学部の進路は、教員と民間を含む全体の集計として読む

大学の「2025年度 学部別進路状況」は、2026年5月1日時点で教育学部の卒業者932人、進路報告者904人を掲載しています。報告された進路の内訳は次のとおりです。[1]​‌‌‌‌‌‌‌​​‌​‌‌​​​‌‌​​‌​​​​‌​‌​‌‌‌‌​​‌‌‌‌​‌​​‌​‌​‌​​‌‌‌​‌‌​‌​​​‌‌

教育学部の2025年度卒の進路
資料の区分人数
就職736人
進学109人
資格試験準備等12人
その他47人
[1]

資料上の「就職」736人を、教員として就職した人数と捉えてはいけません。また、進路未報告者がいるため卒業者全員の内訳ではなく、就職希望者を分母とした就職率でもありません。

教育学部は教育理念で、教員免許の取得を卒業要件としない開放制教育学部であることを説明しています。教員養成を主要な目的の一つとしながら、社会の各分野で活躍する人材も育てる方針です。自分の所属・入学年度の履修要件は別途確認してください。[2]

教員以外を選ぶことを、教育学部の学びを使わない進路だと決めつける必要はありません。相手の理解を確かめて説明することや、専門的な根拠で判断することを、希望する業務との接点から考えましょう。

情報通信・金融・専門サービスなどの仕事を比較する

2025年度卒・上位5業種
業種人数同資料の割合
情報通信136人18.5%
金融126人17.1%
専門サービス121人16.4%
メーカー67人9.1%
商業62人8.4%
[1]

割合は同資料の「就職」736人に対応する業種内訳です。教育業界だけを調べるのでなく、どの対象に知識を届け、何を支援する仕事かを見てみましょう。全学比較欄は学部・修士合計で、学部単独の集計とは対象が異なります。[1]

上位就職先の例はベイカレント15人、NTTデータ13人、東京都職員Ⅰ類11人、アクセンチュア10人、東京都教員9人です。掲載条件は就職者数上位10位かつ3人以上なので、東京都教員9人を学部全体の教員就職者数と扱うことはできません。[1]

大学のデータは卒業生の自己申告による集計です。企業・グループの名称が実際の採用主体や所属会社と異なる場合があるとの注意も示されています。企業名から配属職種や勤務地を推定せず、募集要項を確認しましょう。[6]

大手企業を希望する場合も、学部名だけで採用が決まるわけではありません。募集される仕事と、自分が説明できる研究・活動の経験を照らし合わせ、足りない知識や準備を具体化します。

文系・理系7学科の専門を、自分の研究から説明する

学部の組織には教育学科、国語国文学科、英語英文学科、社会科、理学科、数学科、複合文化学科があります。教育学科には教育学専攻と初等教育学専攻、理学科には生物学・地球科学の専修などが設けられています。[3]

専門と経験整理の視点
専門の領域振り返る問い(編集部提案)
教育・生涯教育・初等教育学びや教育の課題を、どんな根拠で考えたか
教育心理人の心理や行動を、どんな方法で調べたか
国語国文・英語英文言語や作品を、どんな資料と解釈で説明したか
地理歴史・公共市民地域・歴史・社会関係を、どんな条件で比較したか
生物・地球科学・数学観察・実験・数理的な推論で何を確かめたか
複合文化複数の視点を組み合わせて何を考察したか
[2] [3]

表は職種の割当ではありません。同じ教育学部でも学ぶ内容が異なるので、「教育について学びました」だけでまとめず、自分の専攻と研究の問いを伝えると専門性が分かりやすくなります。

教育方針は1年次から所属学科等で専門教育を行い、共通科目や他学科等の科目を通じて視野を広げる構成を説明しています。3年次に本格的な演習、4年次に主体的に設定したテーマの卒業論文・卒業研究へ進む流れです。[2] [4]

研究内容を詳しく知らない相手にも伝わるように、最初に「何を知りたかったのか」を短く説明しましょう。手法や専門用語の説明は、結論を理解するために必要な範囲に絞ります。

研究・実習での経験を、観察と工夫の順で整理する

授業や研究で行ったことは、問い、調べ方、自分の担当、分かったことの順で記録すると整理しやすくなります。自然科学の実験なら条件のそろえ方、文学の研究なら解釈を支える資料など、専門に応じて根拠を具体化してください。

教職課程の実習経験を使う人は、自分が観察したことと、相手の内面について推測したことを分けます。子どもや学校の個人情報を含めず、説明を変えた理由や指導を受けて修正した過程を伝えましょう。

経験を記録する項目(編集部提案)
項目書く内容
場面何を理解・検証・説明する必要があったか
根拠観察、資料、実験結果など何を確認したか
工夫説明や方法のどこを変えたか
担当自分と他の人の役割をどう分けたか
振り返り確認できた変化と、まだ分からないこと

編集部の架空の例です。「発表で専門用語の説明が不足していると指摘され、私は冒頭に具体例を加えました。説明を聞いた人がどこで迷うかを確認し、順序も見直しました。自分が知っていることと、相手に伝わることは別だと学びました。」

これは早稲田大学生の体験談ではありません。自分の授業や研究の経験に置き換えてください。実際に確認していない学習効果や、他の人が行った改善を自分の成果として加えることは避けましょう。

教職・企業・大学院の準備を並べて考える

教職を選ぶ場合は、免許取得のための履修や実習と、採用に向けた準備を分けて確認します。学部のキャリア支援ページは、教職課程のお知らせを教職支援センターで確認するよう案内しています。対象の校種・教科・入学年度に対応した案内を見ましょう。[5]

大学院については教育学研究科の修士課程と高度教職実践専攻を案内しています。また、対象学科の学生向けに理工学研究科の推薦入試案内もあります。全学科から同じ条件で進学できる制度と捉えず、対象・募集要項を確認してください。[5]

進路を比べる観点(編集部提案)
選択肢確認すること
学校教員担当したい校種・教科、履修・実習、採用日程
企業等担当する顧客や課題、募集職種、配属と育成
研究を深める大学院研究テーマ、指導体制、入試条件、費用と期間
教職大学院学びたい実践上の課題、対象・出願条件、課程の内容

教職と企業就職を並行する人は、実習・授業・選考の日程を同じ予定表に置きます。どちらかを早く諦める前に、出席や手続きが必要な予定を確かめ、学部や支援窓口に相談してください。

企業の面接で教職への関心を話す際も、「教員にならない理由」だけでなく、その企業で取り組みたい仕事を説明します。教育の学びをどんな相手や課題に生かしたいかを、募集内容に照らして考えましょう。

専門と進路の迷いを、学内相談で具体化する

キャリアセンターの30分相談はキャリアコンパスでの事前予約が原則です。当日の空き枠は電話で受け付け、対面は現行案内で早稲田キャンパス6号館1階C Space、オンラインにも対応しています。[7]

相談には、専門や研究の短い説明、気になっている募集要項、教職・進学の準備予定を用意します。「学んだことが仕事につながらない気がする」と感じる場合は、どの作業に関心があり、どの経験を説明できるかから整理してみましょう。

オンラインでES等を見てもらう場合は相談中に画面共有します。事前送付しても相談員は確認できないため、見てもらう部分と相談したい点を選んでおきます。予約条件や休業期間は最新案内を確認してください。[7]

  • 学部全体の進路と、自分の専攻の学びを分けて整理する。
  • 研究や実習での自分の担当と工夫を記録する。
  • 教職・企業・大学院の要件と日程を比較する。
  • 経験メモと募集要項を持って、学内相談で準備を見直す。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 早稲田大学 2025年度 学部別進路状況確認日:2026-09-11 / 物理4頁932/904/736/109/12/47、業種・上位企業。東京都教員9は全教員数でない
  2. 早稲田大学 教育理念確認日:2026-09-11 / 開放制、7学科DP/CP、専門性、1〜4年流れ
  3. 早稲田大学 学科紹介確認日:2026-09-11 / 現行案内図7学科・専攻専修。導入段落に複合文化省略があるため図とpolicy照合
  4. 早稲田大学 カリキュラム確認日:2026-09-11 / 7学科2専攻7専修、横断履修
  5. 早稲田大学 キャリア支援確認日:2026-09-11 / 教職支援、院選択肢、対象学科限定理工推薦
  6. 早稲田大学 進路データ確認日:2026-09-11 / 自己申告・企業表記
  7. 早稲田大学 個別相談確認日:2026-09-11 / 30分予約・現行所在地・画面共有

次の選考準備に役立つ記事