一般企業等52%、進学23%という進路をどう読むか

公式ページの「2025年度3月卒業」の図では、一般企業等52%、進学23%、国家公務員12%、地方公務員7%、教員1%、その他5%と示されています。これは学部卒業生の進路構成で、就職を希望した人に対する内定率ではありません。[1]‌‌​‌‌‌​‌​‌‌​‌​​​​​​​​​​‌​​​​​‌​‌‌​​‌‌‌​​​​‌​​​‌‌‌​​​​​​‌​​​‌​​​​

教育学部だから教員を目指さなければならない、ということはありません。東北大学は、教員養成を主眼とする学部とは異なり、生涯にわたる教育の現象を研究する学部と説明しています。学校、家庭、地域、企業など、人が学び育つ場を広く考えられる点に特徴があります。[4] [5]

ただし、一般企業等52%を特定業界への就職率や大手内定率へ置き換えることはできません。教育学コースと教育心理学コースそれぞれの割合も、この図だけでは分かりません。実績から候補を広げた後、自分の関心と応募条件を照らしてください。

教育関連企業以外にも、仕事の役割を確かめる

主な進路には、一般企業等として東北電力、NTT東日本、日本ハム、三菱UFJ銀行、光村図書出版など、公務として文部科学省、東京都庁、仙台市役所などが掲載されています。学校以外にも進路があることは確認できますが、掲載名から職種や配属部署までは特定できません。[1]

人の成長に関心があるから人事に配属される、教育を学んだから研修を担当できる、と決めつけないようにします。職種を指定した採用なのか、入社後に配属が決まるのかを募集要項で確認しましょう。教育を学んだ経験が、仕事のどの場面と関係するかを調べることが企業研究になります。

関心を仕事内容へつなぐ問い(編集部提案)
関心確認したい仕事の内容
学びを支える誰にどんな学習機会を提供する事業か
組織の成長従業員や顧客の課題にどんな立場で関わるか
制度や地域制度の運用・企画に関わる募集か
情報を伝えるどんな読者・利用者に何を届けるか
人の行動を理解する調査・分析をどう業務に使うか

大手企業への応募を考える場合も、社名の知名度と自分に合う仕事かどうかを分けます。大学名や卒業生の一覧だけで合格できるとは言えません。仕事内容に接点のある経験を準備し、複数の候補を同じ項目で比べてみましょう。

教育学と教育心理学、それぞれの研究の見方を生かす

教育科学科には教育学コースと教育心理学コースがあります。教育学コースは教育の思想・歴史・制度などを理解し、問題に適した研究方法を選ぶ力を目標としています。教育心理学コースは、教育や発達・適応の問題を人間の行動や心理の側面から捉え、研究を計画する力を目標にしています。[2]

教育課程の案内では、3年次から研究室に配属され、文献研究、実験、調査などを通じて卒業研究へ進む流れが示されています。就活では、教育学を学んだという説明に加えて、自分の問いにどの方法を用いたかを話せるようにします。[3]

研究経験を振り返る視点(編集部提案)
経験の例自分の判断を説明する問い
制度や歴史の文献研究資料が作られた背景の違いをどう考えたか
教育現場の調査何を聞き、何は調査から分からないと判断したか
心理学の実験・分析対象や条件をどのように整理したか
複数の研究の比較結論が異なる理由をどう調べたか

調査に関わった人の情報は、個人が分かる形で選考の話に使わないようにします。心理学を学んだことを、人の心を必ず見抜ける能力として説明する必要もありません。根拠を確認し、分からない点を区別する姿勢を、自分の行動で示しましょう。

教員・心理職を目指す場合は、履修と資格の条件を確認

公式Q&Aでは、中学校社会・高校公民の教員免許状や、他学部の授業履修による他教科の免許状について案内しています。卒業だけで自動的に取得できるという意味ではありません。自分の希望する校種・教科に必要な履修や実習を、学部の案内と窓口で確かめましょう。[4]

心理職を目指す場合も、学部で学ぶことと資格取得を区別します。大学は公認心理師・臨床心理士に対応するカリキュラムを案内していますが、学部卒業だけで資格が得られるとはしていません。大学院など卒業後の学びが関係するため、自分の履修状況と希望する資格を具体的に相談してください。[4]

企業、公務、教員、心理職では、必要書類や準備する内容が異なります。友人の選考予定に合わせるより、自分が受ける試験・募集の案内を先に確認します。進学する場合は、研究したい内容だけでなく、学ぶ期間や条件を把握して比較しましょう。

進路ごとに確かめること(編集部提案)
進路最初の確認
企業業務内容・応募条件・配属の仕組み
公務機関・試験区分・日程
教員免許状に必要な履修と採用試験
心理の専門職資格に必要な課程と卒業後の条件
大学院研究分野・指導体制・入試条件

「人を支えたい」を、自分の具体的な行動にする

教育への関心を伝える際、「人を支えたい」「成長に関わりたい」だけでは、どんな行動をする人なのかが伝わりにくくなります。学習支援やアルバイト、ゼミなどの経験から、相手の困りごとをどう理解し、何を変えたかを一つ選んで説明します。

編集部の架空の例では、学習支援の説明がうまく伝わらなかったとき、理解できている範囲を確認し、説明の順番を変えた経験が考えられます。相手を一方的に評価する話にせず、自分の方法を修正した点を中心にする形です。自分が実際に経験した内容に置き換えてください。

  1. 誰のどんな課題に関わったかを書く。
  2. 自分の最初の理解と、確認した事実を分ける。
  3. 変えた行動と、その理由を書く。
  4. 結果として確認できた変化を説明する。
  5. 応募先で関心のある仕事との接点を考える。

教える活動の経験がない場合でも、文献の比較やデータの整理、集団での発表準備などを材料にできます。学部らしい話を作るために存在しない経験を加えるより、自分の判断を具体的に示すことを優先しましょう。

迷っている進路と研究メモを持って相談する

東北大学キャリア支援室の個別相談はWeb予約の案内があります。実施方法は予約画面で確認してください。資格や履修は所属窓口、研究を続けるかどうかは指導教員などにも相談し、確認先を使い分けます。[6]

相談時は「企業か公務か迷っている」という状況に加え、関心のある仕事内容二つと、自分の研究で取り組んだことを持参します。選択肢の違いが分からないのか、志望理由を説明できないのかを整理すると、次に行う準備を決めやすくなります。

  • 今日:公式の進路例から気になる仕事を二つ選ぶ。
  • 今週:応募条件と、自分の研究経験を並べる。
  • 相談後:仕事内容への疑問を一つ解消し、経験の説明を直す。

応募先選びや自己PRの整理で悩む場合は、逆転就活塾の無料相談も活用できます。教育学部だからという思い込みで進路を狭めず、人や社会の学びに対する関心を、具体的な仕事と経験へつないでいきましょう。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 卒業生の進路確認日:2026-09-10 / 2025年度3月卒業、円グラフ目視
  2. 学科とコース確認日:2026-09-10 / 教育科学科と教育学/教育心理学の到達目標
  3. 教育課程確認日:2026-09-10 / 2022年度入学生以降、研究室配属と卒業研究
  4. 教育学部Q&A確認日:2026-09-10 / 研究教育の性格、資格取得と学部卒業の違い
  5. 教育学部での学び確認日:2026-09-10 / 学校以外を含む生涯の教育
  6. 個別相談確認日:2026-09-10 / Web予約と実施方法

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