新学部の想定進路と、他の組織の卒業実績を区別する
グローバル共創科学部は2023年4月に設置されました。大学は、人文・社会科学から自然科学までを結びつけ、多様な立場の人と社会課題に取り組む人材の育成を目的として掲げています。[1]
開設時期と4年間の課程から、標準どおり学ぶ第1期生の卒業時期は2027年3月に当たります。2026年9月の確認時点では、その卒業実績をもとにした就職先一覧や就職率は確認できません。学部の想定進路を、すでに卒業生が採用された実績として紹介しないことが大切です。[1] [4]
2025年度卒業者の全学資料には、地域創造学環が独立した欄で掲載されています。学環の就職決定率97.9%は学環の就職希望者47人に対する決定者46人の数字であり、グローバル共創科学部の率ではありません。教育の経験を引き継いでも、卒業実績の対象は別です。[2]
新学部の卒業実績がまだないことだけで、本人の採用可能性は判断できません。応募先の仕事を調べ、実際に学んだことや行動したことを説明できるように準備を進めましょう。
3コースの想定進路は、仕事を調べる入り口にする
学部の進路ページは3コースごとの想定職を示しています。国際地域共生学では海外の企業等と協働する企画・営業、福祉・教育団体の総合職、地域の魅力を発信する公務員などが挙げられています。[3]
生命圏循環共生学では、環境や持続可能な経済に関わる企業・行政、環境・建設コンサルタント、生産工程の品質管理や環境マネジメントなどを想定しています。総合人間科学では、スポーツ団体、自治体のデジタル・地域振興、IT企業の人間中心のサービス企画などが示されています。[3]
| コース | 想定進路の例 | 次に調べること |
|---|---|---|
| 国際地域共生学 | 企画・営業、地域に関わる行政等 | 対象となる地域や顧客、実際の業務 |
| 生命圏循環共生学 | 環境分野、品質管理等 | 必要な知識・技術と募集条件 |
| 総合人間科学 | サービス企画、スポーツ振興等 | 利用者や住民の課題、担当範囲 |
これらは想定であり、就職先の確約やコース別の採用実績ではありません。大手企業への就職率も確認できません。自分が関心を持った仕事について、募集職種、必要な知識、選考で求められる提出物を調べてみましょう。
幅広く学んだことを、一つの問いから説明する
学部のFAQは、1・2年次に幅広く学び、3年次前期からコースへ分属すると説明しています。他コースの授業も受講できますが、希望するコースへの分属が必ず保証されるわけではありません。本人が実際に学んだ領域を基準に説明しましょう。[4]
自己紹介では、文系と理系の両方を学んだという言葉だけで終わらせず、どの課題を考えるために、どんな知識を組み合わせたかを話します。例えば地域の問題を調べたなら、住民の声と資料の数値から何が分かり、どの点をさらに検討したかを整理します。
多分野の授業を受けたことと、あらゆる分野の専門家として仕事ができることは異なります。自分で説明できる方法や知識、まだ学ぶ必要がある点を分けると、応募先に対しても一貫した説明ができます。
コラボラティブ・ワークスは、協働の過程を伝える
コラボラティブ・ワークスは2~3年次の希望者が履修する選択科目です。学生、教員、地域や企業などの関係者が協働し、参与、発見、探求、解決のプロセスを段階的に学ぶと案内されています。全学生が必ず同じプロジェクトを経験するわけではありません。[5]
テーマには高齢者や子どもの居場所づくり、中山間地域、森林、地域福祉、ごみ、微生物、セルロース、観光と食などがあります。実施方法もフィールドワーク、研究室での活動、企業との共同研究など異なるため、本人が参加した内容を具体的に示してください。[5]
| 項目 | 振り返る内容 |
|---|---|
| 参加 | どんな立場の人と関わったか |
| 発見 | 最初の想定と違った課題は何か |
| 探求 | どの資料や方法で確かめたか |
| 提案・実行 | 本人が担当した作業と判断 |
| 確認 | 関係者の反応、結果、残った課題 |
提案が実施されていない場合は、提案として説明します。地域全体を変えたなどと成果を広げず、自分が確認できた範囲と今後の課題を示しましょう。他の人の意見を受けて計画を変えた場面も、協働の経験として具体的に伝えられます。
データの活用は、集め方と結論の範囲を示す
学部はデータサイエンスのスキルを教育上の目的の一つに挙げています。FAQでも発展的な内容を学ぶと説明していますが、科目を履修しただけで企業が求めるすべての分析業務を担えるとは限りません。[1] [4]
分析経験を話す場合は、何を確かめたいと思ったか、どんなデータを使ったか、どんな方法を選んだか、結論からどこまで言えるかを整理してみてください。手法の名前だけより、選んだ理由と確認の過程が伝わります。
少人数の調査を社会全体へ広げたり、関連が見られたことを原因と断定したりしないことも大切です。地域調査と数値の分析を組み合わせた場合は、それぞれで分かることと分からないことを説明できるようにしましょう。
海外研修の参加と、仕事で使える力を分けて考える
2026年6月末時点のFAQは、海外研修プログラムを必修ではなく推奨と説明しています。短期のプログラムを全学生へ勧め、長期のプログラムなどは希望に応じて履修する形です。グローバルという学部名だけで、全員が海外留学済みとは扱えません。[4]
英語力を示すときは、実際の学習や活動、試験結果があればその時点の結果を使います。学部が掲げる到達目標を自分の達成済み能力に置き換えず、誰とどんな内容をやり取りし、何を工夫したかを説明しましょう。
海外へ行った経験がない場合も、地域で多様な人と関わった経験や、異なる意見を調整した経験は振り返ることができます。語学だけでなく、相手の背景を理解しようとした行動を具体化してみてください。
学びのアドバイザーと、学部のキャリア支援を活用する
学びのアドバイザー制度では、専任教員が学生一人ひとりに付き、年4回の個別面談を行うと案内されています。履修計画、コースや研究室の選択に加えて、進路・就職についても相談の対象です。[4]
学部はキャリアデザイン講演会やジョブフェアを実施し、全学の就職支援室によるセミナーなどにも参加できると説明しています。履修と進路を切り離さず、どんな課題を研究し、その学びをどの仕事へつなげたいかを相談してみましょう。[3]
進学については、2027年4月にグローバル共創科学研究科を設置する案内があります。共生社会創造領域と自然環境創造領域の2領域が示されていますが、学部の3コースとは別の構成です。入学や修了後の進路が自動的に保証される制度ではありません。[6]
資格については、FAQが教員免許を取ることはできないと明記しています。その他の資格にも指定科目や試験等の条件があるため、学部名から取得可能性を推測せず、本人の履修と条件を確認してください。[4]
今週は関心のある求人を3件選び、取り組んだ課題と本人の役割を一つ文章にしてみましょう。その資料を面談や就職相談へ持っていくと、応募先へ伝えるべき点と、これから学ぶことが明確になります。新学部や学歴への不安だけで判断せず、自分の経験を正確に説明する準備を進めてください。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 静岡大学グローバル共創科学部 概要確認日:2026-09-11 / 2023.4設置と教育目的
- 静岡大学 学部卒業就職者数・進学者数・主な就職分野等確認日:2026-09-11 / 2025年度卒2026.5.1、旧学環と区別
- 静岡大学グローバル共創科学部 想定する進路確認日:2026-09-11 / 3コース想定職、キャリア支援
- 静岡大学グローバル共創科学部 よくある質問確認日:2026-09-11 / 2026.6末時点、海外任意、資格条件、面談
- 静岡大学グローバル共創科学部 コラボラティブ・ワークス確認日:2026-09-11 / 2–3年選択、プロセスと分野
- 静岡大学グローバル共創科学研究科 概要確認日:2026-09-11 / 2027.4設置予定2領域