就職87.5%は卒業者全体の進路構成
大学が2025年度卒業・修了生のデータとして掲載する経済経営学部の資料では、卒業者200人の進路が就職87.5%、進学3.5%、その他9.0%に分かれています。これは就職希望者に対する内定率ではありません。[1] [2]
就職先の業種図には情報通信業28.0%、金融業・保険業13.7%、公務12.6%などがあります。こちらは就職先の業種構成で、卒業者全員を分母とする割合ではありません。経済学・経営学のコース別の内訳も、この学部資料からは分かりません。[2]
金融に進むべきなのかと迷うときも、実績は候補を知る資料として使いましょう。自分が向いている業界や合格可能性を決める数字ではないため、興味を持った仕事の説明会や募集要項を次に確認します。
就職先の掲載例から仕事内容まで掘り下げる
2025年度の学部資料には、情報通信業のNTTデータ、NTTドコモ、金融・保険の東京海上日動火災保険、三井住友カード、公務の東京都庁などが掲載されています。同じ学部の卒業者の例でも、職種や配属先はこの一覧だけでは特定できません。[2]
経済経営学部を出たから経営に直結する仕事へ入れる、会計を学んだから必ず経理に配属される、と決めつけないようにします。総合職としての採用か、職種別か、配属はどう決まるかを確認してください。グループ企業は採用する法人ごとに見る必要があります。
| 関心のある分野 | 仕事内容を知る問い |
|---|---|
| 金融 | 顧客は個人か法人か、どの課題を扱う仕事か |
| IT | 開発・提案・導入支援等のどこを担当する募集か |
| コンサルティング | どんな専門や業務領域を対象とし、何を提供するか |
| メーカー | 顧客、製品、営業や管理等の職務は何か |
| 公務 | どの機関・試験区分で、どんな仕事を担い得るか |
大手企業を目指す場合も、社名と条件だけで応募先を並べず、仕事内容との接点を一文にします。今回の資料には大手内定率や大学別の選考基準はありません。卒業生の実績を安心材料にし過ぎず、自分で準備できる書類や面接の精度を高めましょう。
市場を見る経済学、組織を見る経営学を応募先選びへ
学部では1年次に両分野の導入を学び、2年次に経済学コースか経営学コースを選びます。どちらでも経済学と経営学を共に学べ、少人数のゼミで専門を深める構成です。[3]
経済学コースはミクロ・マクロ・計量経済学などを通じ、理論、データ、歴史を合わせて経済を理解します。経営学コースは戦略、組織、財務会計、管理会計、経営科学、ファイナンスなどを学ぶと案内しています。自分の履修内容に沿って、分析の経験を振り返りましょう。[4] [5]
| 学習の例 | 確認する自分の行動 | 企業研究への応用案 |
|---|---|---|
| 経済データの分析 | 比較期間や対象をどう選んだか | 市場説明の数字の対象を確かめる |
| 経済史・制度の検討 | 背景の違いをどう説明したか | 企業が置かれた環境の変化を見る |
| 経営戦略の事例研究 | 競合と比較する軸をどう決めたか | 応募企業の顧客と価値を比較する |
| 会計・組織の学習 | 数値や仕組みから何を読み取ったか | 収益構造や働く組織への疑問を持つ |
企業研究の段階で、学生の分析を正解として断定する必要はありません。「公開資料ではこう理解したが、現場では何が重要か」と質問できる状態を目指します。授業で覚えた理論名を並べるより、何を説明するために使ったかを話すと学びの中身が伝わります。
分析した、だけで終わらない自己PRを作る
分析経験を自己PRにするときは、使った道具よりも、問いと判断の順序を示します。表計算ソフトや統計の授業を受けたことと、独力で分析を進められることは同じではありません。自分でできた部分と、教員や仲間の助けを借りた部分を分けて説明しましょう。
- 何を知りたかったかを一つに絞る。
- 使った資料やデータの対象・期間を書き出す。
- 比較方法を選んだ理由と、別の方法の限界を考える。
- 自分が担当した作業と、他の人の作業を分ける。
- 確認できた結果と、まだ判断できない点を整理する。
編集部の架空の例では、「売上を分析しました」より「店舗間の数字をそのまま比べていたが、営業日数が違うことに気づき、比較の基準をそろえた」と説明できます。自分の経験に置き換え、存在しない改善率や、実施していない調査を追加しないでください。
サークルやアルバイトの経験を使う場合も、経営学を学んだことを無理に結び付ける必要はありません。課題の把握、周囲への働きかけ、行動を変えた理由が実際に説明できるかを確認します。数字がない経験でも、前後の具体的な違いを言葉にできます。
志望動機は「学んだ」から「関わりたい仕事」へ
「経済・経営を学んだので金融に興味があります」だけでは、同じ学部の学生と説明が重なります。顧客や現場の課題を調べ、自分がどんな役割で取り組みたいかを一段具体的にします。経済学の知識があることを、採用条件をすべて満たす証拠にしないことも大切です。
| 段階 | 書いてみる内容 |
|---|---|
| 関心 | 授業や経験でどんな問題を考えたか |
| 仕事 | その問題に関わる顧客・職種は何か |
| 企業 | その会社の事業や仕組みのどこに接点があるか |
業種が異なる複数社を受ける場合も、顧客の意思決定を支えたい、組織の課題を調べて改善したいなど、自分の関心を整理すれば比較がしやすくなります。ただし、一文を全社に使い回さず、その会社の仕事内容に合うかを確認してください。
比較表とゼミのメモを持って相談する
大学のキャリア相談では自己分析や企業研究、書類添削、面接練習、公務員関連などを相談できます。都立大キャリア支援システムから予約し、当日の方法や書類の扱いは最新案内を確認します。[6]
相談前に、興味がある二つの求人とゼミ経験のメモを用意します。「業界を絞ってほしい」だけではなく、「この2職種の違いをまだ説明できない」「自分が判断した点が伝わるか確認したい」と課題を示すと、持ち帰る行動が具体化します。
- 今日:企業2社について、顧客・職種・応募条件を同じ欄に書く。
- 今週:ゼミや授業で考えを修正した場面を一つ文章にする。
- 相談後:志望理由か自己PRを一つ直し、口頭で説明してみる。
応募先の選び方や普通の経験の伝え方がまとまらない場合は、逆転就活塾の無料相談も活用できます。大学名への不安と、仕事内容への理解不足、面接準備の不足を分け、自分が今取り組めることを決めていきましょう。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 2025年度卒業・修了生 進路データ確認日:2026-09-10 / 年度確認
- 経済経営学部 200名確認日:2026-09-10 / 2025年度学部卒業者・全1頁
- 経済経営学部確認日:2026-09-10 / コース選択とゼミ
- 経済学コース確認日:2026-09-10 / 理論・データ・歴史のカリキュラム
- 経営学コース確認日:2026-09-10 / 戦略・組織・会計等のカリキュラム
- キャリア相談確認日:2026-09-10 / 相談対象と予約方法