旧工学部の実績と、現在の理工学部を区別する

2020年の公式改組図では、工学部が理工学部へ名称変更し、建築学科・都市工学科は建築都市デザイン学部を構成しています。また、旧知識工学部にあった自然科学科は理工学部に新設されています。昔の「工学部」の数字を、今の理工学部と同じ集団として比較することはできません。[3]​‌‌​‌​​​​‌​​​‌​​‌​‌​‌​‌​‌​‌‌​​‌​‌​​‌​​​​​‌‌​​​​‌​‌​‌​​‌‌​​​‌​​‌‌

現在の学部公式サイトは7学科を案内しています。過去の就職先や卒業生の体験を調べる場合は、大学名に加えて学科名と卒業年度を確認してください。学部名が同じでも、学科や研究室が違えば、専門と応募条件の対応は個別に調べる必要があります。[2]

大学院進学296人は、卒業者658人を分母にした数字

大学ポートレートの2025年度進路では、卒業者658人、大学院進学者296人と掲載されています。卒業者全体に対する進学割合は45.0%です。院進が選択肢として一定の規模を持つことは分かりますが、各学科の進学率や、希望する研究室へ進める可能性はこの集計からは分かりません。[1]

就職者数は、説明文では335人、進路表では正規の職員・自営業主等331人と正規の職員等でない者7人となり、一致していません。製造業の人数にも本文と表で差があるため、本記事ではそれらを組み合わせた就職率・産業別割合を掲載していません。情報通信業73人、建設業31人は本文と産業別表の双方に掲載されています。[1]

業種の人数だけでは、入社後に研究、設計、生産、営業のどの仕事を担当するかまでは分かりません。会社名の知名度だけで判断せず、法人、採用コース、勤務地、配属の決め方を募集要項で確認しましょう。大手企業への就職率も、定義と分母が確認できなければ算出できません。

7学科の専門から、選考で話す経験を選ぶ

学科の重点と経験の棚卸し
学科公式案内の重点自分に問い直すこと(編集部)
機械工学科力学・設計を基礎にしたものづくり荷重や寸法などの条件をどう設計判断に使ったか
機械システム工学科機械・電気・制御の組み合わせ複数の要素をつなぐ際、どこで不具合が起きたか
電気電子通信工学科電気電子と情報通信の融合測定や通信の結果をどの条件で確かめたか
医用工学科工学を通した健康への貢献使う人や利用場面をどう技術上の条件にしたか
応用化学科化学からエネルギー・環境課題に取り組む反応・材料・測定条件の違いをどう比較したか
原子力安全工学科原子力の理論と実習・訓練安全性や異常の判断に必要な条件をどう整理したか
自然科学科分子から宇宙までの自然科学観察結果と仮説をどう区別し、検証したか
[2]

右欄は就活準備のための編集部の問いであり、全員が同じ実習を受けるという意味ではありません。履修した科目や研究に戻り、自分で説明できる題材を選びます。専門用語を多く知っていることより、条件を整理して判断した経験を示す方が、仕事とのつながりを説明しやすくなります。

実験で期待した結果が出なかった経験も整理できる

実験を自己PRに使うときは、成功した結果を探すだけでなく、結果が変わった原因をどう切り分けたかを振り返ります。測定条件を固定した、手順を記録し直した、比較対象を追加したなど、自分が行った工夫を事実に沿って説明しましょう。

実験・研究を説明する準備表(編集部の提案)
順序整理する内容
目的何を明らかにするための実験か
条件変えた条件とそろえた条件は何か
担当共同研究の中で自分が行った作業はどこか
判断結果の違いについて何を疑い、どう確かめたか
限界測定していない範囲や再検証が必要な点は何か

データが仮説と合わなかったとき、都合のよい結果だけを残した説明にはしないでください。予想と異なった事実を示し、考えられる要因とまだ特定できない点を分けます。原因を断定できないこと自体より、その状態を正確に説明できることが大切です。

研究成果を応募書類や作品資料へ載せる前には、公開してよい内容かを指導教員に確認します。共同研究の未公開情報を出さずとも、目的を一般化し、自分の担当、用いた考え方、検証の流れを説明する方法は考えられます。

設計・生産・評価など、工程の違いで募集を読む

技術系の募集を調べる視点(編集部の提案)
関心のある工程確認する条件
研究・開発対象学位、専門領域、基礎研究と製品開発の分担
設計対象製品、使う基礎知識、設計と評価の担当範囲
生産技術製造現場との関わり、改善対象、勤務地
試験・評価・品質何を測定し、どの基準で判断する仕事か
技術提案・顧客支援説明する相手、専門知識の使い方、開発部門との連携

これは学部の採用実績一覧ではなく、求人を調べるための整理です。同じメーカーでも職種で対象学科や働く場所が異なることがあるため、採用サイトの会社紹介から募集コースの条件まで進んで読みます。研究テーマと製品名が完全に一致しなくても、必要な基礎知識や検証方法に接点があるかを確認できます。

医用工学を学んでいることと、医療職の資格を取得していることは別です。原子力や電気の分野でも、大学での学習内容、資格取得の条件、実際の募集要件を分けて確認してください。学科名から特定の免許が自動的に得られるとは説明しないようにしましょう。

大学院か学部就職かは、研究計画と募集条件で比較する

院進を考えるときは、深めたい問い、希望研究室のテーマ、学費と生活費、修了後に検討する職種を一枚にまとめます。進学割合45.0%を、自分も進学すべき理由に置き換える必要はありません。希望する仕事が修士を対象としているのか、学部卒も募集しているのかを具体的に照合しましょう。

大学提供情報には、企業・研究所の見学、卒業生の講演、学科別のインターンシップが記載されています。原子力安全工学科では関連メーカー・研究所・規制機関での体験、医用工学科では海外インターンシップが例として挙げられています。参加条件や今年度の募集は学内の案内で確認し、興味のある仕事の実際を質問する機会にしてください。[1]

キャリア支援には個別相談、面接指導、履歴書添削、技術系を中心とする学校推薦制度の案内があります。相談には応募先の募集要項と研究概要を持参し、「この経験をどの項目で説明するか」「推薦の応募条件や手続きは何か」を具体的に確認しましょう。[1]

学歴への不安で応募を避ける前に、希望職種の条件、自分の経験、足りない準備を分けて書き出してみてください。逆転就活塾へ相談する場合も、学科と研究内容、希望する工程、選考で困っている点をそろえると、応募先選びと伝え方を具体的に整理できます。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 東京都市大学 理工学部 進路・就職情報(大学ポートレート)確認日:2026-09-10 / 大学提供の2025年度進路、キャリア支援。本文と表の就職者数に差がある
  2. 東京都市大学 理工学部 研究・学科情報確認日:2026-09-10 / 現行7学科の構成と教育の重点
  3. 東京都市大学 2020年4月 学部・学科改組図確認日:2026-09-10 / 全1頁。工学部・知識工学部からの改組対応