2025年度の学部卒の進路を、資料の区分で読む
大学の「2025年度 学部別進路状況」は、創造理工学部について卒業者614人、進路報告者606人を掲載しています。2026年5月1日時点の調査で、内訳は資料上の「就職」170人、進学411人、資格試験準備等4人、その他21人です。[1]
| 資料の区分 | 人数 |
|---|---|
| 就職 | 170人 |
| 進学 | 411人 |
| 資格試験準備等 | 4人 |
| その他 | 21人 |
この表は学部別資料の人数を用いています。大学の全体進路表では進路報告者605人、就業169人と記載され、一部の人数が一致しません。差の原因は確認できていないため、片方を正値と推定したり、両資料の人数と率を混ぜたりしません。[1] [10]
進学を選ぶ人が多くても、学部卒で就職する道が閉ざされているという意味ではありません。進学の区分も、全員が同じ大学院・専攻へ進んだことを意味しません。希望する研究と応募したい職種から、自分に必要な学修を考えましょう。
創造理工学部の教育方針は、人間・生活・環境を軸に、科学技術から社会の問題を解決する人材の育成を示しています。学部全体の理念と、自分が取り組んだ設計や研究の内容をつなげて説明する準備が大切です。[2]
建設分野以外も含め、学部と修士の就職先を分ける
学部の就職先の上位5業種は、専門サービス39人、情報通信29人、不動産・建設27人、メーカー22人、金融17人です。建築や社会基盤に関わる仕事だけでなく、複数の業種への進路が掲載されています。[1]
学部の上位就職先の掲載例には大林組5人、鹿島建設4人、NTTデータ4人、東京電力ホールディングス4人などがあります。一覧は就職者数上位10位かつ3人以上を掲載するもので、少人数の就職先まで網羅してはいません。[1]
| 対象 | 卒業・修了者数 | 進路報告者数 | 資料上の就職 | 進学 |
|---|---|---|---|---|
| 創造理工学部 | 614人 | 606人 | 170人 | 411人 |
| 創造理工学研究科(修士) | 424人 | 418人 | 380人 | 16人 |
研究科修士の掲載例には日建設計11人、清水建設9人、大林組8人などがあります。これを学部卒の就職実績へ移すことはできません。また、同じ企業名が載っていても、設計、施工、研究、企画等の配属職種を一覧から特定することはできません。[1]
大学は進路を本人の自己申告で集計し、グループ名等が実際の採用主体と異なる場合があると説明しています。大手企業の名前を目標にする場合も、最新の募集で具体的な業務と応募条件を確認しましょう。[8]
5学科の専門と、自分が考えた課題を結び付ける
| 学科 | 公式の教育内容 |
|---|---|
| 建築学科 | 設計製図・設計演習を軸に、専門領域を統合して考える |
| 総合機械工学科 | 機械技術と、作るものが社会・環境に与える影響を考える |
| 経営システム工学科 | 生産、経営管理、数理情報のシステムを設計・管理・運営する |
| 社会環境工学科 | 自然との共生や安全な暮らしに必要な社会基盤を考える |
| 環境資源工学科 | 自然環境と調和した持続可能な地球資源システムを考える |
建築学科は1年次から専門教育を始め、設計製図や設計演習を通して学ぶ構成です。学部と大学院の6年間を見通す教育方針も示していますが、学部4年間で卒業して働くことは可能で、大学院進学には試験が必要だと明記しています。[3]
経営システム工学科は、製品やサービスを作る生産システム、経営を分析する経営管理システム、数理やコンピュータを用いる数理情報システムを扱い、実験・演習を重視しています。経営という名称だけで、商学部等と同じ学修内容だと捉えないようにしましょう。[5]
社会環境工学科と環境資源工学科も、扱う対象が重なる部分はありますが、社会基盤や暮らしの安全を考える視点と、資源・エネルギーや地球資源の循環を考える視点には違いがあります。自分が実際に学んだ問題と方法を選んで説明してください。[6] [7]
学科名から特定の仕事にしか進めないと決めつけず、どの知識・手法を使ってきたかを整理します。学部全体の企業一覧を、学科別や研究室別の実績に分ける推定も避けましょう。
設計・制作・PBLでは、制約の中で何を選んだかを示す
学部のカリキュラム方針は、1年次の「創造理工リテラシー」で技術者倫理、リスクコミュニケーション、知的財産の基礎を学ぶとしています。実践的な課題を扱うPBL、演習、実験、インターンシップ、共同研究等も取り入れる構成です。[2]
就活で設計や制作を説明する際は、完成したものだけでなく、誰のために何を満たす必要があったかを示しましょう。時間、費用、性能、環境への影響などの条件をどう比べたかに、自分の考え方が表れます。
| 項目 | 整理する内容 |
|---|---|
| 課題 | 使う人や社会のどんな問題を扱ったか |
| 条件 | 設計・実験・分析に必要な制約や前提 |
| 選択 | 比較した案と、採用した理由 |
| 担当 | 自分が設計、計算、制作、調整した範囲 |
| 評価 | 確認できた性能や反応、まだ未検証の点 |
建築学科は、異なる専門の学生が共同で設計する卒業計画についても説明しています。共同制作を紹介するときは、全体の方針と自分の担当、他の担当者と調整した点を分けて示すことが大切です。[3]
編集部の架空の例です。「演習で複数の案が出たため、私は評価する条件を表にしました。班員と性能と使いやすさの違いを確認し、案を選ぶ理由をそろえました。よい案を主張するだけでなく、比較の前提を共有する大切さを学びました。」
これは早稲田大学生の実話ではありません。自分の経験へ置き換え、試作や評価をしていない部分を実施済みとして書かないでください。作品や共同研究の資料は、外部へ示せる範囲も確認しましょう。
希望する職種から、大学院・資格・応募方法を確かめる
設計や研究を続けたい人は、深めたいテーマ、研究室の指導体制、入試、費用と期間を比較します。大学院の学位が必要な募集か、学部卒で応募できる募集かは、職種ごとに確認してください。進学を採用保証と捉えないことが大切です。
建築や社会基盤、資源に関わる仕事では、資格が関わる場合もあります。資格取得、受験資格、試験の免除、卒業後の実務経験は別の条件です。学科の案内に資格名があるだけで、卒業時に自動取得できるとは考えず、履修と実務の要件を調べましょう。
理工学術院は推薦制と自由応募制を案内しています。推薦では企業の依頼に基づいて学科等が推薦者を決め、希望者が多い場合は選考等を行うことがあります。学科や専攻によって手順があるため、就職担当教員へ確認してください。[9]
| 項目 | 問い |
|---|---|
| 業務 | 設計、施工、開発、運用、分析等のどこを担うか |
| 条件 | 学位、専攻、制作物、資格等は何が必要か |
| 応募方法 | 推薦か自由応募か、学内手続きは必要か |
| 日程 | 課題提出・研究・実験と選考をどう調整するか |
推薦状の発行には対象学年、発行時期、卒業・修了見込み等の条件があります。企業から書類提出を求められた段階で慌てないよう、所属の学科・専攻連絡事務室へ手続きを確認します。[9]
教員への相談とキャリア相談を、準備の内容で使い分ける
理工学術院は、就職担当教員の指導、理工学生向けのWASEDA理工パートナーズの支援、就職資料室等を案内しています。学科のガイダンスを確認し、専門に関わる進路情報と学内の応募手順を把握しましょう。[9]
キャリアセンターの30分相談は、キャリアコンパスでの事前予約を原則とし、当日の空き枠は電話予約を受け付けます。現行の個別相談案内は、対面を早稲田キャンパス6号館1階C Spaceとし、オンラインも案内しています。[11]
相談には、募集要項と、設計・研究経験の短い説明を用意します。設計図や制作物の提示が必要な募集では、提出形式や分量を企業の案内で確認し、見せたい判断過程を選んで整理してください。技術的な内容や公開範囲は教員にも確認します。
- 学部と修士の進路を分け、自分の条件に合う資料を読む。
- 5学科のうち、学んだ対象と手法を言葉にする。
- 設計・制作の目的、制約、担当、評価を整理する。
- 職種の条件と学内応募手順を確認して相談する。
創造理工学部での経験を伝える鍵は、何を作ったかに加え、社会や使う人をどう考えたかを示すことです。その過程を仕事内容と照らし合わせ、納得できる進路を選ぶ準備を進めましょう。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 早稲田大学 2025年度 学部別進路状況確認日:2026-09-11 / 物理14頁学部614/606/170/411/4/21、15頁修士424/418/380/16。業種・企業は課程分離
- 早稲田大学 創造理工学部・研究科確認日:2026-09-11 / 学部理念人間生活環境、1年リテラシー/PBL
- 早稲田大学 建築学科 授業カリキュラム確認日:2026-09-11 / 1年専門、設計教育、6年ビジョン≠統合/入試不要、卒業共同計画
- 早稲田大学 総合機械工学科確認日:2026-09-11 / 機械と社会環境への影響
- 早稲田大学 経営システム工学科 カリキュラム確認日:2026-09-11 / 生産/経営管理/数理情報、実験演習
- 早稲田大学 社会環境工学科確認日:2026-09-11 / 社会基盤と自然共生・安全
- 早稲田大学 環境資源工学科 学科紹介確認日:2026-09-11 / 自然と調和した地球資源システム。企業・体験談不使用
- 早稲田大学 進路データ・進路報告確認日:2026-09-11 / 自己申告/企業名・グループ表記注意
- 早稲田大学 就職・インターンシップ確認日:2026-09-11 / 推薦/自由応募、推薦状条件、支援
- 早稲田大学 2025年度 卒業・修了者進路状況確認日:2026-09-11 / 物理2頁創造605/169と学部別606/170が相違、原因断定なし
- 早稲田大学 個別相談確認日:2026-09-11 / 現行C Space、30分事前/当日電話/online