就職51人と進学37人を、別の進路として読む

令和7年度卒業者の進路・2026年5月1日現在
区分人数
卒業者98人
就職者51人
進学者37人
資格試験等準備・他10人
[1]

進学37人のうち、本学大学院への進学は36人です。これは進学者の内数であり、37人に足して数えるものではありません。就職以外の進路を、就職できなかった人の人数として一括りにしないようにしましょう。[1]‌‌‌​‌​‌‌‌‌​‌‌​‌‌​​​‌​​‌‌​‌‌​‌‌​​‌​‌​‌​​​​‌​​​​​​‌​​​​​‌​‌​‌‌​‌‌​

就職希望者数はこの資料には掲載されていません。就職51人を卒業98人で割った値を、希望者に対する就職率として説明することはできません。大手企業への就職率や、デザイナーとして採用された人数も、この表からは確認できません。[1]

芸術専門学群の教育目標のページは、企業就職や大学院進学に加え、独立した作家・デザイナーなどの進路も説明しています。ただし、それぞれの最新年度の人数は示されていません。自分が目指す働き方を考える際は、人数だけでなく活動を続ける条件を調べましょう。[3]

就職先の区分から、調べる条件を具体化する

令和7年度就職者51人の内訳
区分人数追加で確認したいこと
企業44人企業名、募集職種、担当する業務
教員1人免許の履修と採用先の条件
公務員5人試験区分と仕事の内容
独立行政法人等1人募集する職種と必要な条件
[1]

企業44人という数値は、全員がデザイン職や制作職に就いたことを示すものではありません。同じ企業でも業務は異なるため、職種別の募集情報を確認してください。知名度だけで応募先を選ばず、どのような人に何を届ける仕事なのかを調べることが大切です。

大手企業を志望する場合も、大学名や受賞の有無だけで採用の見通しを判断しないようにします。応募に必要な作品、課題、書類の形式を確かめ、企業が求める説明に合うよう自分の経験を整理しましょう。

教員や学芸員に関心がある人は、資格の履修と実際の採用を分けて考えます。芸術専門学群の案内には所定の科目・実習による教員免許や博物館学芸員資格の取得が示されていますが、取得だけで採用が決まるものではありません。自分の状況と募集条件を照合してください。[2]

14領域の学びを、応募先に伝わる言葉にする

芸術専門学群には、美術史、芸術支援、洋画、日本画、彫塑、書、版画、構成、総合造形、工芸、ビジュアルデザイン、情報・プロダクトデザイン、環境デザイン、建築デザインの14領域があります。1・2年次の基礎から、3年次以降の専門、4年次の卒業研究へと学びを深めます。[2]

制作・研究経験を整理する観点(編集部による例)
経験の方向説明したい内容
作品や素材に向き合う制作主題、素材や技法の選択、表現を見直した理由
人や社会に関わるデザイン対象者、課題、利用される場面、案の比較と検証
美術史・芸術支援などの研究や活動資料の読み方、問い、他者との協働、得られた考察

この表は領域ごとの就職先を決めるものではありません。同じ領域でも経験は異なるため、自分が取り組んだ作品や研究を選び、その中で何を判断したかを説明します。領域名の印象だけで、自分の仕事の選択肢を狭める必要はありません。

企業や行政、美術館などの現場とつながる授業や、芸術以外の学生・教員、市民との協働も教育方針に含まれています。参加した経験がある場合は、相手と目的をどう共有し、自分の考えをどう調整したかを振り返れます。全員が同じ活動を経験したとは扱わず、自分の担当を示してください。[3]

ポートフォリオは、作品と考えた過程を組み合わせる

応募先が作品集やポートフォリオを求める場合は、指定形式を先に確認します。作品数を増やすことより、目的、制作時期、自分の担当、試した方法、最終的な判断が伝わることを意識してください。共同作品なら、チーム全体の成果と担当した範囲を明記します。

完成作品の画像に加えて、初期案、比較した案、変更した理由を短くまとめると、考え方を説明しやすくなります。資料を詰め込みすぎず、応募先が見たい内容に合わせて順序を整えます。公開できない制作物は、関係者や学内の扱いを確認してから使用しましょう。

芸術専門学群は、卒業制作と論文執筆の両方を卒業要件としてきたと説明しています。制作したものを言葉で考察する学びは、面接で作品の意図を説明する準備にもつなげられます。作品の魅力を言い切るだけでなく、なぜその形にしたかを根拠とともに伝えましょう。[3]

受賞や大きな展示経験がなくても、修正した過程や、他者の反応を受けて見直した経験は材料になります。自分の意図が十分に伝わらなかった場面を振り返り、何を変え、どこに課題が残ったかを整理してください。

就職・進学・創作活動の条件を比べる

進路を比べるときの質問
方向考えたいこと
企業で働く誰の課題に、どの役割で取り組みたいか
大学院で学ぶどのテーマや技術を深め、研究をどう続けたいか
創作活動を続ける制作時間、発表機会、収入や生活をどう組み立てるか
教育や公的な仕事必要な免許・試験・募集条件を満たしているか

複数の方向に関心があれば、すぐ一つに絞るより、それぞれで必要な準備を並べます。就職の応募書類、進学の研究計画、創作の発表準備には共通する部分もありますが、目的や提出先は異なります。締切を同じ予定表に書き、制作との両立を考えましょう。

大学院へ進む理由は、就職を先延ばしにするためかどうかという二択ではありません。現在の研究で残った問い、必要な技術、指導を受けたい内容を具体的にすることで、進学を選ぶ意味と、その後の見通しを考えられます。

作品を知らない人に説明して、伝わり方を確認する

芸術専門学群のカリキュラム案内は、教員や先輩、支援室の助言も参考に、履修と進路を考えることを勧めています。全学のキャリア相談では、応募書類、面接、進路について相談できます。専門的な制作の相談と、採用担当者に伝える説明の相談を組み合わせましょう。[4] [5]

今日の一歩は、作品や研究を一つ選び、専門用語を使わずに目的を一文で書くことです。次に、最も迷った選択とその理由を書き、作品を知らない相手にも説明できるか確かめます。見せるものと話す内容の両方を整えて、希望する進路への準備を進めましょう。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 筑波大学 令和7年度学群・学類卒業者進路状況確認日:2026-09-11 / 2026年5月1日現在、芸術専門学群
  2. 筑波大学 芸術専門学群確認日:2026-09-11 / 14領域、3年領域4年卒業研究、施設
  3. 筑波大学 芸術専門学群 教育目標確認日:2026-09-11 / 制作と論文、現場との協働、卒業後の方向
  4. 筑波大学 芸術専門学群 カリキュラム確認日:2026-09-11 / 履修と進路、領域別資料
  5. 筑波大学 キャリア相談確認日:2026-09-11 / 応募書類面接進路