最初に、何が一番心配なのか聞く
親から「やめた方がいい」と言われても、知名度、経営、働く場所、生活費など、心配の中身はさまざまです。「会社のどの点が心配?」「勤務地と仕事内容では、どちらが気になる?」と、まず一つに絞って聞きます。
厚生労働省のLO活は保護者向けの記事で、親自身も企業を調べ、子どもの希望を聞き、不安な点を確認することを提案しています。どちらかが相手の気持ちを推測するより、同じ情報を見ながら話す方法を取れます。[1]
反対された直後に結論まで出そうとせず、話す時間を改める方法もあります。今は何を確認する時間なのかを決めると、複数の不安が一度に出てきても整理しやすくなります。
情報で確かめることと、希望の違いを分ける
| 親の言葉の例 | 確認すること | 本人が考えること |
|---|---|---|
| 聞いたことがない会社 | 事業・顧客・採用情報 | どの仕事をしたいか |
| 遠くへ行って大丈夫か | 勤務地・通勤・住居 | 生活や相談相手の見通し |
| 給与が低いのでは | 給与内訳・生活費 | 必要な支出を賄えるか |
| 大手にしてほしい | 不安の具体的な理由 | 知名度以外に重視する条件 |
| 忙しそうで心配 | 勤務時間・繁忙期の説明 | 自分が続けられる条件 |
「知名度が低いから危険」と決めたり、「新しい会社だから成長できる」と言い返したりする前に、確認できる資料を集めます。一方で、資料がそろっても希望が違うことはあります。その場合は、どの条件を優先するかの話へ移ります。
本人が説明するメモを一枚作る
- 入社したい理由:応募した職種で取り組みたいこと。
- 確認した情報:募集要項や企業担当者の説明。
- 生活の見通し:住居、通勤、支出、困ったときの相談先。
- まだ分からない点:企業に聞く質問と確認予定。
- 返答期限:会社へいつまでに何を伝える必要があるか。
親を説得するために良い情報だけを並べるのではなく、自分も不安な点を記録します。担当業務や勤務地が未定なら、そのまま書き、判断前にどこまで分かるのかを企業へ確認してください。
家族から金銭面の支援を受ける想定があるなら、使える金額や期間についても話します。支援が決まっていないのに、それを前提に住居を契約したり生活費を計算したりしないようにしましょう。
例:希望と懸念を並べて会話する
本人:「遠方で生活できるか心配してくれているんだね。私は〇〇の仕事に取り組みたいと考えている。今日は、生活費と相談できる相手について、一緒に確認したい」。親:「給与だけで暮らせるの?」。本人:「家賃と交通費は調べたけれど、住宅手当の対象になるかがまだ分からない。そこを企業に確認してから、もう一度収支を見たい」。
この会話は、反対をすぐ撤回してもらうことより、足りない情報を特定する形です。自分が調べたことと、これから調べることを分けて伝えると、次に何をするかを共有できます。
話が進まないときは、論点を整理する相談を使う
同じ言い合いが続くなら、大学のキャリア相談などで、自分の希望、親の懸念、会社への返答期限を並べて相談できます。「親を説得してください」と結論を任せるより、確認すべき点や説明の仕方を一緒に整理してもらいます。
企業が保護者向けの説明機会を設けている場合は、その内容と本人の希望を確認して利用を考えます。親から企業へ連絡してもらうことを自動的な次の手段にせず、誰が何を尋ねるかを先に話し合ってください。
話すことが強い負担になっている場合は、その日の結論を急がず、まず一人で相談窓口を利用しても構いません。落ち着いて希望と条件を整理する時間を確保しましょう。
返答期限と、家庭での話し合いを別々に管理する
家庭での結論が出ていなくても、企業への連絡を放置しないようにします。期限までに判断するために足りない情報を確認し、時間が必要なら早めに相談します。調整の可否と返答日は、企業からの回答を記録してください。
| 作業 | 残すもの |
|---|---|
| 反対理由を一つ聞く | 心配の中身 |
| 自分の理由を整理 | 仕事内容と希望の接点 |
| 不足情報を選ぶ | 確認する質問 |
| 次の会話を決める | 話す日と検討する内容 |
親の意見を聞きながら、自分がどの条件で働きたいかも言葉にしていきます。最初の会話で一致しなくても、次に確認することが決まれば、判断に必要な材料を増やせます。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- LO活 子どもの就活に親の確認を求められる「オヤカク」とは?確認日:2026-09-10 / 2024年8月公開。親自身も企業を調べ、子の希望を聞き、不安点を確認する提案。調査数値・企業事例の転載なし