新設学部の進路は、想定と公表実績を区別する
大学公式の卒業生の就職先ページは、2025年度の集計に工学部・経営学部を含めない理由として、2024年開設であることを注記しています。現在の公表値を工学部の人数や就職率として紹介することはできません。[1]
同ページの業種別企業一覧は2022〜2026年卒の全学の情報です。ITやメーカー等の企業名が見つかっても、それを工学部やロボティクス専攻の採用実績と読み替えないでください。
情報がまだ少ないことへの不安は、関心のある職種を調べ、必要な準備を確認する行動へ変えられます。学部の新しさだけで、選考に必ず有利・不利と決めるのではなく、仕事の条件と自分の経験を比べていきます。
情報システム工学とロボティクスで、関心を具体化する
工学部の公式案内では、工学科に情報システム工学専攻とロボティクス専攻があります。前者はアプリの開発・運用を通じた課題解決、後者はロボットの創造や活用などを扱うと紹介されています。[2]
同じ技術系の企業でも、設計、開発、運用、評価、導入支援など、募集される役割は異なります。自分が作る工程に関心があるのか、利用する現場を支えたいのか、性能や動作を検証したいのかを考えて求人を読みます。
| 観点 | 確認する内容 |
|---|---|
| 対象 | 何を作り、誰が利用するのか |
| 工程 | 調査・設計・実装・評価・運用のどこを担うか |
| 技術 | 募集で挙げられている知識や道具 |
| 働き方 | 勤務地、配属、育成、チームの説明 |
| 選考 | 提出する作品、課題、書類や試験の指定 |
専攻名だけで応募可能な仕事を断定せず、企業ごとの募集条件を確認しましょう。新卒の配属や研修について分からないことがあれば、説明会や採用案内で確かめます。
大学のプロジェクト紹介は、自分の経験を振り返る入口
公式の工学部紹介には、果樹園での計測とARを使う取り組み、日本語音声データの構築、食堂の混雑状況の分析、観光地の混雑対策などのプロジェクトが掲載されています。技術と社会の困りごとを結びつける学びが紹介されています。[2]
これらは大学の活動例です。自分が参加していないプロジェクトや受賞を、自分の実績として説明しないでください。参加している場合も、チーム全体の成果と担当した作業を分けて記録します。
たとえばデータを運ぶ部分を担当したなら、どのデータを、どの仕組みで、どんな条件のもとで扱ったかを説明します。成果物の目立つ部分を担当していなくても、確認や改善の過程を具体的に示せます。
「社会課題を解決した」と結論を大きくする前に、試作、実験、提案、実際の導入のどこまで進んだのかを確かめましょう。できたことと、まだ検証していないことを分けることが、技術の説明にも役立ちます。
開発記録は、目的・担当・検証を残す
| 項目 | 残しておく内容 |
|---|---|
| 目的 | 誰のどんな問題を解決しようとしたか |
| 条件 | 期間、利用環境、使えるデータ・機材 |
| 自分の担当 | 設計、実装、調査、検証などの作業範囲 |
| 試した方法 | 複数案と、その方法を選んだ理由 |
| 検証 | 動作確認の条件、問題、修正した点 |
| 残る課題 | まだ実現・確認できていないこと |
使ったプログラミング言語やソフトの一覧だけでは、経験の中身が伝わりません。どの部分を自分で考えて実装し、どこで助言や既存の機能を使ったかを説明できるようにしておきます。
動作しなかった経験も、原因をどう切り分けたか、何を確かめて修正したかが材料になります。確認していない性能値を成果として足さず、比較する場合は同じ条件で測った値を使いましょう。
共同制作物や外部のデータを作品として提出する場合は、公開・提出してよい範囲を確認します。実際に使える部分だけを整理し、見せられない内容は目的や自分の役割を説明する形にするなど、担当者と相談してください。
技術の説明と、仕事への関心を分けて準備する
面接では「何を作ったか」に加えて、「なぜその方法にしたか」「他の方法と比べたか」「自分はどこを担当したか」を説明する準備をします。専門的な質問に答える説明と、技術を知らない相手にも伝わる短い説明の両方を考えてみましょう。
次は構成を示す架空の例です。「情報が届くまでに時間がかかっていたため、処理の流れを分けて測定し、遅い箇所を修正した」と話すなら、目的、調査、対応を順番に説明できます。実際のプロジェクトの成果を示す例ではありません。自分が行ったことへ置き換えてください。
志望理由は、開発経験があるからどの技術企業にも合うと考えるのではなく、応募先の製品、顧客、業務のどこに関心があるかを調べて作ります。技術を使った経験と、その会社で働きたい理由は、それぞれ必要な説明です。
資格・作品・応募書類の準備を並べて考える
工学部の案内では、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験など、関連する資格も紹介されています。資格があるだけで全ての技術職の条件を満たすわけではなく、履修したことと取得したことも分けて伝えます。[2]
応募先が作品や課題の提出を指定している場合は、その要件と締切を読みます。資格の学習、制作物の整理、ESや面接の準備を同じ予定表へ置き、直近の選考に必要なものから進めましょう。
大学名に自信がないからと、実際の技術経験を過度に大きく見せる必要はありません。説明できる内容を増やし、分からない点を確認する準備を進めることが大切です。
キャリアセンターと教員に、異なる観点で相談する
麗澤大学は低学年からの個別面談や3年生全員の進路面談、企業との接点を通じた支援を案内しています。最新の学内案内で利用方法を確認しましょう。[3]
技術的な内容は教員へ、募集職種の比較や書類・面接での伝え方はキャリアセンターへ相談する方法があります。求人と開発記録を持参し、「この担当をどう説明するか」「新設学部として求人情報をどう集めるか」と質問を具体化します。
- 全学の就職先一覧と、工学部の想定進路を区別する。
- 関心のある職種の仕事内容と選考要件を読む。
- 開発やプロジェクトの目的・担当・検証を記録する。
- 内容と伝え方を相談し、締切に沿って準備する。
工学部の新しさや大学名への不安だけで、応募前に選択肢を閉じないようにしましょう。逆転就活塾の無料相談では、応募先選びや自己PRで止まっていることを、求人と経験のメモをもとに相談できます。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 麗澤大学:卒業生の就職先確認日:2026-09-09 / 工学部は2024開設のため集計外。企業一覧は複数年全学
- 麗澤大学:工学部確認日:2026-09-09 / 2専攻・プロジェクト・資格
- 麗澤大学:就職サポート確認日:2026-09-09 / 個別支援と企業接点