2025年度の進路を、卒業者全体と就職者に分けて読む

大学ポートレートの大学提供情報では、2025年度の卒業者は96人、就職者は92人、大学院進学者は1人です。就職率100%は就職希望者を対象とした値で、卒業者96人全員が就職したという意味ではありません。[2]‌​​​​​​‌‌‌‌‌‌​​​​​‌‌​​​‌​‌‌​‌‌‌​‌‌​‌​‌​​‌‌​‌‌​​​‌​​​​‌‌‌‌​‌‌‌​‌​

人間科学部の主な産業別就職先(2025年度)
産業人数就職者92人に占める割合
医療、福祉48人52.2%
教育、学習支援業18人19.6%
卸売業、小売業7人7.6%
[2]

医療・福祉という産業分類を、医師や看護師への就職人数と読み替えないでください。保育・福祉の施設なども含みうる広い分類であり、本人の職種を一つに確定する情報ではありません。また、この実績は学部全体の過去の結果で、現在の学生の内定や希望職種への採用を保証しません。

自治体や企業の実績は、採用区分まで調べる入口にする

学部公式サイトには「過去3年の主な就職先」として自治体・福祉団体・民間企業が掲載されています。起点と終点の年度は本文に明記されていないため、単独の2026年3月卒業者の就職先とは扱いません。以下は掲載先の一部です。[1]

公式掲載の主な就職先(過去3年・抜粋)
整理区分(編集部)掲載先
自治体神奈川県庁、大田区役所、品川区役所、横浜市役所
福祉団体渋谷区社会福祉事業団、東京都社会福祉事業団
子ども・生活関連の企業などKCJ GROUP、ボーネルンド、赤ちゃん本舗、東急キッズベースキャンプ、LITALICO
その他の企業第一生命保険、三井物産シーフード、三菱地所ハウスネット
[1]

自治体名だけでは、一般行政、福祉、保育など、どの区分で採用されたかは分かりません。企業名から企画職・専門職への採用を推定することも避けます。興味のある法人の採用ページで、募集職種、必要資格、卒業予定者の扱い、選考時期を確認しましょう。

「大手企業にも行けるか」を考えるときは、掲載法人をグループ全体に広げないことも重要です。例えば三井物産シーフードの実績を、別法人である三井物産の採用実績と置き換えることはできません。学部単独の大手就職率は確認できていないため、ここでは数値を示しません。

保育・幼児教育と企業就職を、関わり方の違いで比べる

学部の教育案内は、教育・福祉・心理・保健医療・情報科学を横断して人や社会を理解する学びを示しています。保育所や幼稚園で直接子どもに関わる仕事に加え、商品・サービスや行政を通じて子どもと家庭を支える方向も考えられます。ただし教育上の将来像は採用実績とは別です。[1]

進路を比較する視点(編集部の提案)
方向確かめたいこと見学・説明会での質問
保育・幼児教育子どもへの日々の関わり、記録、保護者対応、職員連携新人はどんな支援を受けながら担当を持ちますか
自治体・福祉団体採用区分、配置先、必要資格と業務範囲希望する業務と採用区分はどう対応していますか
一般企業顧客、商品・サービス、最初の配属と仕事子どもや家庭のニーズをどの業務で把握しますか

資格を取ったから必ず保育職へ進まなければならない、と決める必要はありません。反対に、企業へ応募するから実習の学びが無駄になるわけでもありません。目の前の相手を観察する力、分からないことを報告・相談する姿勢、記録して改善する過程は、本人の行動として説明できます。

保育士資格、幼稚園教諭一種免許状は、所定の単位・実習等の条件を満たす必要があります。学部に在籍するだけで自動的に取得できると考えず、自分の履修と取得見込みを学内で確認してください。心理や保健医療を学ぶことも、医療・心理の専門資格をすべて取得できるという意味ではありません。[1] [2]

実習経験は、観察・相談・改善を自分の言葉にする

学部公式サイトは、保育所実習で計画・観察・記録・評価を学び、教育実習では指導計画から実際の保育まで取り組むことを案内しています。就活では、実習に参加したという事実から、現場で何を考え、どう動いたかへ説明を進めましょう。[1]

実習を振り返るメモ(編集部の提案)
段階書いておくこと
観察子どもの様子や環境について、事実として見たこと
迷い自分だけで判断できなかったこと、予想と違ったこと
相談指導者へ何を伝え、どの助言を受けたか
行動助言を踏まえて関わり方や準備をどう変えたか
結果その後に確認した反応と、継続して学びたいこと

子どもの気持ちを推測して「解決した」と言い切らず、観察できた事実と自分の解釈を分けます。安全や個人情報に関わる場面では、実習先のルールと指導者の指示に従ったことを正確に説明し、子どもや家庭が特定される情報を応募書類へ載せないようにしましょう。

企業向けには、「子どもが好き」で終わらず、相手の反応から説明方法を変えた、準備不足に気づいて段取りを見直したなど、応募する仕事で活かしたい行動を選びます。実習で困った経験も、相談しながら改善した過程があれば振り返る材料になります。

併願するなら、実習と選考の予定を一枚にまとめる

保育・幼児教育、自治体、企業を同時に調べると、提出書類や選考準備が分散しやすくなります。応募先ごとに締切・必要資格・試験や面接の内容を記し、実習や授業の予定と重ねて確認してください。募集時期は法人や採用区分によって異なるため、前年の予定だけで判断しません。

大学提供の支援案内には、キャリアカウンセラーによる面接指導・履歴書添削等に加え、卒業生から実習や就職について助言を得る機会が記載されています。保育職向けと企業向けの志望動機を持参し、どこを共通にし、どこを変えるか相談しましょう。[2]

相談の質問は「どこが向いていますか」だけでなく、「実習ではこの場面にやりがいを感じました。この求人の仕事とどう結びつけて説明できますか」と具体化します。仕事内容をまだ知らない場合は、選考対策より先に見学や説明会で確かめたい点を整理しましょう。

逆転就活塾に相談する場合も、資格の取得見込み、希望する仕事、実習経験、応募状況を用意すると、次の準備が決めやすくなります。学歴への不安だけで進路を決めず、どんな相手に、どんな形で役立ちたいのかを言葉にすることから始めてください。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 東京都市大学 人間科学部人間科学科 公式サイト確認日:2026-09-10 / 過去3年の主な就職先(起終年度の明記なし)、教育案内。カリキュラムは2026年4月時点の予定
  2. 東京都市大学 人間科学部 進路・就職情報(大学ポートレート)確認日:2026-09-10 / 大学提供情報。2025年度卒業者・産業別進路・支援