進学と就職の人数を学科ごとに読む

令和6年度の公式進路表は、海洋生命科学部の卒業者165人のうち、大学・大学院119人、海洋科学専攻科4人、研究生・その他専修学校等1人、就職39人、就職未定2人と掲載しています。「大学・大学院」は原資料でまとめられた区分です。[1]​​‌‌​​‌‌‌‌​​‌​​​​‌​​‌‌‌‌‌​‌‌‌‌‌‌​​​​‌​​‌​​​​​​‌‌​‌‌‌‌‌​​​​​​‌‌‌​

令和6年度の学科別進路(男女合計)
学科卒業者大学・大学院海洋科学専攻科就職者
海洋生物資源学科66人55人2人8人
食品生産科学科65人51人0人14人
海洋政策文化学科34人13人2人17人
[1]

このほか、海洋生物資源学科に就職未定1人、海洋政策文化学科に研究生等1人と就職未定1人が掲載されています。就職者数が少ないことを、そのまま就職の難しさと解釈しないようにしましょう。進学する人を含む卒業者全員が分母であることと、就職希望者を対象とする率は別です。

同じ大学の修士・博士修了者の就職実績は、学部卒とは異なります。研究職を調べる場合も、企業や機関の名前だけでなく、どの課程の卒業・修了者かを確かめてください。

生物・食品・政策文化の専門を進路の問いに変える

海洋生命科学部は、海洋生物資源学科、食品生産科学科、海洋政策文化学科の3学科からなります。海洋や水圏の生物・食と、人間社会に関わる課題を扱う学部です。[2]

学科の学びと進路を考える問い(編集部の整理)
学科公式案内の学びの例考えたい問い
海洋生物資源学科生理・生態、保全、飼育、資源動態生物や資源のどんな課題に取り組みたいか
食品生産科学科物性、保存、微生物、加工、食の安全食品のどの過程を調べ、改善したいか
海洋政策文化学科政策、法、産業、水産経済、文化、環境教育海と社会のどんな関係を考えたいか
[2]

生物を学んだから水産関係だけ、食品を学んだから食品メーカーだけ、と先に限定する必要はありません。情報収集、分析、実験、説明といった自分の経験が、希望する業務でどう使われるかを調べましょう。

一方で、専門が直接関わる職種では、学位や研究分野などの応募条件がある場合があります。企業名の知名度だけで候補を選ぶ前に、職種ごとに必要な条件を読みます。

学部卒の就職先と、職種分類の意味を確認する

令和6年度海洋生命科学部の就職先一覧は、学科、決定先名称、業種、職種の欄を設けています。次は同年度の学部卒の欄に掲載された例です。[3]

学科別の就職先例(抜粋)
学科掲載先の例
海洋生物資源学科インテック、紀文食品、農業・食品産業技術総合研究機構
食品生産科学科宝醤油、JR東日本情報システム、日立ソリューションズ
海洋政策文化学科極洋、日本政策金融公庫、岐阜県
[3]

研究機関が就職先にあっても、すべて研究職とは限りません。例えばこの資料の農業・食品産業技術総合研究機構の職種欄は「事務従事者」です。法人の事業内容から職種を推定せず、資料の記載と現在の募集を分けて確認してください。[3]

大学は同じ学科・専攻内の同一企業・同一職種を、複数件あっても1件として掲載すると注記しています。一覧の行数から企業別採用人数や大手企業への就職率を計算することはできません。[4]

大手企業を目指す場合も、正式な応募要件を確認し、希望する業務との接点を言葉にしましょう。過去の実績は個人の採用保証ではなく、応募先を知るための材料です。

就職・研究の進学・海洋科学専攻科を分けて比較する

大学・大学院への進学と、海洋科学専攻科への進学は、公式進路表で別に掲載されています。海洋科学専攻科は、海洋生命科学部・海洋資源環境学部の卒業後に置かれる1年間の課程で、学部在学中に指定科目を履修する条件などが案内されています。[1] [5]

同専攻科を修了すると三級海技士(航海)の筆記試験が免除されるとされていますが、修了だけで免許が自動的に得られるわけではありません。進学条件や残る要件は、自分の履修状況と最新の案内で確認してください。[5]

進路を比べるための項目(編集部の提案)
候補目的確認する条件
学部卒で就職仕事を通して取り組みたい課題職種、学位・資格要件、選考
大学院等へ進学深めたい研究の問い研究領域、指導、入試、学修期間
海洋科学専攻科海上技術に関する学び所定科目、入学条件、実習、資格の扱い

周囲に合わせて進学を決めるより、興味を持った課題と将来の仕事の要件から調べる方が、必要な準備を具体化できます。判断材料が足りない場合は、候補を残したまま教員やキャリア相談で整理しましょう。

研究や演習の説明では、観察と解釈を分ける

実験・調査・文献検討などの経験は、テーマの専門性だけでなく、どう考えて進めたかを説明できます。何を確かめたかったのか、条件をどうそろえたのか、どこまで分かったのかを順に書き出してください。

経験を整理するメモ(編集部の提案)
項目書き出す内容
問い明らかにしたかったこと
方法実験・観察・資料の選び方
役割自分が担当した作業と相談したこと
結果確かめられた事実
解釈と限界結果から考えたことと、まだ分からないこと

編集部の架空の例です。「調査資料を比較する演習で、私は資料ごとの対象と集計方法を表にしました。数字が違う理由をすぐに結論づけず、比較できる範囲を班で確認しました。情報を使うときは、前提をそろえて考える必要があると学びました。」

これは東京海洋大学の学生の体験談ではありません。自分の経験へ置き換え、研究室全体の成果を個人の成果にしないようにします。未公開の研究データ、共同研究先の情報、調査協力者の個人情報は外部に示せる範囲を確認してください。

志望理由では、この経験を希望業務に結び付けます。「専門を生かしたい」に加え、なぜその対象や課題に関心があり、仕事で何を学び続けたいかを言葉にしましょう。

全学年のキャリア相談を、教員への相談と組み合わせる

キャリア相談は学部生・大学院生の全学年が利用でき、自己分析、業界・企業研究、ES添削、面接練習などに対応しています。50分以内の予約制で、オンラインまたは対面の形式が案内されています。[6]

専門に関わる進路は、所属学科の就職担当教員、指導教員や学生支援教員にも相談できます。研究を続けるか就職するか迷っているなら、研究したい問いと求人の要件を両方見せると、足りない情報を整理しやすくなります。[6]

インターンシップでは個人申込と大学申込を分け、大学申込には企業締切の10日前という学内締切があります。保険・届出やオンラインの場合の扱いを確認し、実験や実習の予定と重ならない準備を進めてください。[7]

  • 学科と学位段階をそろえて進路資料を読む。
  • 就職・大学院等・海洋科学専攻科の目的を分ける。
  • 希望職種の条件と、担当したい業務を調べる。
  • 実験・調査・演習から一つの経験を具体化する。
  • 比較表と未確認の問いを持って相談する。

大学名だけを根拠に自信を持とうとするより、実際に取り組んだ課題と選んだ理由を説明できるように準備しましょう。今日できることは、一つの募集を開き、自分が確認したい条件を書き出すことです。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 東京海洋大学 令和6年度卒業修了者進路確認日:2026-09-11 / PDF1画像。生命165大学院等119専攻4研究他1就39未2。3学科合計確認
  2. 東京海洋大学 海洋生命科学部確認日:2026-09-11 / 3学科の学び、資格は課程別。学生声不使用
  3. 東京海洋大学 令和6年度海洋生命科学部就職先確認日:2026-09-11 / PDF1画像、学科別企業例、農研機構は事務従事者と明記
  4. 東京海洋大学 進路状況就職先一覧確認日:2026-09-11 / 同企業同職種1行注、学位課程別
  5. 東京海洋大学 海洋科学専攻科確認日:2026-09-11 / 卒後1年、指定科目等進学条件、三級航海筆記免除と残要件
  6. 東京海洋大学 キャリア相談確認日:2026-09-11 / 全学年50分予約オンライン対面・専門教員相談
  7. 東京海洋大学 インターンシップ確認日:2026-09-11 / 大学締切10日前、保険/届出オンライン別

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