就職率は卒業者全員に対する割合ではない
2025年度の公式就職状況では、経済情報学科の卒業者229人、就職希望者207人、就職者203人、就職率98.1%と掲載されています。大学は就職率を、就職希望者のうち就職した人の割合として説明しています。[1]
卒業者229人を分母にした率ではなく、希望する企業や職種への採用確率を示す数字でもありません。大学院への進学や就職を希望しない人の状況を、この就職率だけから推測しないようにします。
学部の就職実績を読むときは、年度、学科、分母を確認します。複数年度の会社一覧を同じ年の就職人数として扱ったり、掲載企業の数から大手企業への就職率を計算したりしないことも大切です。
経済・経営・情報のつながりを自分の課題から説明する
学科の教育方針は、経済・経営・情報の3分野を学び、各コースで専門性を深める構成です。経済コースは経済・金融・統計、経営コースは経営・会計、情報コースは情報科学・情報工学などを扱います。[2]
カリキュラム方針では、少人数の演習や個別の卒業研究指導を示しています。情報コースにはプログラミング、表計算ソフト等による分析や経済・経営のシミュレーション、実習科目などを配置する方針が記載されています。[2]
| 学んだ内容 | 経験の説明で確かめたいこと |
|---|---|
| 経済 | どの社会や地域の問題を、どの資料で考えたか |
| 経営 | どの組織の課題を、どの条件から比較したか |
| 情報 | 誰の何の作業を助けるために、何を作る・分析する課題だったか |
「3分野を学んだので何でもできる」と広く結論づけるのではなく、実際の課題で使った方法を示します。専門に近い仕事だけに候補を絞る必要はありませんが、応募職種が求める作業と自分の経験の接点を調べましょう。
会社一覧は大学院の進路を含む資料として読む
公式の主な就職先一覧の経済情報欄には、広島銀行、NTTデータ中国、両備システムズ、ニトリ、尾道市などが掲載されています。ただし資料は過去3年間の抜粋で、各大学院研究科の卒業生の進路も含むという注記があります。学部卒だけの就職先として紹介するものではありません。[3]
会社名だけでは職種や配属先は分からないため、学部卒で応募できる募集があるかを別に確認します。情報通信業の会社でもすべての仕事が開発職とは限らず、金融機関でも担当業務は募集ごとに異なります。
地域で働きたい場合は、本社所在地と実際の勤務地を分けて確認します。県外も含めて選ぶ場合は、仕事内容、勤務地の範囲、異動、生活の条件を同じ項目で比較し、自分が大切にしたい条件を整理してください。
分析や開発の経験は、条件と担当を明確にする
| 項目 | 記録すること |
|---|---|
| 目的 | どの課題に答えるための分析・制作か |
| 条件 | 資料の期間や対象、使える時間・技術 |
| 担当 | 自分で調べた、計算した、実装した部分 |
| 確認 | 結果や動作をどう確かめたか |
| 課題 | 不足する資料、未対応の条件、次の改善 |
データを使う経験では、数字の出所や集計単位を説明します。プログラムを作った経験では、使った言語の名前だけでなく、入力と出力、想定した利用場面、動作確認の範囲を整理しましょう。授業での試作を実際の企業システムの運用実績として誇張しないことが大切です。
編集部の架空の例です。「授業の集計課題で、資料ごとに項目の定義が違っていました。私は比較できる項目とできない項目を整理し、処理の前提を記録しました。結果を発表するときは、数値だけでなく、どの条件で比較したかと未確認の部分を説明しました。」
これは尾道市立大学の学生の実話ではありません。自分の経験へ置き換え、他者が作った仕組みや分析を自分の成果として扱わないようにします。共同課題では、自分の担当と指導・協力を受けた範囲を明示してください。
企業課題やインターンシップを応募準備に生かす
大学の進路支援体制では、1年生向けのキャリア形成入門、2・3年生向けのキャリア形成演習やインターンシップを案内しています。演習では実際の企業の経営課題へチームで取り組み、インターンシップでは事前・事後学習を行うと説明されています。[4]
こうした機会を利用する場合は、参加したことだけでなく、事前に知りたかったこと、現場で確認したこと、事後に考えが変わった点を記録します。応募先の志望理由では、活動で得た事実と自分の関心がどうつながるかを説明しましょう。
公務員や資格の準備については、大学は公務員受験、簿記、MOSなどの課外講座を案内しています。開催条件や費用を確認し、自分が目指す仕事に必要な準備を選んでください。資格を取得すれば採用されるという意味ではありません。[4]
書類と仕事選びの疑問を早めに相談する
キャリアサポートセンターは職員が常駐し、全学年を対象に進路相談、面接練習、エントリーシート添削などを案内しています。専門のキャリアカウンセラーによる相談は事前予約制なので、希望する相談の方法を確認しましょう。[5]
- 学科の就職実績と、大学院を含む会社一覧を区別する。
- 気になる職種の業務・学位条件・勤務地を調べる。
- 分析や制作の目的、担当、検証、限界を整理する。
- 求人や下書きを持って、学内の相談を利用する。
経済情報学部の学びを伝えるには、幅広い分野を学んだことに、具体的な問題の捉え方や確認した行動を添えることが重要です。仕事の情報と自分の経験をそろえ、次に深めたい知識や方法を明確にしましょう。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 尾道市立大学 2025年度卒業生の就職状況確認日:2026-09-10 / 1頁本文画像、経済229/207/203/98.1希望者分母
- 尾道市立大学 経済情報学科 教育基本方針確認日:2026-09-10 / 全4頁本文、p3–4画像、3分野3コース・演習・プログラミング表計算分析
- 尾道市立大学 主な就職先 過去3年確認日:2026-09-10 / 1頁本文画像、経済情報欄、末尾大学院卒含む注記必須。単独学部実績としない
- 尾道市立大学 進路支援体制確認日:2026-09-10 / キャリア科目、企業課題、事前事後、公務簿記MOS
- 尾道市立大学 キャリアサポートセンター確認日:2026-09-10 / 全学年職員常駐、専門カウンセラーは予約