就職率100%は、希望者と自営の扱いを確認する

2025年度の進路(2026年5月1日現在)
学類卒業者就職希望者就職者進学者
獣医学類119人78人78人4人
獣医保健看護学類73人60人60人1人
[1]

公式の推移表は、2023年度から「就職希望者に対する就職率」の希望者数・就職者数から自営を除くと明記しています。別の学類別データでは、両学類とも自営者2人を就職者と分けて掲載しています。100%を卒業者全員が就職したという意味で使わないようにしましょう。[1] [2]‌‌​​​‌​​‌‌​​‌​​‌‌​‌​‌​‌​‌​‌​‌​​​‌‌‌‌​​​​​‌​‌​​​‌‌‌‌​​​​​‌​​‌‌​‌​

卒業者数から就職者・進学者を引いた人数について、この表だけで国家試験不合格者数や未就職者数を決めることはできません。国家試験の合格率、希望者に対する就職率、卒業者の進路は異なる指標です。[1]

過去の就職率は本人の採用を保証しません。希望する職種の資格条件、選考内容、勤務条件を確認し、学習と応募の準備を並行して進める必要があります。

学類別の就職先から、担いたい役割を考える

2025年度の主な就職先から抜粋
学類掲載先の例
獣医学類・動物医療関連ゆうべつ牛群管理サービス、苅谷動物病院グループ、酪農学園大学附属動物医療センター
獣医学類・農業共済北海道農業共済組合、山口県農業共済組合、宮崎県農業共済組合
獣医学類・企業/公務微生物化学研究所、農林水産省、厚生労働省、北海道
獣医保健看護学類・動物医療関連北海道大学動物医療センター、酪農学園大学附属動物医療センター、ウイル動物病院グループ
獣医保健看護学類・企業等共立製薬、北海道乳業、北海道農業共済組合
[3]

掲載先は学類ごとに確認した例で、各組織の採用人数や配属職種までは分かりません。同じ病院や組織に両学類の実績があっても、担当する仕事が同じとは限りません。応募職種と必要資格を採用要項で確かめましょう。[3]

動物病院を希望する人は、対象動物、診療の範囲、教育や相談の体制を調べます。生産動物の分野なら、診療だけでなく飼養環境や農場との関係をどう学びたいかも考えてみましょう。公務や企業では、所属先の名前より実際に募集する職務を確認することが大切です。

獣医学類は、臨床と公衆衛生などの幅を知る

獣医学類は6年制です。教育紹介では、生体機能学、感染・病理学、予防獣医学、生産動物医療学、伴侶動物医療学の5つの専修教育コースを案内しています。動物の診療のほか、食の安全、公衆衛生、生命科学などを含めて専門を学ぶ構成です。[4]

附属動物医療センターでの実習や、生産動物医療の往診への随行など、現場で学ぶ機会が紹介されています。実習を振り返るときは、動物だけでなく、飼い主や生産者の状況をどう理解しようとしたか、自分が確認・相談したことは何かを整理すると、関心が具体化します。[4]

臨床に進むか、それ以外の仕事を選ぶかで迷う場合は、関心を持った授業や実習を比較します。症例を通して考えることが好きなのか、集団の予防や食品衛生に関心があるのか、実験や研究を続けたいのか。まだ決めきれなくても、その違いをメモして教員へ相談できます。

獣医師国家試験の受験資格と、卒業後の就職は別に確認しましょう。大学の教育認証や実習経験を、本人がすでに資格を取得した証明として扱わず、採用先の応募条件に合う準備を進めます。[4]

獣医保健看護学類は、チームでの役割を具体化する

獣医保健看護学類は4年制で、基礎的な獣医学と動物看護学を学び、愛玩動物看護師国家試験の受験資格につながる教育を案内しています。シミュレーターを使うスキルスラボでの学習から、附属動物医療センターの臨床実習へつなぐ構成です。[5]

大学は、学生が交代で行う犬の世話、保護犬・保護猫に関わる参加実習、生産動物の看護や飼養管理の学習も紹介しています。経験を説明するときは、日常の変化にどう気づき、誰に報告し、助言を受けてどう振り返ったかを整理できます。[5]

「生産動物看護師」は、大学の注記では生産動物医療を支える職域の通称で、法令に基づく資格名ではありません。愛玩動物看護師の国家資格と同じものとして扱わないようにします。家畜人工授精師などの資格も、それぞれの講習や試験などの条件を確かめてください。[5]

動物看護への関心を伝える際は、「動物が好き」に加え、飼い主とのやり取りやチームの中で大切だと感じたことを説明しましょう。学生本人が行ったことと、獣医師や指導者の判断を区別し、できる業務を誇張しないことが大切です。

見学・実習で確認する条件をそろえる

応募先の比較項目(編集部の提案)
観点確認する内容
仕事と資格募集職種、対象動物・業務、必要資格
入職後の教育新人の指導担当、研修、振り返りの機会
相談の体制判断に迷ったときの報告・相談先
勤務勤務地、勤務時間、当番等の扱い
本人の関心実習や研究で得た問いとのつながり
未確認点募集要項にない条件、見学で尋ねる事項

気になる施設の見学では、募集情報で分からなかったことを質問します。教育が充実しているかだけを聞くより、どのような順序で学び、いつ振り返り、誰に相談するのかを聞くと比較しやすくなります。回答は確認日と一緒に残しましょう。

実習で関わった症例を応募書類や面接で話す場合は、飼い主や関係者が特定される情報、施設の非公開情報を含めないようにします。説明可能な範囲を教員へ確認し、本人の学習と判断の過程を中心に整理してください。

学類の教員とキャリア支援課を活用する

キャリア支援課は企業・団体の合同説明会に加え、獣医職合同説明会を案内しています。履歴書、面接、グループディスカッション、SPI、公務員試験などの支援があり、通常の3・4年次に対応する案内は獣医学類では5・6年次として示されています。[6]

就職活動や就業体験で支出した交通費の一部を助成する制度も紹介されています。対象や手続きの詳細はキャリア支援課で確認する案内なので、見学や応募で移動を考える場合は、利用できるかを出発前に相談しましょう。[6]

今日の一歩は、気になる募集を一件選び、実習で得た学びを一つ書くことです。資格学習の予定と応募の締切を並べ、教員とキャリア支援課へ相談してください。学群名だけで将来を決めつけず、自分が担いたい役割と、そのために学びたいことを具体化していきましょう。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 酪農学園大学 過去3年間(2023年度~2025年度)の推移確認日:2026-09-11 / 全2頁。2026年5月1日、学類別希望者・就職者、率の定義
  2. 酪農学園大学 2025年度 学類別就職データ確認日:2026-09-11 / 就職者と自営者は別、業種割合は非採用
  3. 酪農学園大学 2025年度 業種別主な就職先一覧確認日:2026-09-11 / 学類別、大学院は別区分、人数・職種不明
  4. 酪農学園大学 獣医学類確認日:2026-09-11 / 6年制、専修5コースと実習、受験資格
  5. 酪農学園大学 獣医保健看護学類確認日:2026-09-11 / 4年制、臨床実習・犬世話・生産動物看護の通称注記
  6. 酪農学園大学 キャリア支援課の主な支援について確認日:2026-09-11 / 獣医職説明会、学年別講座、交通費助成は条件確認