2026年開設の情報科学部には、まだ卒業実績がない
大正大学の沿革では、2026年に情報科学部のグリーンデジタル情報学科とデジタル文化財情報学科を設置したと説明しています。2025年3月卒業者の大学全体の就職先を、この新学部の実績として使うことはできません。[1]
就職実績がないことだけで「就職に弱い」「必ず強くなる」と決める材料にはなりません。現時点で確認できる教育内容、取り組む課題、想定進路を読み、将来の求人と照らし合わせる準備を進めます。新しい実績が公表されたら、対象年度と学科を確認して参考情報を更新する必要があります。
記事でも、以下に挙げる仕事は公式が示す想定進路として扱います。既に卒業生が就いた仕事、採用が保証された仕事という意味ではありません。
グリーンデジタル情報は、技術と地域の課題をつなぐ
グリーンデジタル情報学科は、情報技術を使った自然との共生や地域の発展をテーマにしています。プログラミング、ネットワーク、データ分析などの基礎と、IoTやAI等を実社会で使う学修を紹介しています。[2]
公式の想定進路には、自治体の技術・防災・環境に関わる仕事、環境コンサルタント、企業のデジタル化を進める担当者、IT企業などが挙げられています。具体的な職種名と応募条件は、それぞれの募集で確認する必要があります。[2]
学びを仕事へつなげるには、使った技術の名前だけでなく、なぜそのデータを集め、誰の判断に役立てようとしたのかを説明します。防災や環境をテーマにした演習なら、技術の動作だけでなく、利用する人や現場の条件にどんな制約があるかも記録しておきましょう。
デジタル文化財情報は、保存と伝える方法を考える
デジタル文化財情報学科は、文化財や自然遺産の保護・活用と情報技術を組み合わせる学科です。公式案内では文化財の3Dモデル、デジタルによる観測、VRを使って文化財の魅力を伝える学修などを紹介しています。[3]
想定進路には、文化施設でデジタル化を進める学芸員、自治体の文化・教育・情報システム等の担当者、IT企業、電子教材の企画・開発などが示されています。これは想定であり、特定施設や企業への就職実績ではありません。[3]
文化に関わる仕事へ進みたい場合も、作品を作る仕事、資料を管理する仕事、来館者に伝える仕事など、役割を分けて調べます。技術に関心があるのか、文化財の調査に関心があるのか、体験を設計したいのかを整理すると、求人を読む観点が作れます。
一年次から、プロジェクトの途中経過を残しておく
両学科は、一年次からプロジェクト型学習に取り組む構成を案内しています。課題を理解し、他者と協力しながら作る経験を、完成後だけでなく途中から記録しておくと、就活の説明材料にできます。[2] [3]
| 項目 | 記録する内容 |
|---|---|
| 課題 | 誰が何に困っていて、何を確かめたいか |
| 担当 | チームの目標と、自分が担当した部分 |
| 方法 | 使ったデータ、道具、技術と選んだ理由 |
| 試行 | うまくいかなかった点と、試した変更 |
| 結果 | 確認できたことと、まだできていないこと |
授業の課題を、実際に地域へ導入された成果のように見せないことも大切です。試作、検証、提案、導入は別の段階なので、どこまで進めたかをそのまま記録します。試作で終わっても、問題を見つけて修正した過程は説明できます。
公開してよい成果物なら、動作の説明や自分の担当を添えて整理する方法があります。地域のデータや撮影対象、共同制作物には扱う条件があるため、公開範囲を確認してから使ってください。
資格の取得と、授業を履修したことを分けて伝える
各学科は、ITパスポートや基本情報技術者など、取得を目指せる・推奨する資格を掲載しています。技術士補については、カリキュラムがJABEEに認定された場合という条件付きの予定として記載されています。現時点で無条件に取得できると解釈しないでください。[2] [3]
資格は、自分が学ぶ分野や調べたい職種と照らし合わせ、担当教員や学内の案内で準備を確認します。資格名を多く並べることを目的にせず、基礎知識を整理するためか、応募条件に必要かを考えて選びましょう。
履歴書では取得済みと勉強中を区別します。授業で扱ったソフトや技術も、「触れたことがある」と「自分で説明しながら使える」は同じではありません。実際に行った作業を具体的に伝えられるようにします。
求人は、仕事の名前と必要な準備を知るために読む
低学年のうちは、今すぐ応募できる求人かどうかに加え、将来どんな仕事を調べたいかを考える材料として採用案内を読めます。ただし、卒業する年度には募集や条件が変わる可能性があります。現在の案内を将来の採用枠とみなさないでください。
| 観点 | 確かめること |
|---|---|
| 仕事の中身 | 開発、調査、企画、運用などの担当業務 |
| 利用者 | 誰が成果物やサービスを使うのか |
| 準備 | 必要な知識、選考課題、作品等の指定 |
| 学びとの接点 | 今の授業や制作で試したいこと |
大学名への不安から「ITなら学歴は一切関係ない」といった断定に頼るより、実際の募集条件と自分の準備を比べましょう。企業ごとに選考が異なるため、使った技術や考えた過程を説明できることと、採用条件の確認を両方進めます。
就職実績がない段階でも、相談の材料は作れる
大正大学はキャリア育成・支援として、学科担当者や個別相談、書類添削、面接練習などを案内しています。学年によって利用する講座や時期が違うため、現在の学内案内で自分が利用できる支援を確認してください。[4]
「この学部はどこに就職できますか」だけでなく、「このテーマの仕事を調べたい」「この制作で次に何を試すとよいか」「資格と授業の優先順位を相談したい」と、関心と現状を伝えます。教員への学修相談と、仕事を知るためのキャリア相談を使い分けましょう。
- 所属学科の想定進路と、実際の仕事の説明を分けて読む。
- 授業やプロジェクトの目的・担当・修正を記録する。
- 条件付きの資格や、将来の募集を確定情報として扱わない。
- 分からない点を一つに絞って、教員や支援窓口に相談する。
先輩の就職実績がまだ無くても、学びを記録し、仕事への関心を深めることはできます。学歴への不安や将来の仕事選びに迷う場合は、逆転就活塾の無料相談で、今の学習や経験をもとに準備の進め方を相談してください。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 大正大学:大学沿革確認日:2026-09-09 / 2026情報科学部設置
- 大正大学:グリーンデジタル情報学科確認日:2026-09-09 / 学修・PBL・想定進路・資格条件
- 大正大学:デジタル文化財情報学科確認日:2026-09-09 / 学修・PBL・想定進路・資格条件
- 大正大学:キャリア育成・支援確認日:2026-09-09 / 学内の相談支援