2026年卒は就職168人、進学184人。旧工学部の集計を読む

富山県立大学が公表する2026年3月卒業生の進路は、工学部卒業者353人のうち就職168人、進学184人、その他1人です。進学者の内訳は本学大学院176人、他の国公立大学院7人、専門学校等1人で、184人全員が大学院進学というわけではありません。[1]​‌‌‌​‌‌‌​‌‌‌‌​​‌‌​‌​​‌​​‌‌‌‌‌​‌‌‌​​​‌​‌​‌​​‌‌‌​​​​‌‌‌​‌​​‌​​‌​​​

現在の工学部は機械システム、電気電子、環境・社会基盤、生物、医薬品の5学科です。情報システムと知能ロボットは2024年4月に情報工学部へ再編されていますが、2026年卒の表では工学部として集計されています。自分の入学年度と卒業時の所属を確かめて読みましょう。[1] [2]

2026年3月卒の工学部。卒業時点の学科区分
学科就職者進学者
機械システム28人29人
電気電子20人17人
環境・社会基盤32人19人
生物17人24人
医薬品15人26人
情報システム(旧工学部)36人29人
知能ロボット(旧工学部)20人40人
[1]

就職と進学の人数は選択の傾向を知る材料です。人数が多い進路を選べば自分も満足できるとは限りません。興味のある仕事と、その仕事に必要な専門性や学位から考えることが大切です。

学科別の企業例は、過去2年分と学部・大学院を区別する

大学の2025年度就職資料には、学科・専攻ごとに過去2年分の主な就職先が掲載されています。次の表は学部側の掲載例です。隣に載っている大学院修了者の企業名を、学部卒の実績に足さないようにしましょう。[3] [4] [5]

過去2年分の主な就職先から、学部の例
学科掲載例
機械システムコマツNTC、KOKUSAI ELECTRIC、三協立山
電気電子北陸電力、PFU、東海旅客鉄道
環境・社会基盤富山県庁、NiX JAPAN、安藤・間
生物廣貫堂、テイカ製薬、ニプロファーマ
医薬品東亜薬品、救急薬品工業、日東メディック
[3] [4] [5]

一覧だけでは配属職種や採用経路は分かりません。大手企業やそのグループ企業を目指す場合も、応募する法人名、職種、学位条件をそれぞれ確かめてください。大学名から応募を諦める前に、募集条件と自分の学びがどうつながるかを確認しましょう。

5学科の専門を、応募先で扱う対象と結びつける

学びから企業研究へ進むための観点
学科公式に示される学び自分に問い直すこと
機械システム熱流体、固体力学、設計生産、材料加工設計条件と性能をどう確かめたか
電気電子半導体、電子回路、通信、計測・制御信号や電力をどう扱い、評価したか
環境・社会基盤水・大気・土壌、社会基盤、防災・維持管理安全と環境、利用者の条件をどう比べたか
生物有機化学、生化学、微生物・酵素、食品等生物の働きをどの条件で調べたか
医薬品製薬化学、材料、製剤、バイオ医薬品等開発・製造のどの課題に関心があるか
[6] [7] [8] [9] [10]

学科紹介にある研究を、そのまま自分の経験として話す必要はありません。履修した科目、実験で担当した作業、卒業研究の内容を分け、実際に説明できるものを選びます。研究室に配属される前なら、授業の課題で考えた条件や改善した点から振り返れます。

研究紹介は、成功した結果と自分の判断を分けて書く

専門の異なる相手にも伝わるように、最初は「何を確かめたい研究か」を説明します。その後、方法、自分の担当、得られた結果、まだ分からない点の順に整理すると、研究のどこに関わったかが伝わります。

編集部の架空の例:「材料の加工条件による強度の違いを調べました。私は試験条件と測定結果の整理を担当し、比較できないデータを区別しました。条件をそろえて再測定し、どの範囲まで結論を述べられるかを検討しました」。実際の研究内容へ置き換えて使うための例です。

測定のやり直しや、予想と異なる結果も振り返る材料になります。何が原因だと考え、誰に相談し、次に何を変えたかを説明しましょう。共同研究の情報は、公開できる範囲を教員に確認して資料にまとめます。

生物・医薬品分野は、企業名の先にある仕事を調べる

生物工学科では化学と生物学を基盤に、酵素、微生物、食品などへ学びを広げます。医薬品工学科は、医薬品の開発・製造を工学の視点から学ぶ学科です。同じ製薬企業に関心があっても、自分が深めている知識や実験手法には違いがあります。[9] [10]

企業研究では、研究、製造、品質に関わる仕事などの募集を読み、対象となる学位や専門を確かめてください。就職先に会社が掲載されていても、すべての職種を募集しているとは限りません。分析装置の名前だけでなく、何の測定に使い、結果の信頼性をどう確認したかを整理すると、経験を説明しやすくなります。

学部就職と大学院進学を、研究テーマと条件で比較する

2026年卒の進学者のうち183人が大学院へ進んでいます。進学は、この学部で多く選ばれている道の一つです。ただし、大学院へ進めば希望企業や研究職に決まるという意味ではありません。[1]

進路を比較するときに確認したい点
比較するもの具体的に調べること
学部就職関心のある職種の学位条件、配属、研修
大学院進学深めたい研究、指導体制、入試、費用
共通卒業・修了までの計画と、その後に続けたい仕事

教員へ相談するときは、企業の募集例と、研究でさらに確かめたい問いを持参しましょう。「就職が不安だから」という気持ちも伝えて構いません。その上で、進学によって何を学びたいのか、学部就職でもできることは何かを整理します。

富山県内と県外は、本社ではなく勤務条件で比べる

2026年3月卒の旧工学部の就職者168人のうち、地域別表の富山は100人です。県外にも関東、東海、近畿などへの就職が掲載されています。これはその年度の卒業生の結果であり、勤務地が固定される保証ではありません。[1]

関心のある事業所、配属の決まり方、転勤、生活費や通勤を比較します。環境・社会基盤の分野なら、現場と設計・調査の業務をどう経験するか、機械や電気なら、開発・生産の拠点がどこにあるかを質問してみましょう。先輩の勤務地をそのまま自分の配属予定と考えず、募集ごとの条件を確認してください。

キャリアセンターへ、研究概要と募集要項を持って相談する

キャリアセンターでは、個別の就職指導、模擬面接、合同企業研究会、SPI対策講習などを案内しています。工学部のキャリア形成論は1~3年次にわたり、2年次のトピックゼミでは企業訪問なども行われます。[11] [12]

企業との接点ができたら、製品紹介だけでなく、若手が最初に担当する仕事、技術を学ぶ体制、必要な専門性を聞いてみましょう。推薦の有無や学内手続は、応募前に最新の案内を確かめます。

今週は自分の実験や課題を一つ選び、目的・担当・工夫・結果を短く書いてください。関心のある募集と並べて相談すれば、経験のどこを伝え、何を補って準備するかが具体的になります。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 工学部・大学院の卒業後の進路確認日:2026-09-11 / 2026年3月卒、p1進路内訳・業種・地域・進学、p2学部院別企業
  2. 現在の学部・大学院確認日:2026-09-11 / 工学部5学科、2024年情報・知能を情報工学部へ再編
  3. 機械・知能の就職状況確認日:2026-09-11 / 2025年度公開資料。企業名は過去2年、学部院を区別
  4. 電気・情報の就職状況確認日:2026-09-11 / 2025年度公開資料。企業名は過去2年
  5. 環境・生物・医薬の就職状況確認日:2026-09-11 / 2025年度公開資料。企業名は過去2年、学部院を区別
  6. 機械システム工学科確認日:2026-09-11 / 現行教育理念・講座紹介・想定進路
  7. 電気電子工学科確認日:2026-09-11 / 現行教育理念・講座紹介・想定進路
  8. 環境・社会基盤工学科確認日:2026-09-11 / 現行教育理念・講座紹介・想定進路
  9. 生物工学科確認日:2026-09-11 / 現行教育理念・講座紹介・想定進路
  10. 医薬品工学科確認日:2026-09-11 / 現行教育理念・講座紹介・想定進路
  11. キャリアセンター確認日:2026-09-11 / 個別相談、模擬面接、企業研究会、SPI講習
  12. キャリア形成科目確認日:2026-09-11 / 工学部は1~3年キャリア形成論、2年トピックゼミ企業訪問等

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