2025年度の進路は、学部の人数と対象を確認する

大学の「2025年度 学部別進路状況」は、人間科学部について卒業者550人、進路報告者547人を掲載しています。2026年5月1日時点の調査で、資料上の「就職」449人、進学69人、資格試験準備等3人、その他26人という内訳です。[1]‌‌‌‌‌‌‌‌​​‌‌​​​‌​​‌‌‌‌‌​​‌‌‌‌​​‌​​​​​‌‌‌​‌​​‌​‌​​​​​‌​‌​‌​​​​​‌​

人間科学部の2025年度卒の進路
資料の区分人数
就職449人
進学69人
資格試験準備等3人
その他26人
[1]

この資料の「就職」の区分を、就職希望者を分母とする就職率と同じに扱わないようにします。卒業者全員の報告がそろっているわけでもありません。また、学部全体の数値から3学科別、ゼミ別、入試方式別の結果を推定することはできません。

人間科学研究科の進路や、大学全体の実績も、学部の実績とは対象が異なります。通信教育課程など、自分と同じ課程の情報を探す場合も、資料がどの学生を集計しているかを確認しましょう。

学部名だけで就活が有利・不利と決めるより、募集されている仕事と、自分が身に付けた知識・方法を照らし合わせる準備が役立ちます。関心のある分野を一つ選び、担当業務を調べるところから始めてください。

就職先の広がりを、仕事内容を比較する入口にする

2025年度卒の上位5業種
業種人数同資料の割合
専門サービス98人21.8%
情報通信94人20.9%
金融58人12.9%
メーカー58人12.9%
公務員31人6.9%
[1]

割合は同じ学部別資料の「就職」449人に対応する業種内訳です。卒業者全員に占める割合や、企業の採用率ではありません。資料の全学比較欄は学部・修士合計のため、課程の違いを無視した比較には使いません。[1]

上位就職先の掲載例には、アクセンチュア10人、NTTデータ8人、ベイカレント・コンサルティング7人、東京都職員Ⅰ類7人などがあります。一覧は就職者数上位10位かつ3人以上の掲載条件を持つため、少人数の就職先まで網羅するものではありません。[1]

大学は進路を本人の自己申告で集計し、企業・グループの表記が採用主体や実際の所属と異なる場合があると注意を促しています。企業名を別会社名へ置き換えたり、配属職種を補ったりせず、応募する際は最新の募集要項を確認してください。[5]

大手企業の掲載実績は、応募先を調べる材料にはなりますが、自分の採用を保証しません。「人を支える仕事」も、企業のサービス、行政、福祉の現場、研究などで業務が異なります。業界名と具体的な役割を分けて比べましょう。

3学科の違いは、人を捉える視点と研究対象にある

学部は、人間環境・健康福祉・人間情報という3つの視点で学科を構成しています。所属学科に限らず他学科の専門科目や演習も履修でき、関心に合わせて学びを組み合わせる仕組みを案内しています。[2] [3]

3学科の学びと説明の視点
学科公式の教育内容振り返りの問い(編集部提案)
人間環境科学科自然、社会、文化、心理・行動など、人と環境の関係どの環境と人の関わりを、何から理解したか
健康福祉科学科身体・心・社会的関係から健康や福祉、支援の方法を考える誰のどんな生活上の課題を捉えたか
人間情報科学科人と情報の関係、伝達や認知、システムや場の設計情報の受け取り方や使い方をどう調べたか
[2]

人間環境科学科は現地での調査や心理・行動の実験など、人間情報科学科は室内実験、ロボットやアプリの開発など、多様な学習方法を紹介しています。ただし、紹介される活動を全学生が経験するわけではありません。自分が実際に履修・担当した方法を選んで説明しましょう。[2]

分野が広いことを「専門がない」と言い換える必要はありません。例えば同じ生活上の課題でも、聞き取り、実験、データ分析では分かることが違います。なぜその問いと方法を選んだかを説明すると、自分の学びの軸が見えます。

公式紹介には研究領域の区分が複数の形で記載されている箇所もあります。本稿は学系数を固定して説明せず、現在の3学科の研究対象を整理しています。履修の詳細は自分の年度の案内で確認してください。[2]

実験調査研究法と卒業研究を、仮説・方法・限界で説明する

カリキュラムは、PCを使ったデータ分析や、少人数で研究方法を学ぶ「実験調査研究法」を紹介しています。プロジェクト型学習や現地調査も取り入れ、3年次から全員が少人数のゼミに所属し、4年次に卒業研究へ取り組むと案内しています。[3]

就活で研究を説明するときは、最初に人のどんな行動や状況に関心を持ったかを伝えます。次に、何を調べれば問いに答えられると考えたかを示し、結果と限界を分けて話しましょう。

調査・研究を振り返るメモ(編集部提案)
項目整理する内容
問い誰の、どんな状況を理解したいか
仮説・見通しなぜその関係があると考えたか
方法実験、調査、資料分析等を選んだ理由
自分の担当設計、収集、分析、記述等の範囲
解釈確認できたことと、言い切れないこと

少人数の聞き取りで得られた意見を、社会全体の傾向として述べないようにします。データに関連が見られても、原因を特定できたとは限りません。対象や方法の限界を説明することも、根拠を丁寧に扱う姿勢を伝える材料になります。

個人への調査や実験に関わる情報は、公開できる範囲を教員に確認します。相手が特定される情報や許可のない資料を応募書類に載せず、問いと方法、自分の行動を中心に説明してください。

専門職・大学院と一般企業は、必要条件を分けて考える

学部の進路案内は大学院人間科学研究科を紹介し、学部で学んだ専門性を深める選択肢を示しています。研究を続けたい場合は、テーマ、指導体制、入試、費用や期間を調べ、就職と比較しましょう。[4]

資格の案内では、学科により教員免許の教科が異なり、健康福祉科学科には社会福祉士の受験資格などが示されています。受験資格と資格取得は同じではありません。所定科目や実習、試験などの条件を、自分の所属と入学年度に合わせて確認してください。[4]

心理の専門職を希望する場合も、学部で心理学を学んだことと、資格を取得して働けることを分けます。大学院等の学修や資格試験が関わる進路は、具体的に希望する職種と資格名を定めて経路を調べましょう。

編集部の架空の例です。「演習の聞き取り調査で、私は質問案を担当しました。班員が同じ言葉を違う意味で使っていることに気付き、質問の目的と表現をそろえました。答えを集める前に、何を知りたいかを共有する大切さを学びました。」

これは早稲田大学生の体験談ではありません。自分の実際の経験へ置き換え、班全体の成果と自分の担当を区別してください。研究の規模が大きくなくても、前提を確かめて行動した経験を具体的に伝える準備はできます。

学内相談で、幅広い学びを一つの説明へまとめる

大学のキャリアセンターは、キャリア・就活全般の30分相談などを案内しています。30分相談はキャリアコンパスでの事前予約を原則とし、当日の空き枠は電話予約を受け付けます。対面は早稲田キャンパス6号館1階のC Spaceで、オンラインも利用できます。[6]

相談へは、学んだ科目の一覧だけでなく、一つの研究・演習経験と、興味のある募集要項を持っていきましょう。自分の関心が環境、福祉、情報のどこにあるかに加え、調べる・分析する・人へ説明するなど、得意な作業も整理します。

オンラインでES等を見てもらう場合は相談中に画面共有する案内です。事前に送付しても相談員は確認できないため、限られた時間で相談したい箇所を選んでおきます。休業期間や利用回数、予約期限は最新の案内を確認してください。[6]

  • 自分が考えたい「人の課題」を一つ挙げる。
  • 演習・研究から、問いと方法、自分の担当を整理する。
  • 企業・公務・専門職・進学の条件を比較する。
  • 募集要項と経験メモを用意し、相談で説明を見直す。

人間科学部の学びを伝える際は、幅広さだけで終えず、問いと方法を選んだ過程を示しましょう。それを仕事内容と照らし合わせることで、自分が納得できる応募先を考えやすくなります。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 早稲田大学 2025年度 学部別進路状況確認日:2026-09-11 / 物理7頁、人間科学部。卒550報告547就職449進69準備3他26、業種5、企業上位10位3名以上
  2. 早稲田大学 人間科学部について確認日:2026-09-11 / 3学科の本文。情報学系5/3混在のため学系数は不採用
  3. 早稲田大学 カリキュラム確認日:2026-09-11 / データ分析、実験調査研究法、3年ゼミ4年卒研、他学科履修
  4. 早稲田大学 卒業後の進路確認日:2026-09-11 / 大学院、資格一覧の学科差。年度不明の旧社名企業表不使用
  5. 早稲田大学 進路データ・進路報告確認日:2026-09-11 / 自己申告/採用主体とグループ表記注意
  6. 早稲田大学 個別相談確認日:2026-09-11 / 30分事前/当日電話、C Space/online、相談中画面共有

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