2026年新設の情報学部と旧課程の実績を区別する

山口大学では2026年4月に情報学部の新設と工学部の再編が行われました。旧工学部7学科の全体が情報学部へ改称されたわけではありません。情報学部は情報学科の4コースで構成され、学士(情報学)の取得を目指します。[1]​‌​‌​‌‌‌‌‌‌‌​‌‌‌​‌​​‌​​​‌​​​‌​‌‌‌‌​‌​​​​​​‌​‌​‌‌​‌​​‌​​​‌​‌‌‌‌​​

特設サイトの就職実績は「工学部知能情報工学科・大学院創成科学研究科 電気電子情報系専攻 情報系コース」のものと明記されています。新学部からの卒業実績でも、学部卒だけの実績でもありません。2026年9月時点で情報学部固有の卒業就職率や大手企業への就職割合は、この資料から確認できません。[1]

旧課程から受け継ぐ教育の蓄積は参考になりますが、その企業に自分も採用されるという意味ではありません。就職先の名称だけで判断せず、募集する職種、学位・専攻の条件、必要な技術を個別に調べましょう。

4コースで、扱う技術と課題が異なる

公式の4コース紹介を整理
コース主に学ぶ内容学びから考えるテーマ
情報システムシステム設計、ネットワーク、クラウド等安心して利用できるサービスをどう支えるか
人工知能機械学習、統計解析、画像処理等データから何を判断できるか
ジオ・インテリジェンスGIS、リモートセンシング、空間データ解析等地図や衛星データで地域課題をどう捉えるか
人間情報学UI/UX、xR、認知科学等人が使いやすい体験をどう設計するか
[1]

表のテーマは、公式の学びを基にした整理です。コース名がそのまま採用職種になるわけではありません。例えばAIを学ぶ場合も、モデルをつくる仕事だけでなく、利用するデータや業務を理解する必要があります。自分がどの作業に関心を持つかを授業や制作の中で確かめましょう。

教育計画では、共通教育・専門基礎、学科共通科目、コース専門科目、卒業論文へと学びを深めます。上級年次の説明をすでに経験した実績として語らず、履修済みの内容と今後の計画を分けて伝えることが大切です。[1]

IT企業以外も含めて、職種と応募条件を調べる

大学は卒業後の進路として、IT企業、製造業、官公庁、大学院進学などを挙げています。また、各コースではシステム設計、AI、空間情報、人間とコンピュータの接点などに関わる人材を育てるとしています。これは教育の目標であり、配属や採用の保証ではありません。[1]

応募先を比べるための編集部の確認例
調べる点質問例
仕事の対象誰が使うシステムやデータを扱いますか
担当範囲設計・実装・評価・運用のどこから経験しますか
専門の条件応募時に求める学位・分野・技術は何ですか
学ぶ環境入社後の研修や指導はどのように行われますか

「情報系だからどこでもエンジニアになれる」と広く捉えるより、仕事と自分の経験を一つずつ対応させましょう。授業で扱った技術に近い募集と、興味はあるが未経験の募集を分けると、何を追加で学ぶかが見えます。大手と地域企業も、規模だけでなく担当する課題や育成環境で比較できます。

制作・分析の記録は、目的と検証まで残す

授業の課題や自主制作を応募準備に使うなら、完成画面だけでなく、何を解決するために作ったかを説明できる形にします。コード量や利用した道具の多さだけでは、自分が判断した範囲が伝わりません。実装・分析・評価のどこを担当したかを記録してください。

経験を整理する編集部のメモ
項目残す内容
目的対象となる利用者や課題、達成したい状態
方法選んだ技術・データと、別案を選ばなかった理由
検証動作や分析結果を何で確かめたか
限界まだ確かめていない条件、改善したい点

空間情報ならデータの時点や範囲、AIなら評価に使ったデータと限界、人間情報なら利用者のどんな反応を確かめたかなど、学びに応じて説明の焦点を変えます。経験していない検証をしたことにせず、未確認の点はそのまま記しましょう。

共同制作では自分の担当を明示し、外部ライブラリやAIを使った場合も、その利用と自分で考えた部分を分けます。提出・公開する資料の範囲は授業や共同作業のルールを確認し、見せられる範囲の概要でも説明できるようにしておくと安心です。

専門を深める進学と、就職の準備を並べて考える

大学院進学を考える場合は、企業名の一覧から逆算するだけでなく、深めたい研究テーマと手法を整理します。関心のある職種の募集条件も確認し、学部卒での応募と進学後の応募にどのような違いがあるかを、教員や相談窓口に尋ねましょう。

編集部の架空の例です。「地図を使う課題で、表示できれば伝わると思っていましたが、範囲の違うデータを並べていたことに気づきました。条件をそろえて比較し、比較できない部分を注記しました」。これは実在の情報学部生の体験談ではなく、判断と検証を説明する例です。

面接では、専門用語を使った説明と、専門外の人向けの短い説明を両方練習します。「何を作ったか」に続けて「なぜ必要で、何を確かめたか」を話せると、学びの目的が伝わります。成績や大学名への不安だけを繰り返すより、説明できる経験を一つ整えることから進めましょう。

キャリアセンターと所属の相談先を活用する

山口大学のキャリアセンターは、学部から大学院までのキャリア形成支援を行い、就職支援とキャリア教育を案内しています。各学部等の窓口や就職担当教員による支援もあります。公開サイトには吉田・常盤・オンラインの相談案内や、仕事研究・求人情報への入口があります。[2] [3]

情報学部の新しい体制に関する相談先や利用方法は、所属の窓口で確認してください。旧学科向けの案内を見つけた場合も、自分の入学年度で利用できるかを確かめると取り違えを防げます。相談には、取り組んだ課題の概要と気になる募集情報を持っていきましょう。

  • 今日:制作・分析・授業課題から、説明したい一件を選ぶ。
  • 次に:目的、担当、方法、検証、未解決点を一枚にまとめる。
  • 今週中:教員には学びの方向、キャリア相談では職種や応募準備を相談する。

新学部の卒業実績を待つ間も、基礎を学び、試し、説明する準備は進められます。学びたい技術だけでなく、誰のどんな問題に役立てたいかを言葉にして、進路を検討していきましょう。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 山口大学 情報学部新設・工学部再編特設確認日:2026-09-11 / 2026開始、情報4コース、4年間、想定進路。掲載就職先は旧知能情報工学科と大学院情報系コース。
  2. 山口大学 キャリアセンターの案内確認日:2026-09-11 / 2024統合、全課程支援と各学部窓口・教員支援。
  3. 山口大学 キャリアセンター確認日:2026-09-11 / 2026年9月11日現行。公開の吉田/常盤/オンライン相談・仕事研究・求人入口。ログイン内は未読。

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