就職決定率99.6%と教員就職は、異なる数字

2026年5月1日現在の2025年度卒業者資料では、教育学部の卒業者は290人、就職希望者266人、就職決定者265人、就職未決定者1人です。大学院進学21人、研究生としての進学1人、その他2人も掲載されています。[1]​‌‌​​‌​​‌​‌​‌‌​‌​​​‌​​​​‌​​​‌‌​‌‌​‌‌‌​‌​​‌‌​‌​‌​​​​​​​​‌‌‌​​​​​​

2025年度教育学部卒業生の進路
項目人数・割合
卒業者290人
就職希望者266人
就職決定者265人
就職未決定者1人
就職決定率99.6%
大学院進学21人
研究生として進学1人
その他2人
[1]

99.6%は就職決定者を就職希望者で割った割合です。全卒業者の就職割合でも、教員採用試験の合格率でもありません。本人が受験する自治体や校種の合格可能性を示すものではない点を押さえてください。[1]

就職決定者の内訳は、教員174人、企業等69人、公務員22人です。大学は教員に非常勤講師を含むと注記しています。174人をすべて正規採用の教員と受け取ることはできません。[1]

教育委員会だけでなく、企業や行政の掲載もある

2025年度の学部の主な就職先には、静岡県教育委員会、静岡市教育委員会、浜松市教育委員会、愛知県教育委員会、山梨県教育委員会、横浜市教育委員会などが掲載されています。静岡県庁や磐田市役所など、行政の組織名もあります。[2]

企業などの欄には秀英予備校、静岡銀行、スズキ、清水銀行、さなる、LITALICO、富士フイルムビジネスイノベーションジャパン、ヤマハ発動機などが掲載されています。学校法人の記載もあるため、企業等の一覧と就職区分の企業等69人を単純に対応させないようにしてください。[1] [2]

この一覧は組織ごとの採用人数、職種、雇用形態を示すものではありません。教育関係の企業への就職をすべて講師職、学校法人への就職をすべて教員としての採用と推定することはできません。大学院修了者の別ページとも区別しましょう。[2]

産業別の教育・学習支援業は181人ですが、これは教員174人と異なる分類です。教育機関で働くことと、教員として働くことを分けて、求人や採用区分を確認してください。[1]

教員を目指す場合は校種・教科・地域を具体化する

教員になりたいという希望を、どの校種や教科で、子どものどんな学びを支えたいかまで具体化してみましょう。教員免許状の取得と採用試験への合格、実際の採用は別の段階です。本人の履修状況と、応募する採用区分の条件を確かめます。

教育実践学専修では、学校現場を捉える実習と教育理論を結び付け、学校や授業のあり方を考える学びが紹介されています。自分の実習や活動から、子どもの姿をどのように観察し、授業や支援について何を考えたかを整理できます。[4]

初等学習開発学専攻は、横断的・総合的な学び、授業を設計する力、現場とともに課題へ取り組むプロジェクト学習を案内しています。実際に行った活動について、学習目標と活動内容がどうつながるか、何を見て理解を判断したかを説明してみましょう。[5]

授業が盛り上がったという感想だけでなく、子どもの発言や取り組みのどこから学びを捉えたかを示します。うまくいかなかった場面も、指導者の助言をどう受け止め、次の準備をどう変えたかを話す材料になります。

特別支援と養護の学びは、本人の役割と連携を説明する

特別支援教育専攻は、附属特別支援学校などの教育現場での観察・参加・実習を重視し、教育、心理、病理、福祉などの分野から学ぶ構成を案内しています。子どもの教育的なニーズをどう理解し、支援を考えたかが、学びを振り返る視点になります。[6]

養護教育専攻は、健康課題に関する専門性と教育、学校内外の組織・他職種との連携を重視しています。臨床実習、教育実習、保健室でのボランティアなどを通して、知識と実践を結び付ける学びが紹介されています。[7]

どちらの分野でも、学生として観察したこと、指導を受けて担当したこと、専門職が判断したことを分けて説明します。子どもや家庭が特定される情報を出さず、本人の役割と学びに焦点を当ててください。

専攻の名前が似ていても、特別支援教育と養護教育の学びや免許の対象は同じではありません。免許を選考で説明するときは、取得済みと取得見込みを区別し、本人の履修に基づく正確な名称を確認しましょう。[6] [7]

企業志望でも、教育の経験を具体的な行動で話せる

企業や行政を希望するときは、教育学部だから教師しか目指せないと決めつけず、実際の募集条件を確認しましょう。公式資料には企業等や公務員への進路が掲載されていますが、それは本人の採用を保証するものではありません。[1] [2]

教育の経験は、相手の理解を確かめる、説明を変える、関係者と相談する、企画を改善するといった本人の行動として整理できます。教育実習を経験しただけで能力が証明されるのではなく、どんな場面でどう判断したかを伝えることが大切です。

企業向けに経験を整理する視点(編集部の提案)
経験具体化する問い
教材や説明を作った相手の理解や目的に合わせて何を変えたか
グループで企画した本人は何を担当し、意見をどう調整したか
活動を振り返ったどの事実から課題を見つけ、次に何を変えたか
複数の関係者と協力した誰に何を相談し、役割をどう確認したか

教員採用試験と企業の選考を併願する場合は、日程と準備する書類を一枚にまとめます。なぜその仕事を希望するかを応募先ごとに考え、教育から離れたいという説明だけで終わらせず、関わりたい仕事を具体化しましょう。

教職支援室で志望書・面接・振り返りを相談する

教育学部の教職支援室は、志願票の志望書の添削、面接対策、採用試験合格後のスタートアップ講座などを案内しています。校長経験者などの指導や同窓会の支援も紹介されており、書類を作る段階から相談できる体制です。[3]

学校支援ボランティアの振り返り会も紹介されています。活動した時間や回数だけではなく、何を見てどう考えたか、経験を次の学びにどうつなぐかを言葉にする機会として使ってみましょう。[3]

支援ページの年間予定を、そのまま今年度の確定日程と受け取らず、開催案内や予約方法を確認します。相談時には、志望先と採用区分、免許の履修状況、実習の振り返り、志望書の下書きを用意すると、課題を具体的に相談できます。

今週は教員・企業・行政のうち気になる採用案内を3件調べ、一つの実習や授業経験を短くまとめましょう。学歴や周囲の進路への不安だけで選択肢を狭めず、自分がどう働きたいかと、応募に必要な条件を一つずつ確かめてください。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 静岡大学 学部卒業就職者数・進学者数・主な就職分野等確認日:2026-09-11 / 2025年度卒、2026年5月1日
  2. 静岡大学 2025年度卒業者・修了者 主な就職先確認日:2026-09-11 / 1頁教育学部、教員校種/雇用形態別ではない
  3. 静岡大学教育学部 教職支援室確認日:2026-09-11 / 志望書・面接・採用後の支援、学校支援ボランティア振返り
  4. 静岡大学教育学部 教育実践学専修確認日:2026-09-11 / 理論と学校現場の学び
  5. 静岡大学教育学部 初等学習開発学専攻確認日:2026-09-11 / 授業デザイン、プロジェクト学習
  6. 静岡大学教育学部 特別支援教育専攻確認日:2026-09-11 / 多様な現場の観察参加実習
  7. 静岡大学教育学部 養護教育専攻確認日:2026-09-11 / 学校保健・実習・他職種連携