3課程14専修の中で、自分の学びの対象を確認する

現行の農学部は学科制ではなく課程・専修制を取り、応用生命科学、環境資源科学、獣医学の3課程に14専修を置いています。公式案内は、生物学や化学だけでなく、物理学、工学、情報科学、社会科学などを含む学部と説明しています。[1]​‌​‌​​​‌​‌‌​‌​​​​‌‌‌​‌​‌​‌​​​‌​​‌​‌‌‌​‌​​‌‌‌‌‌​‌‌​​​​​‌​‌​​‌‌​‌‌

現行の課程と専修
課程専修
応用生命科学生命化学・工学、農業生物学、森林生物科学、水圏生物科学、動物生命システム科学、生物素材化学
環境資源科学緑地環境学、森林環境資源科学、木質構造科学、生物・環境工学、農業・資源経済学、フィールド科学、国際開発農学
獣医学獣医学
[1]

課程は講義を中心とする大きな教育上の区分、専修は実験・実習を含む、より専門的な教育単位として説明されています。履歴書や面接では、自分の正式な所属と研究内容をそろえて伝えましょう。[1]

専修名が同じ分野の仕事だけに応募できるという意味ではありません。例えば環境に関心があっても、研究、ものづくり、制度や地域の運営では役割が異なります。自分が取り組んだ対象と方法を具体化してから、仕事内容との接点を探すことが大切です。

農学部と別掲の獣医学の数値を二重に数えない

2025年度版の大学概要資料編は、2025年5月1日現在の2024年度卒業者の進路を示しています。農学部は獣医学を別の行に分けているため、215人を獣医学まで含む学部全体の人数と読み違えないようにします。[2]

2024年度卒業者の進路
表の対象卒業者大学院進学就職その他
農学部(獣医学の行を除く)215人163人42人10人
農学部・獣医学27人9人16人2人
[2]

この表の就職者が、全員同じ業界や職種へ進んだとは分かりません。獣医学の就職16人も、全員が動物病院で働く人数とは判断できません。就職希望者数もこの表では示されていないため、就職率や採用可能性へ換算しません。

大学院農学生命科学研究科の修了者は別の集計です。研究室の企業名一覧を参考にする場合も、学部卒と修士・博士修了、単年度と複数年合算を区別してください。大学院進学163人を、全員同じ研究科や同じ研究室への進学者と考えないようにしましょう。

実験・フィールド・社会の資料を、自分の経験で結び付ける

農学部の学修案内は、食・環境・生命を扱う総合科目、専門の基礎を学ぶ科目、安全管理や研究者倫理を学ぶ共通科目を紹介しています。進学後には専修ごとの実験・実習・演習があり、専門性を深めていきます。[3]

学びを仕事の検討へ結ぶ問い(編集部の提案)
経験の例振り返る問い応募先で確認すること
実験や解析条件やデータをどう確認したかどんな研究・分析の仕事があるか
フィールド実習場所や時期の違いをどう記録したか現地調査や現場との関わり方
設計・ものづくり制約を踏まえ、何を工夫したか扱う製品・設備と担当業務
制度・経済・地域の研究異なる立場や資料をどう比較したか顧客や地域、制度に関わる役割
獣医学の学修動物や生命について何を確かめたか必要な資格・専門、業務と研修体制

この表の経験を全員が行うという意味ではありません。実験中心、調査中心、文献やデータ中心など、自分の専修と研究に合う経験を選んでください。経験の名称より、自分が担当し判断した作業を具体的にすることが重要です。

食品、環境、素材、情報などの業界に関心を持つ場合も、「農学部だから」という理由だけで志望動機を作らず、その企業の事業と募集職種を確認します。研究で得た知識が役立ちそうな部分と、入社後に学ぶ必要がある部分を分けて考えましょう。

学部卒就職と大学院進学は、課題と条件で比べる

大学院進学を考える人は、研究で残った疑問や身につけたい方法を整理します。学部卒で就職する人は、現在の専門や経験をどんな仕事で使いたいかを調べます。周囲に進学者が多いことだけで、自分も進むべきと決める必要はありません。

進学と就職を比べるメモ(編集部の提案)
観点進学を検討する場合就職を検討する場合
目的深めたい研究の問い仕事を通じて扱いたい課題
条件研究分野、指導体制、入試募集職種、学歴・資格・専門の要件
準備研究計画、必要な手法や知識経験の整理、選考内容、応募書類
生活学修期間と生活の計画勤務条件、勤務地、新人教育
確認先指導教員、志望研究科専修の就職担当、募集元、キャリア相談

獣医学に関わる仕事を考える場合は、対象動物や担当業務に加え、資格に関する要件を個別の募集で確認します。動物に関わるすべての仕事を同じ条件でまとめたり、専修を卒業したことと資格取得を同一視したりしないようにしてください。

研究職・開発職などの応募条件も、組織や募集区分によって異なります。大学名や過去の就職先だけで応募できると判断せず、学部卒での募集か、修士・博士等の条件があるかを確認しましょう。

研究・実習の成果は、条件と自分の役割も添える

農学の研究や実習では、対象や場所、時期などの条件が結果の理解に関わることがあります。自己PRでは成果の大きさだけでなく、条件をどう記録し、違いをどう検討したかを説明すると、自分の取り組み方を伝えやすくなります。

経験を説明する順序(編集部の提案)
項目説明する内容
目的何を調べるための活動だったか
条件対象、場所、期間、比較の範囲
担当自分が記録・分析・調整したこと
工夫分からない点をどう確かめたか
学び結果から言えることと、残る課題

編集部の架空の例です。「実習で場所ごとの観察結果を比較した際、私は観察条件の違いも記録しました。単純に数値だけを並べず、比較できる条件とできない条件を整理し、指導者に確認して発表しました。結果を判断する前に、その背景を確かめる大切さを学びました。」

これは東京大学の学生の体験談ではありません。自分が行った作業へ置き換え、共同研究の成果を個人の成果にしないようにします。協力した生産者や企業の情報、未公開データ、実習先の個別情報などを応募資料へ載せてよいか確認してください。

実験室や実習先での安全管理も、単に「安全に気をつけた」ではなく、どの手順や確認を担当したかを説明できます。学部で学ぶ研究者倫理や安全の考え方を、自分の具体的な行動に結び付けましょう。[3]

専修の就職担当と、求人情報の入口を確認する

農学部は2026年度の専修別就職担当教員を公開しています。求人情報のページにも、学部の専修別担当と大学院の専攻別担当への入口が分かれているため、所属と課程を確認して相談できます。[4] [5]

2027年3月卒向けの一般企業等の就職受付簿、自治体等の求人、教員採用の大学推薦、インターンシップ情報には、学内アカウントでのログインが必要と案内されています。公開ページの見出しだけを求人の全内容と考えず、学生自身が条件や期限を確認してください。[5]

全学のキャリア相談は、進学・就職の迷い、ES添削、面接練習などを扱う45分の日本語相談で、オンライン・対面に対応しています。研究や実習の予定との調整は指導教員に、応募の考え方や経験の伝え方はキャリア相談に、というように相談内容を整理すると使いやすくなります。[6]

  • 自分の課程・専修と、進路資料の対象を確認する。
  • 就職と進学を比較し、条件が分からない点を書き残す。
  • 研究・実習で自分が担った作業と工夫をまとめる。
  • 専修の就職担当と学内求人情報を確認する。
  • 学修と応募の予定を照合し、必要な相談を予約する。

農学部の幅広さを抽象的な強みにするより、自分が何をどう学び、どんな課題に関心を持ったかを伝えましょう。仕事内容を具体的に確認することで、納得できる進路を選びやすくなります。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 東京大学 専修の紹介 3課程14専修確認日:2026-09-11 / 現行3課程14名称と課程専修制。農業生物学現名。旧15専修記事不使用
  2. 東京大学 2025大学概要資料編 卒業後の状況確認日:2026-09-11 / PDF13/冊子11画像、2024農非獣215院163就42他10、獣27院9就16他2
  3. 東京大学 農学部 キャンパスライフ確認日:2026-09-11 / 農学総合基礎共通、実験実習演習、安全研究倫理。過去イベント・卒業生声不使用
  4. 東京大学 2026年度 農学部就職担当教員確認日:2026-09-11 / 専修別就職担当一覧、氏名連絡先の本文転記なし
  5. 東京大学 求人情報関係確認日:2026-09-11 / 2027/3卒受付簿、自治体、推薦、実習は認証必要。学部と院担当別。ログインせず公開入口のみ
  6. 東京大学 キャリア相談確認日:2026-09-11 / 日本語45分online対面、ES面接進路迷い

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