2023年の改組前後で、就職実績を読み分ける
立教大学は2023年4月、コミュニティ福祉学部スポーツウエルネス学科を改組し、スポーツウエルネス学部を開設しました。学部の教育は前身の知見を発展させたものですが、就職人数や企業の実績を新旧で無条件に同一視することはできません。[1]
2025年度の大学公式の学部別進路表には、スポーツウエルネス学部単独の就職希望者・決定者・就職率は掲載されていません。コミュニティ福祉学部の率を、この新学部の率として紹介しないようにします。[2]
学部の資格・キャリアページにある主な就職先は、旧コミュニティ福祉学部スポーツウエルネス学科の卒業生であると注記されています。新学部の単年度就職実績ではなく、前身の学びから広がった進路の参考として確認しましょう。[4]
数字がまだ単独で示されていないことと、本人が応募できる仕事がないことは別です。現在の学修内容と求人条件を確認し、自分がどの場面で力を発揮したいかを具体化することが準備になります。
3つの領域から、経験を具体的に説明する
| 領域 | 学びの方向 | 経験を振り返る問い |
|---|---|---|
| アスリートパフォーマンス | 競技者のパフォーマンスを科学的に考える | どの記録や観察から課題を捉えたか |
| ウエルネススポーツ | 多様な人がスポーツの価値を享受することを考える | 参加する人の違いや困り事にどう配慮したか |
| 環境・スポーツ教育 | 環境や持続可能性、スポーツを通した教育を考える | 自然や地域との関係をどう学習・企画に反映したか |
ウエルネスは、心身の健康に加え、価値観や生きがいなども含む広い健康観として説明されています。スポーツが得意、運動が好きというだけでなく、どんな人がどのように豊かに過ごせるかを考える学びです。[3]
就活では、履修した分野と本人の経験を区別します。動作や記録を分析したなら方法と判断を、活動を企画したなら対象者と工夫を説明してください。学部で学べることをすべて経験したように話す必要はありません。
競技成績が目立たなくても、観察、記録、調整、運営などの経験は材料になります。逆に好成績があっても、その結果だけで仕事との接点は伝わりません。課題に対して何を考え、どう動いたかを整理しましょう。
旧学科の就職先は、スポーツ関連以外にも広がる
| 区分 | 公式掲載例 |
|---|---|
| スポーツ関連 | 西武ライオンズ、セントラルスポーツ、ルネサンス、美津濃、ヨネックス |
| 一般企業 | 味の素、キーエンス、日本電気、全日本空輸、三菱UFJ銀行 |
| 教育・公務等 | 都道府県教員、日本スポーツ協会、東京都庁、新座市役所 |
これらは旧学科の掲載例です。企業別人数や配属職種が示されていないため、掲載企業へどの仕事で入ったかを推定することはできません。また、同ページに並ぶ将来像は想定される方向であり、すべて実際の就職先という意味ではありません。[4]
スポーツに直接関わる職場でも、指導、販売、営業、運営、企画などの役割が考えられます。会社名がスポーツ関連だから希望業務に就けると決めず、募集する仕事を確認します。一般企業に関心がある場合も、自分の分析やチーム運営の経験との接点を探しましょう。
大手への就職例を、自分の採用可能性や学部全体の大手就職率に置き換えることはできません。大学名や競技実績への不安だけで応募を狭めず、条件と仕事を一社ずつ調べて判断します。
10日以上のキャリア教育実習を、働く場の理解につなげる
学部のキャリア教育実習は2年次から履修可能で、10日間以上の就労体験を行う正課科目です。春学期の事前学習、主に夏季休業中の実習、秋学期の事後学習と報告会という流れが案内されています。[5]
実習先はスポーツ関連の協会、チーム、フィットネスクラブなどのほか、旅行、美容、教育、ビジネス、イベントなどの分野が示されています。これは学ぶ場の説明であり、実習先への就職や採用を保証する情報ではありません。[5]
参加前には「現場でどんな業務があるか」「自分が面白いと感じる作業は何か」など、確かめたい問いを決めます。参加後には、授業で想像した仕事と違った点、自分が担当したこと、次に学びたいことを整理します。
実習を応募書類で話す場合は、見学した業務と自分が行った業務を分けてください。担当した範囲が小さくても、目的を理解し、助言を受けて改善した行動は説明できます。
資格取得と受験資格、採用条件を分けて確認する
公式ページにはアスレティックトレーナーや健康運動指導士の受験資格、パラスポーツ指導員、中学校・高等学校の保健体育の教員免許などが案内されています。必要な科目、実習、試験、手続きは資格によって異なります。[4]
受験資格を得られることと、資格そのものを取得したことは同じではありません。どの資格を目指しているか、必要な履修や実習をどこまで終えたかを、学内の案内で確認してください。資格欄には現在の状態を正確に書きます。
求人に資格条件がある場合は、応募時に必要なのか、取得見込みでよいのかも確認します。スポーツや健康に関わる学部だから、すべての専門職の条件を満たすと考えないようにしましょう。
| 項目 | 確認すること |
|---|---|
| 希望業務 | 日々どの対象に何を行う仕事か |
| 必要条件 | 募集要項に示された資格・経験 |
| 履修状況 | 必要科目や実習の進み具合 |
| 取得時期 | 試験・手続きと応募時期の関係 |
| 別の候補 | 同じ関心を生かせるほかの業務 |
学修記録を持って、キャリア相談を利用する
立教大学のキャリアセンターは学年を問わず個人相談を受け付け、エントリーシート、面接、グループディスカッションなどの対策講座も案内しています。実習や授業の経験をどう応募先へ伝えるか迷ったときに活用できます。[6]
相談前に、経験を一つ選び、目的・方法・自分の行動・結果を短くまとめます。求人も一つ用意し、必要な条件と分からない業務に印を付けておくと、何を確認すればよいか話しやすくなります。
「スポーツを仕事にしたい」という希望は、誰にどんな価値を届けたいかまで具体化すると選択肢を比べやすくなります。競技の成果だけに頼らず、科学的に考えた経験や、参加する人に合わせて工夫した経験を自分の言葉で伝える準備を進めましょう。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 立教大学 2023年4月スポーツウエルネス学部開設確認日:2026-09-11 / 旧コミュニティ福祉学部スポーツウエルネス学科から改組
- 立教大学 就職・進学データ確認日:2026-09-11 / 2025年度に新SW学部単独行なし
- 立教大学 スポーツウエルネス学部確認日:2026-09-11 / 3領域と科学的な学び
- 立教大学 資格・キャリア・就職確認日:2026-09-11 / 資格と受験資格の区別、就職先一覧は旧学科卒業生
- 立教大学 キャリア教育実習確認日:2026-09-11 / 2年から履修可能、10日以上、事前事後学習
- 立教大学 キャリア・就職支援確認日:2026-09-11 / 全学個人相談、ES面接講座など。旧2024統計不採用