜていません。[1]

掲載された就職先の一部
旧学科公式一覧の例
機械工学科セイコーエプソン、スズキ、ダイフク
メカトロニクス工学科ジヤトコ、NECソリューションイノベータ、東京精密
電気電子工学科NECプラットフォームズ、ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング、小糸製作所
コンピュータ理工学科伊藤忠テクノソリューションズ、セコムトラストシステムズ、東芝テック
土木環境工学科清水建設、中日本高速道路、山梨県庁
応用化学科クミアイ化学工業、東京エレクトロン、出雲村田製作所
先端材料理工学科三菱電機、ゴールドウイン、河合楽器製作所
[1]

企業別の人数や配属職種は、この一覧だけでは分かりません。知っている会社があっても、研究開発職での採用や自分の内定可能性を保証する資料ではないため、事業内容と職種別の募集へ進んで確認します。

コースの学びを、仕事で扱う課題に結びつける

現在のコース紹介では、機械、メカトロニクス、電気電子、コンピュータ、土木環境、応用化学、クリーンエネルギー化学の学びが案内されています。名前の近い業界だけに絞らず、授業や研究でどの課題を扱っているかを言葉にしてみましょう。[3]

学びから応募先を調べる視点
学びの例振り返る経験募集で確認すること
機械・メカトロニクス設計、製作、制御、複数の要素の調整製品分野と設計・生産等の担当範囲
電気電子・コンピュータ回路、情報処理、システムの実装と検証必要な専門分野と開発・運用の違い
土木環境社会基盤と環境に関わる課題計画、施工、維持管理等の仕事内容
応用化学・クリーンエネルギー化学物質、化学反応、エネルギー利用対象材料、製品、分析・開発等の職種
[3] [4] [5] [6]

クリーンエネルギー化学では、エネルギーの変換・貯蔵・発電に関わる化学反応を重点的に学ぶと説明されています。「環境に関心がある」という志望理由を、関心のある技術や解決したい課題まで具体化すると、企業の事業との接点を探しやすくなります。[4]

制作・研究の説明は、自分の判断を中心に組み立てる

メカトロニクスコースでは、機械・電気・情報を統合し、協働して設計開発するための学びが紹介されています。CADによる設計、回路の設計・製作、モータ制御などの経験は、使用した道具だけでなく、各要素をどう調整したかも説明の材料になります。[5]

コンピュータ理工学コースには、WEBサービス、マルチメディア、ネットワーク、組込みシステムなどの教育が案内されています。制作物を説明するときは、利用する人や動作条件、設計で選んだ方法、確認した結果を順に伝えると、専門外の面接担当者も理解しやすくなります。[6]

編集部の架空の例として、「班の試作品が条件によって止まったため、入力と出力の記録を比較し、原因候補を分けて検証しました。自分は記録の整理と再現条件の確認を担当しました」と書けます。班全体の成果と自分が行ったことを分け、実際の経験に置き換えてください。

卒業研究が始まったばかりなら、成果が出ていなくても、テーマを選んだ理由、調べた先行研究、今の仮説と次の検証を説明できます。未完成を隠すために結果を作らず、どのように考えて進めているかを伝えましょう。

学部就職と大学院は、希望する仕事から比較する

大学院進学を検討する場合は、さらに取り組みたい研究テーマ、指導体制、必要な費用、修了後の希望を整理します。進学者が多いという理由だけで決めず、希望する職種の募集対象学位や専門分野を調べ、自分に必要な学びを考えてください。

学部卒での就職を選ぶ場合も、専門を使えないと決めつける必要はありません。実際の学部卒業者の就職先を入口に、技術職の仕事内容、配属の決まり方、入社後の教育を確認します。研究開発、設計、生産技術、品質、システム開発など、会社ごとの職種の違いを読んで比較しましょう。

推薦応募を考えている学生は、利用できる求人、学内手続き、併願や辞退の扱いを担当教員・窓口に確認します。過去の企業一覧に載っていることだけで、今年度も推薦枠があるとは判断しないようにしてください。

募集三つと経験一つを持って相談する

最初の行動は、関心のある募集を三つ集め、仕事内容、必要な専門、勤務地、応募締切を表にすることです。企業名の大小より、自分が取り組みたい課題と募集の仕事が合うかを見てみましょう。

次に、授業・制作・研究の経験を一つ選び、目的、自分の担当、工夫、確認した結果を短く書きます。企業ごとに志望理由を変える前に、自分の経験を正確に説明する土台を作っておくと準備を進めやすくなります。

山梨大学キャリアセンターは、将来の準備や選考対策を含む相談に対応し、年間を通じてガイダンスを案内しています。専門分野や進学は教員に、応募書類や面接の伝え方はキャリア相談にも持ち込み、次に調べることを一つ決めましょう。[7] [8]

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 令和7年度工学部卒業者の進路確認日:2026-09-11 / 2026/5/1、全8ページ文字画像実読。p1全体、p2機械54/11/39、p3メカ55/26/28、p4電57/18/36、p5情報55/27/25、p6土木54/35/19、p7応化61/18/42、p8材料36/12/24。就職は教公企業合計、院別。企業は同年度学部
  2. 令和6年度工学部改組の決定確認日:2026-09-11 / 2023/9/1公表、2024/4改組、旧7学科から工学科複数コース・総合工学枠・クリーン新設
  3. コース紹介確認日:2026-09-11 / 現行7コースと旧先端材料理工学科を併記。教育概要全読
  4. クリーンエネルギー化学コース確認日:2026-09-11 / 2024新設、化学反応・エネルギー変換貯蔵発電、卒業実績未開示。大学院半数以上は予測なので実績として不使用
  5. メカトロニクスコース確認日:2026-09-11 / 機械電気情報統合・CAD回路モータ制御・協働開発。企業一覧は年度不明につき最新PDF優先
  6. コンピュータ理工学コース確認日:2026-09-11 / WEBマルチメディアネットワーク組込等、教育内容。年度不明就職一覧不使用
  7. 進路・就職相談確認日:2026-09-11 / 公開本文実読。学生の進路選択・将来の準備・選考対策。40分対面オンライン等の詳細は既卒者欄なので全学生へ適用しない
  8. 進路支援年間事業案内確認日:2026-09-11 / 2026前後期案内と年間ガイダンス、変更可能性の本文。個別日程PDFは不使用

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