教員養成と教育支援では、進路の考え方が異なる
東京学芸大学教育学部には、学校教育教員養成課程と教育支援課程があります。教員を目指す学びと、心理・福祉・情報・文化・スポーツ等から教育を支える学びを、自分の所属に合わせて捉えましょう。[1] [2]
| 課程 | 専攻・コース |
|---|---|
| 学校教育教員養成課程 | 初等教育、中等教育、特別支援教育、養護教育の4専攻 |
| 教育支援課程 | 生涯学習・文化遺産教育、カウンセリング、ソーシャルワーク、多文化共生教育、情報教育、表現教育、生涯スポーツの7コース |
公式の進路実績で確認した2025年3月卒業生の表は、初等教育教員養成課程などの旧課程名で掲載されています。現在の専攻やカリキュラムを、その卒業生全員が履修したものとして説明しないようにしましょう。[1] [3]
2025年3月卒業生の進路を、人数で比較する
| 区分 | 学校教育系 | 教育支援系 |
|---|---|---|
| 卒業者 | 811 | 188 |
| 教員(非常勤含む) | 439 | 11 |
| 保育士 | 6 | 独立した欄なし |
| 公務員 | 26 | 23 |
| 企業・団体/企業等 | 176 | 110 |
| 進学 | 114 | 32 |
| その他 | 50 | 12 |
学校教育系の教員439人には小学校・義務教育学校227人、中学校・中等教育学校99人、高等学校75人などが含まれます。ただし非常勤を含む人数であり、正規教員採用試験の合格者数とは一致するとは限りません。[3]
教育支援系でもコース差があります。カウンセリングは卒業者19人のうち進学15人、情報教育は14人のうち進学7人・企業等6人、ソーシャルワークは21人のうち公務員8人・企業等13人です。専門性を深める進学と、学部卒での就職を分けて検討できます。[3]
円グラフの学校教育系「就職79.8%」は卒業者811人のうち就職者647人という構成で、就職希望者を分母にした率ではありません。「教員67.9%」は就職者647人の内訳です。分母が違う数値を、そのまま自分の採用可能性として読まないことが大切です。[3]
教育支援系の就職先一覧を、応募先を調べる入口にする
2024年度、つまり2025年3月卒業の教育支援系の就職先一覧には、次の企業・団体等が掲載されています。卒業時点の回答による一覧で、就職人数の順位表ではありません。[4]
| 掲載先の例 | 募集情報で確かめること |
|---|---|
| NTTドコモ、NTTコムウェア、TIS | 募集職種、求める知識、配属の仕組み |
| 日本銀行、横浜銀行、マネックス証券 | 採用区分、担当業務、育成内容 |
| リクルート、マイナビ、LITALICO | 利用者や顧客、支援と事業の関係 |
| 東京都庁、総務省、全国社会福祉協議会 | 採用区分、仕事内容、選考方法 |
この一覧は教育支援系の実績です。学校教育系の就職先や各コースの実績へ置き換えることはできません。企業名だけでは営業・開発・支援等の配属は分からないため、自分が希望する仕事の募集を別に確認してください。
有名な就職先があることは、一人ひとりの内定を保証しません。大学名だけで候補を狭めず、仕事内容や勤務地、必要な知識、選考方法を比べ、学びとの接点を説明できる先を探しましょう。
授業や実習の経験を、選考で伝わる行動に変える
2023年度以降のカリキュラムでは、両課程に「教育のためのデータサイエンス」などが置かれています。学校教育では授業づくりや学校での協働、教育支援では専門領域から人の学びを支える視点を深めます。科目名を並べるだけでなく、自分が取り組んだ課題を示してください。[5]
例えば教育支援課程の情報教育コースでは、プログラミング、ネットワーク、人とコンピュータの関わり、AIなどを学び、フィールドワークや卒業研究につなげます。「教育学部だからITと関係が薄い」と決めつけず、実際に学んだ技術と利用する人への理解を整理できます。[6]
| 経験 | 具体化する問い |
|---|---|
| 授業・教材づくり | 学習者のどの難しさを捉え、説明をどう変えたか |
| 実習・フィールドワーク | 何を観察し、指導者とどう相談したか |
| 情報・データの活用 | 何を確かめるために使い、限界をどう扱ったか |
| 共同制作・運営 | 自分の担当と、他者との調整は何だったか |
編集部の架空の例:「説明を聞いただけでは進めない場面を観察し、手順を短く区切った資料を作りました。実際の反応を見て、分かりにくい表現を直しました」。経験にない成果は足さず、観察、判断、行動、振り返りを自分の言葉にしましょう。
資格の取得条件と採用・進学の準備を分ける
学校教育教員養成課程では、指定された教員免許の取得に必要な要件を満たすことが卒業要件です。初等教育の幼児教育コースとそれ以外、中等教育の教科、特別支援、養護では免許が異なります。履修と実習の計画は、所属専攻・コースの案内で確認しましょう。[7]
教育支援課程のソーシャルワークコースでは、社会福祉士について国家試験受験資格が案内されています。カウンセリングコースの公認心理師は、学部の指定科目の修得・卒業後に、大学院の要件科目の修了または定められた施設での実務経験等が必要です。学部卒業だけで取得できる資格として扱わないようにします。[7]
資格取得を目指す場合も、希望する仕事で何が必須かを先に確認してください。実習、採用試験、大学院入試が重なる場合は、準備の順序を早めに相談すると予定を立てやすくなります。
教員・企業公務員の相談先を使い分ける
学生キャリア支援室の就職相談は、教員就職と企業・公務員就職に分かれ、キャリタスUCから予約する案内があります。教員と企業を併願するなら、双方の準備状況を伝えましょう。[8]
今週は、希望する学校種・自治体や企業の募集情報を二つ選び、応募条件、試験・選考の時期、提出物を書き出してください。実習や研究で取り組んだことを一つ添えて相談すれば、実績を見るだけの段階から、具体的な準備へ進めます。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 学校教育教員養成課程確認日:2026-09-11 / 全文。2023年度入学以降A初等B中等C特支D養護の4専攻。
- 教育支援課程確認日:2026-09-11 / 全文。2023年度以降E7コース、教育協働の専門人材。
- 2025年3月 学部卒業生就職・進学状況確認日:2026-09-11 / HTML全表と円グラフ2枚実読。学校811教439保6公26企176進114他50、E188教11公23企110進32他12。非常勤含む。卒業者分母と就職者647/144分母区別。旧課程名。
- 教育支援系 主な就職先一覧 2024年度(2025年3月卒業)確認日:2026-09-11 / 全4頁テキスト画像実読。卒業時回答、あいうえお順。E限定。職種/人数不明、掲載大学等は就職先。
- カリキュラム確認日:2026-09-11 / 全文。2023新課程、教養/教育創成/教育基礎/専攻。教育基礎学校のみ。教育のためのデータサイエンス両課程。卒業単位図不使用。
- 教育支援課程 情報教育コース確認日:2026-09-11 / 全文。プログラミング、ネットワーク/HCI/AI等、フィールドワーク。年度不明社名不使用。
- 取得可能な免許・資格(2023年度以降)確認日:2026-09-11 / 全2頁文字画像。学校教免卒業要件、社会福祉士受験/Eソーシャル、公認心理師Eカウンセリング卒業後院or定施設実務等。履修時間制約あり。
- 就職相談確認日:2026-09-11 / 全文。教員と企業/公務員区分、キャリタスUC予約、専門相談員。時間変更可能で時間不使用。