経済学部の就職実績は、年度と分母を確認する

大学公式の2025(令和7)年度卒業・修了データでは、経済学部経済学科は就職者279人、進学者8人、就職率95.5%です。就職率は就職希望者に占める就職者の割合です。卒業生全員の95.5%が就職したという意味や、有名企業への内定率ではありません。[1]

進学者には大学院だけでなく、大学・専修学校・外国の学校等への入学者が含まれます。大学院への進学実績を知りたい場合は、8人を全員大学院進学と解釈せず、進学先を別に確認してください。[1]

大学全体の数値や経営学部の実績とは分けて読みましょう。経済学部にいる自分の企業研究には、経済学科の一覧が入口になります。ただし、同じ学科の先輩が入社していることだけで、現在の選考結果が決まるわけではありません。

金融だけではない、経済学科の主な就職先

令和7年度卒業者の経済学科の公式一覧には、インターネットイニシアティブ、大塚商会、クレディセゾン、京葉銀行、常陽銀行、住商メタルワン鋼管、住友不動産、東証コンピュータシステム、日本たばこ産業、富士通などが掲載されています。公務では東京地方裁判所・東京国税局、地方公務員行政職、警察官、消防吏員の記載があります。[2]

企業名を眺めて終わらせず、金融、IT・業務支援、その他の関心分野から一社ずつ選ぶ方法があります。それぞれ「顧客は誰か」「何を提供するか」「新人が担当する仕事は何か」を調べると、経済学部だから金融しかないという思い込みを外しやすくなります。

一覧にない会社でも、同じ顧客を支える仕事や似た課題を扱う仕事を探せます。知名度の高い会社だけで候補を固めず、仕事内容と条件が合う企業を並べて比較しましょう。

業界ではなく、顧客と仕事の違いで比べる

「金融に興味があります」だけでは、なぜその会社なのかを説明しきれません。個人の生活を支えたいのか、企業の資金や事業に関わりたいのか、仕組みをITで支えたいのかまで考えてみてください。興味の中心がはっきりすると、別の業界にも共通する仕事が見えてきます。

企業研究の比較メモ
観点確認する内容
顧客個人、地域の企業、大企業、行政など、誰と向き合うか
仕事内容提案、運用、開発、事務など、応募職種で実際にすること
学びとの接点授業で扱ったテーマや、自分が関心を持った問題
条件勤務地、転勤、勤務時間、配属の決め方
育成研修の内容と、入社前に求められる準備

例えば地域経済に関心があるなら、銀行という名前だけでなく、企業支援や地域のサービスに関わる仕事を調べられます。これは応募先を考える編集部の例で、特定企業への採用可能性を示すものではありません。実際の職務は募集要項や説明会で確かめてください。

経済学の学びは「調べて考えた行動」に変える

経済学部公式説明では、ミクロ・マクロの基礎から金融論、財政学、国際経済などを学び、統計やデータの活用、ゼミやフィールドワークを通じた調査・分析・発表を重視しています。学部の説明をそのまま自分の強みにするのではなく、実際に経験した作業を選びましょう。[3]

レポートなら「何について疑問を持ったか」「どの資料を比べたか」「最初の考えをどう修正したか」を思い出します。例えば地域ごとのデータを比較した際、人口規模や年次が違うことに気づいて条件をそろえた経験は、丁寧に確認する行動として説明できます。自分が行っていない分析を付け足す必要はありません。

ゼミの共同発表なら、発表の受賞や高評価がなくても、役割分担、情報の整理、意見の違いへの対応が振り返れます。「論理的思考力があります」という抽象語を先に置くより、困った場面と自分の行動を文章にしてから、伝えたい強みを選んでください。

自己PRの例と、面接で確かめたい三つの点

次は書き方を示す架空の例で、実在する学生の内定事例ではありません。「比較条件を確かめて結論を見直すことが強みです。ゼミで地域の消費動向を調べた際、資料によって対象年と集計範囲が違うことに気づきました。同じ条件で比較できる項目を整理し、言えることと言えないことを分けて発表しました。」

自分の経験に置き換えるときは、①どの資料の何が違ったか、②比較できるかどう判断したか、③発表や結論がどう変わったか、の三つを説明できるようにします。成果の数字が残っていなければ、売上が上がったなどと作らず、修正内容や確認できた変化を示してください。

志望理由では、その行動が応募職種でどう役立つと思ったかをつなぎます。ただし「経済学を学んだので御社に貢献できます」で終わらせず、会社の顧客や仕事内容のどこに関心を持ったのかを具体化します。企業の説明を読む前に万能の志望理由を完成させようとしないことが大切です。

資格取得を待たず、企業研究と学内支援を進める

経済学部は日商簿記検定、ITパスポート、TOEICなどの資格取得支援や、学年に応じたキャリア支援を案内しています。利用できる講座・対象学年は最新案内で確認してください。資格は学習の一つの成果ですが、取得しただけで希望する配属や内定が決まるわけではありません。[3]

全学では業界・企業研究フェア、学内合同説明会、面接対策セミナー、筆記試験対策講座などを案内しています。企業を知る機会と、自分の説明を試す機会を組み合わせて利用できます。[4]

資格の勉強だけに集中して応募先が決まらない場合は、求人二つと今の自己PRを相談へ持参しましょう。「この職種で、今から優先する準備は何か」を確認すると、勉強・書類・面接の順番を決めやすくなります。公務と民間で迷う場合も、試験や選考の日程をそれぞれ整理して相談してください。

今週は、応募先三社と経験一つを整理する

  • 公式実績から気になる会社を三社選び、新卒採用ページで職種を確認する。
  • 仕事内容と条件を比較し、興味を持った理由・気になる点を一行ずつ書く。
  • 授業・ゼミ・アルバイトから、自分が工夫した経験を一つ文章にする。
  • 求人と文章を持って相談し、応募や面接練習の予定を決める。

学歴への不安で応募先を狭める前に、応募条件と自分の準備を分けて確認しましょう。過去の就職実績は可能性を調べるきっかけになりますが、自分の選考で伝える材料は自分の経験です。逆転就活塾への相談では、希望業界が未定でも、気になる求人と不安な点を持ってきてください。納得できる仕事の選び方から一緒に整理できます。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 立正大学:2025年度進路データ確認日:2026-09-09 / 経済279人・95.5%・進学8、定義
  2. 立正大学:令和7年度卒業者の学部別進路確認日:2026-09-09 / 経済学科の就職先
  3. 立正大学:経済学部確認日:2026-09-09 / 教育と学部支援。履修条件は別途確認
  4. 立正大学:就職活動支援プログラム確認日:2026-09-09 / 全学支援