就職と進学、国家試験の数字を分けて読む

2025年度卒業・修了生の進路データにある健康福祉学部の資料では、199人の進路が就職76.9%、進学20.6%、その他2.5%に分かれています。進学には大学院や専攻科などの進学先が挙げられています。[1] [2]​‌‌​​​​​​​​‌​​​‌‌​​‌​​​‌​​‌‌‌‌​‌‌​​​​​‌​‌​‌‌‌​‌‌‌‌‌‌​​​​​​‌​​‌‌​

就職の割合は学部卒業者全体に占める構成であり、就職希望者がどの程度就職できたかを示す率ではありません。また、国家試験の受験者や合格者を分母・分子にした数字でもありません。健康福祉学部全体の数値を、看護学科など一つの学科の成績として使わないようにしましょう。

就活で区別する4つの確認
項目確認する内容
卒業必要な単位や実習を満たせる見通し
国家試験自分の職種の受験資格と準備
採用選考施設・法人の募集条件と提出期限
進学学びたい内容、選抜、費用と日程

これらは関連しますが、どれか一つを確認すれば全部の準備が終わるわけではありません。実習が忙しい時期に募集を見落とさないよう、自分の学習予定と応募先の締切を同じ予定表へ入れます。

病院の知名度より、職種と育成環境を比べる

2025年度の学部資料には、東京都立病院機構、東京大学医学部附属病院、慶應義塾大学病院、聖路加国際病院などが掲載されています。一覧は学部をまとめたものなので、各施設にどの学科から何人就職したか、どの部署へ配属されたかまでは特定できません。[2]

就職先を探すときは、病院名だけで候補を決めず、自分の希望職種の新卒募集があるかを確認します。同じ法人でも募集する施設や採用単位が異なる場合があるため、応募先の正式名称までそろえます。過去に卒業生が就職したことは、今年の募集や自分の内定を保証する情報ではありません。

見学・説明会で確かめる質問(編集部提案)
比べたいこと質問例
関わる対象新卒が経験する領域や対象者はどのように決まりますか
指導体制一人で判断が難しいとき、誰に相談する仕組みがありますか
学習の機会新人研修と現場での指導はどうつながっていますか
働き方勤務形態、異動、配属希望の扱いを確認できますか
成長の方向専門を深める機会と、幅広く経験する機会はどう設けられていますか

病院の規模や知名度を、学歴の評価と結び付けて自分を下げる必要はありません。大規模な施設で何を経験したいのか、地域の施設でどんな関わりを続けたいのかを具体化し、自分に合う環境を比較します。給料や勤務条件も、推測ではなく募集要項の記載で確認しましょう。

4学科の学びと、資格の確認点

健康福祉学部は看護・理学療法・作業療法・放射線の4学科で構成され、学科を越えた職種間連携教育も案内しています。1年次は南大沢、2〜4年次は荒川キャンパスで学ぶ構成です。[3]

公式案内にある学びと受験資格
学科学びの特徴資格に関する確認
看護臨床を想定した演習、臨床実習、看護倫理・管理看護師・保健師の国家試験受験資格。保健師の対象科目は選抜・定員制
理学療法基礎医学、理学療法、臨床医学と段階的な臨床実習理学療法士国家試験受験資格
作業療法身体・精神面と生活への理解、病院や施設等での実習作業療法士国家試験受験資格
放射線理工学・医学の基礎、臨床実習、卒業研究診療放射線技師国家試験受験資格
[4] [5] [6] [7]

受験資格を得ることと、免許を取得して採用条件を満たすことを混同しないようにします。自分に必要な履修や手続きは学科へ確認してください。特に看護学科では、保健師の受験資格に関わる科目が全員一律の履修ではない点を、進路の計画に織り込みます。[4]

同じ「医療職」でも、日々の業務や関わり方は違います。実習を振り返り、対象者への説明、動作の観察、生活上の希望の理解、機器や検査への関心など、自分がさらに学びたい場面を言葉にしてみましょう。これは治療方法の提案ではなく、進路を整理するための振り返りです。

実習経験を、誇張しない志望動機にする

面接では「患者さんに寄り添いたい」という思いに加え、実習で何に気づき、指導を受けてどう学んだかを伝えます。学生として見学したこと、指導者と行ったこと、自分が考えたことを分けると、経験の範囲が正確になります。治療の成果を自分一人の手柄として書く必要はありません。

  1. 場面:どんな学習場面で困難や疑問に気づいたかを書く。
  2. 観察:実際に見聞きした事実と、自分の推測を分ける。
  3. 相談:指導者に何を質問し、どう助言を受けたかを振り返る。
  4. 学び:次の学習や実習で意識を変えた点を示す。
  5. 志望先:その学びを深めたい理由を、施設の教育方針などと照合する。

編集部の架空の例では、「相手への説明が伝わったと思い込んでいたが、指導者の助言を受け、理解を確かめる姿勢が不足していたと気づいた」と表せます。実際には受けていない指導や、関わっていない症例は加えず、自分の体験に置き換えてください。

実習で知った人の氏名や、個人を特定できる情報を選考書類へ書かず、学校の守秘ルールに従います。具体性は病名や生活歴を細かく並べることだけで出すものではありません。自分の問い、相談、学びの変化を丁寧に説明しましょう。

進学や医療機関以外の仕事を考えるとき

学部の進路資料には大学院や助産学専攻科への進学先、医療・福祉以外の就職先も掲載されています。ただし、学部全体の掲載例だけでは、どの学科からどの職種に進んだかは分かりません。[2]

企業を志望する場合は、医療の学びが役立つはずという期待を、具体的な仕事に結び付けます。対象者の立場を考える力をどの業務で使うのか、研究やデータの扱いをどう説明できるかを検討します。企業が要求する専門やスキルは募集ごとに確認し、資格職の準備と同じだと思わないようにしましょう。

進学についても、就職を先延ばしにするかどうかだけでなく、深めたい研究や専門、費用、修了後の方向を比較します。迷いがある場合は、学科教員に学習・資格面を、キャリア相談で応募先や経験の伝え方を相談すると論点を整理できます。

荒川の相談窓口と、今週進める3つのこと

荒川キャンパスでは、キャリアカウンセラーや就職相談員による進路・就職相談が案内されています。図書館棟の相談室またはオンラインで実施し、都立大キャリア支援システムから予約できます。日程は学内の最新案内で確認してください。[8]

忙しい実習期にも進める準備(編集部提案)
やること持ち帰る成果
候補施設を2つ調べる自分の職種の募集有無、締切、見学機会
実習を一場面だけ振り返る観察したこと・教わったこと・次に学びたいこと
相談で優先順位を決める資格準備と選考準備の次の行動を各一つ

「どの職場が合うか分からない」「実習の経験をうまく話せない」といった悩みは、比較表や短いメモがあるだけでも相談しやすくなります。逆転就活塾の無料相談も、志望理由や経験の言語化を整理する際に活用できます。資格・実習に関する判断は学科の案内と合わせて進めましょう。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 2025年度卒業・修了生 進路データ確認日:2026-09-10 / 年度の根拠
  2. 健康福祉学部 199名確認日:2026-09-10 / 2025年度学部卒業者・全1頁
  3. 健康福祉学部確認日:2026-09-10 / 4学科・職種間連携教育
  4. 看護学科確認日:2026-09-10 / 実習、国家試験受験資格、保健師課程の選抜
  5. 理学療法学科確認日:2026-09-10 / 実習と国家試験受験資格
  6. 作業療法学科確認日:2026-09-10 / 実習と国家試験受験資格
  7. 放射線学科確認日:2026-09-10 / 医学・理工学、臨床実習と国家試験受験資格
  8. 荒川キャンパス 学生相談確認日:2026-09-10 / キャリア相談の場所・予約方法

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