2026年開設のため、就職実績は既存学部と区別する
立教大学は2026年5月の公式発表で、同年4月に池袋キャンパスへ環境学部を開設したと説明しています。環境学科の1学科で、学位名称は学士(環境学)です。[1] [2]
公式カリキュラムには「4年間の学びの流れ」が示されています。2026年開設とこの年限に基づけば、通常の課程の最初の卒業は2030年3月となり、2026年9月時点では卒業前です。学部固有の就職率や、卒業者の企業別就職人数を確定実績として掲載することはできません。[1] [3]
立教大学全体の就職率や他学部の企業実績は、環境学部の実績ではありません。大学のキャリア支援を利用できることと、既存学部の卒業実績をそのまま引き継ぐことも別です。数値を比較するときには卒業年度と集計対象の学部を確認しましょう。
新しい学部で実績がまだないことは、進路がないという意味ではありません。学部がどのような人材を育て、どの分野を想定しているかを把握したうえで、自分が学びたいことと募集される仕事内容の接点を探すことが出発点になります。
環境問題を科学・社会・人間の複数の視点で学ぶ
環境学部は、自然科学・社会科学・人文科学を横断する文理融合のリベラルアーツ教育を掲げています。高校での理系科目の履修差を埋める導入的な科目も用意し、自然科学の視点と、人間や社会を理解する考え方をともに身につけると案内しています。[2]
教育の理念である「環境正義」は、環境問題に伴う不公平に向き合い、人々の間や現代世代と将来世代の間の公正さを考える視点です。環境保全の技術だけでなく、その取組が誰にどのような影響を及ぼすかを考えることも学びに含まれます。[2]
| 領域 | 科目の例 |
|---|---|
| 環境総合 | 気候変動とカーボンニュートラル、生物多様性とネイチャーポジティブ |
| 人間と社会 | 自然環境と人間社会、環境法入門 |
| 科学と技術 | 環境統計学基礎、環境化学基礎、環境生物学基礎 |
就職活動では「環境に関心があります」に続けて、どの課題をどの方法で調べたかを説明しましょう。科学的な調査、政策や経済の分析、地域での対話など、自分が深めた分野を具体化すると、幅広い学びの中での立ち位置が伝わります。
1年次のフィールドスタディを進路を考える材料にする
環境フィールドスタディでは、初年次生全員が少人数のグループに分かれ、異なる専門性の複数教員と国内の地域を訪れると案内されています。地域の課題や自然環境を扱い、現場の取組と人々から学んだ後、各グループが学びを発表し交流する報告会を実施する構成です。[3]
学部は国内フィールドスタディを必修とし、海外を含む地域・企業・行政等と連携した多様な現場経験を用意すると説明しています。国内の必修科目と、海外を含むその他の活動を混同せず、参加条件や日程は本人が履修する科目の案内で確認してください。[2] [4]
編集部からの提案として、現場へ行く前には調べたい問いを書き、訪問後には予想と違った点を記録しましょう。「どこへ行ったか」だけでなく、誰から何を学び、それまでの考えがどう変わったかを整理すると、学びと職業選択を結び付けやすくなります。
企業や行政と関わる経験は、そこでの採用を保証するものではありません。就職先を決めるためだけに活動を選ぶのではなく、働く人の役割や課題への向き合い方を知り、自分が担いたい仕事を考える機会として活用できます。
全員が発揮できるリーダーシップを具体的な行動で示す
環境リーダーシッププログラムは、企業や地域等と連携する課題解決型の経験と、思考法・コミュニケーション等の知識や技能を組み合わせる教育です。初年次のEL1・EL2は全員が少人数クラスで学び、2年次以降のEL3・EL4は希望する学生が履修すると紹介されています。[2] [3]
この学部でいうリーダーシップは、役職に就いた人だけのものではありません。自分の強みを生かしながら他者の力を引き出し、対話と協働を導く力として説明されています。就活でも、リーダーという肩書の有無だけで経験を評価しないようにしましょう。[2]
例えば、意見が分かれたときに論点を整理した、発言が少ない人の考えを聞いた、調査結果を共有して判断を助けたといった行動を振り返れます。これは編集部による整理例です。実際の経験から、自分の行動とチームへの影響を分けて説明してください。
環境問題は利害や価値観が異なる人に関わるため、全員がすぐに同じ結論へ至るとは限りません。うまく合意できなかった経験も、どこに難しさがあり、次にどう取り組みたいかを考える材料になります。
予想される進路と新卒採用の条件を照らし合わせる
学部の公式サイトは、予想される進路として、国際機関、環境省をはじめとする官公庁や地方自治体、環境・サステナビリティに関わるNPO・NGO、環境問題・SDGsに取り組む企業、ネットワーク構築力やリーダーシップを重視する企業、国内外の大学院進学を挙げています。これらは将来の方向性で、採用実績ではありません。[2]
| 方向性 | 募集・出願情報で確認すること |
|---|---|
| 官公庁・自治体 | 採用試験の区分、必要な専門性、業務や配属 |
| 企業 | 環境関連の仕事の位置付け、新卒の採用区分と配属方法 |
| 国際機関・NPO・NGO | 応募資格、語学、経験、担う役割 |
| 大学院 | 研究テーマ、指導分野、入試や出願条件 |
環境を学んだから必ず環境部門へ配属される、国際機関へ新卒で入れる、という意味ではありません。組織によって募集する仕事や条件は異なります。環境への理念に共感するだけでなく、その組織が何を事業や業務として行い、自分がどう関わりたいかを調べてください。
カリキュラムの集大成では、学術研究に取り組む卒業論文か、環境課題の解決に取り組む卒業プロジェクトのいずれかを選べると案内されています。研究をさらに深めたいか、課題解決の実践を深めたいかを考えることも、就職と進学を検討する手掛かりになります。[3]
キャリアセンターで学びと仕事をつなげて整理する
立教大学のキャリアセンターは、学年を問わずキャリアや就職の個人相談を受け付けています。学生生活の過ごし方から就職活動まで相談できるため、進路がまだ決まっていない段階でも利用できます。[5]
立教就職Naviでは求人情報や先輩の就職活動体験談などを閲覧でき、大学は自己分析、業界・企業研究、エントリーシート、面接、グループディスカッション等の準備講座も案内しています。他学部の体験談は準備方法の参考にし、環境学部の実績とは区別して読みましょう。[5]
相談前には、関心のある環境課題、授業や現場で取り組んだこと、比較したい求人を整理することを勧めます。専門性と対話・協働の経験を自分の言葉で示せるよう、1年次からの学びを振り返りながら進路を具体化してください。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 立教大学 季刊立教276号の発行案内確認日:2026-09-11 / 2026年4月環境学部開設済
- 立教大学環境学部確認日:2026-09-11 / 環境正義・想定進路・学位・学び
- 環境学部 カリキュラム確認日:2026-09-11 / 4年間・初年次必修・選択・卒業論文/プロジェクト
- 環境学科の紹介確認日:2026-09-11 / 学問分野・研究分野・現場の学び
- 立教のキャリア・就職支援確認日:2026-09-11 / 学年を問わない相談・立教就職Navi・準備講座