就職44人を、学校教員の人数と読み替えない

東京大学の2025年度版大学概要資料編に載る2024年度卒業者の進路では、教育学部卒業者は81人、大学院研究科への進学16人、就職44人、その他21人です。2025年5月1日現在の情報であり、2025年度卒業者の実績ではありません。[1]​​‌​‌‌‌​‌​​​​​‌‌‌​​​‌​‌‌​‌‌​‌‌‌‌​‌​‌​‌​​‌‌​​​​​​​​​‌‌‌​‌​‌‌​‌‌‌‌

2024年度教育学部卒業者の進路
区分人数
大学院研究科への進学16人
就職44人
その他21人
卒業者合計81人
[1]

同じ表は就職者を産業別に分けていますが、産業区分と職種は同じではありません。例えば「教育、学習支援業」の人数を、そのまま学校教員の採用人数とすることはできません。また、その他21人の具体的な事情や、進学16人の進学先研究科は、この表だけでは分かりません。[1]

就職先の会社名が分かる場合も、学部卒か大学院修了か、何年度の実績か、複数年をまとめた一覧かを確認しましょう。大手企業への就職可能性を大学名だけで判断せず、対象の募集職種と自分の経験を照らし合わせます。

5コースの専門を、自分が取り組んだ問いで説明する

現行の教育学部は総合教育科学科のもとに3専修・5コースを置いています。公式ページでは教育学コースの旧名称が基礎教育学コースと示されています。過年度資料で名称が異なる場合は、自分の所属年度の案内と照合してください。[2]

現行コースと学びの手掛かり
コース公式案内で示す研究分野の例
教育学教育の思想、歴史、人間形成と教育の意味
比較教育社会学教育と社会、高等教育制度、文化・国際的な比較
教育実践・政策学学校や地域の教育、生涯学習、図書館情報、政策・授業
教育心理学発達や学習、認知・動機づけ、教育測定・情報解析
身体教育学身体の発達や適応、生活環境、健康と教育
[2]

この表は就ける職業を割り当てたものではありません。例えば教育政策を学んだから行政職に限る、教育心理学を学んだから特定の専門資格を得られる、という意味にはなりません。進路の条件は募集案内や資格課程の情報で別に確かめます。

応募書類ではコース紹介を要約するだけでなく、自分が扱った問いを一つ選びます。「何に疑問を持ったか」「どの資料・方法を使ったか」「比較して何が分かったか」をそろえると、専門外の相手にも学びを説明できます。

教育への関心を、働く対象と役割に分ける

学部の就職情報には、学校教員募集、民間企業・公務員の求人、大学教員・研究職募集、インターンシップ、教員採用大学推薦などの入口が分けて用意されています。掲載されていることと、自分が応募条件を満たすことは別なので、求人ごとに対象を確認しましょう。[3]

進路を比較する問い(編集部の提案)
候補具体化したいこと先に調べる条件
学校教員どの年齢層・教科で学びを支えたいか教職課程の手続と採用側の募集要件
民間企業教材やサービス、組織などのどこに関わりたいか担当業務、顧客、必要な経験、新人教育
公務員教育を含むどの行政課題に取り組みたいか採用区分、試験、配属に関する説明
大学院どの問いを、どんな方法で深めたいか研究領域、指導体制、入試と学修計画

「教育に関われる」という共通点があっても、授業を担う仕事と、教材を作る仕事と、制度を運営する仕事では日々の活動が異なります。名前の近さで選ばず、自分が継続して取り組みたい作業まで考えてみましょう。

進学を検討する場合は、研究テーマに加え、学修期間や生活の見通しも整理します。研究職の求人が学部サイトにあるからといって、学部卒業直後に応募できると考えず、必要な学位や研究歴を各募集で確かめてください。

教職を考える人は、学修・実習・採用の予定を合わせる

教育学部が公開する全学向け教職課程ページには、最新の便覧、教職科目一覧、実習等の手続、履修カルテの案内がまとまっています。学部で教育を研究することと、免許状取得へ向けた履修・申請を同じものと考えず、自分に適用される案内を読んでください。[4]

履修カルテは教職関係科目を履修し始めた時点から作成し、学修内容や理解度を把握するためのものです。学部4年次以降の教職実践演習では提出が必要と案内されています。後からまとめようとせず、履修や実習の記録を更新しておきましょう。[4]

2026年9月11日の確認時点で、2027年度の教育実習・介護等体験の申込は9月1日17時で締め切ったと掲載されています。一方、教職実践演習のみの申込は別に案内されています。両者をまとめて「まだ申し込める」と判断しないようにしてください。[4]

手続を逃した、適用される課程が分からない、就活と実習が重なる場合は、所属先の担当窓口に状況を整理して相談します。学内の教職課程の予定と、採用側の試験や応募期限を一つの予定表に載せ、必要書類の準備も確認しましょう。

教員採用大学推薦についても、情報の掲載を利用資格や合格の保証とせず、対象年度・学校種・推薦条件を確認します。制度の細部を前年の経験談だけで判断しないことが大切です。[3]

調査や演習の経験は、結論より確かめ方を具体的にする

教育をめぐる問題には、立場や条件によって見え方が変わるものがあります。自己PRでは「社会を変えたい」という思いに加え、資料をどう読み、異なる説明をどう比較したかを伝えると、自分の取り組みが具体的になります。

研究・演習経験を説明する順序(編集部の提案)
項目準備する内容
問いどんな疑問を持ち、範囲をどう絞ったか
方法文献、データ、観察など何を用いたか
工夫条件の違いや偏りをどう確認したか
役割共同作業のうち自分が担った部分
学びと限界分かったこと、判断を保留したこと、次の課題

編集部の架空の例です。「教育施策を比較する演習で、私は紹介文だけでは違いが分からないと感じ、対象者と実施条件をそろえた表を作りました。資料にない項目は推測で埋めず、比較できる範囲を明示して発表しました。この経験から、結論を急ぐ前に条件を確認する大切さを学びました。」

これは東京大学の学生の体験談ではありません。自分が実際に担当した作業へ置き換え、共同研究の成果を一人で成し遂げたように書かないようにします。調査対象者や実習先を特定する情報は避け、応募資料で説明できる範囲を指導者に確認してください。

採用側の仕事との接点も、経験から無理に作らずに説明します。例えば「条件をそろえて比較した」という経験を挙げるなら、応募職種でどんな情報を扱うのかを先に調べ、共通する作業と未経験の部分を分けて話しましょう。

学部の求人情報と45分のキャリア相談を使う

全学のキャリアサポート室は、学部・大学院の学生の支援を補完する窓口です。個別相談では、就職だけでなく進学や留学との迷い、ESの添削、面接練習、内定先の絞り込みなどを扱い、日本語による45分のオンラインまたは対面相談が案内されています。[5] [6]

  • 卒業後の進路表を読み、就職・進学と不明な内訳を分ける。
  • 自分のコースの学びから、説明したい研究や演習を一つ選ぶ。
  • 教員・企業・公務員・進学で気になる条件を比較する。
  • 教職を考える場合は、自分の適用課程と手続の状況を確認する。
  • 比較表と経験のメモを持って、学部の窓口やキャリア相談を利用する。

相談の際は「教育学部に合う会社を教えてください」だけでなく、「人の学びを支える仕事の中で、授業と教材づくりのどちらに関心があるか迷っています」のように、分かっていることと迷いを示すと話を進めやすくなります。大学名への期待や不安より、自分が取り組みたい役割と条件を判断の軸にしましょう。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 東京大学 2025大学概要資料編 卒業後の状況確認日:2026-09-11 / PDF13/冊子11、2024年度教育卒81/院16/就44/その他21。2025/5/1時点。産業を教員職種とせず
  2. 東京大学 教育学部の構成とコース紹介確認日:2026-09-11 / 総合教育科学科3専修5コース、教育学旧名基礎教育学。現行名称と研究分野
  3. 東京大学 教育学部 就職情報確認日:2026-09-11 / 教員、民間公務、研究職、推薦、実習入口の区別。過去イベントを現開催としない
  4. 東京大学 全学向け教職課程・学芸員等資格関係確認日:2026-09-11 / 2026科目便覧の入口、履修カルテ作成提出、2027実習介護申込9/1終了と演習のみ別受付。PDF詳細資格一覧は不使用
  5. 東京大学 キャリアサポート室について確認日:2026-09-11 / 部局支援補完、全学学生向け進路支援
  6. 東京大学 キャリア相談確認日:2026-09-11 / 45分日本語、オンライン対面、ES面接進学留学迷い。ケース面接除外をサービスに加えず

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