就職443人と大学院進学493人を分けて読む
大学の2025年度就職データは、2025年9月・2026年3月の卒業者を対象としています。学部別の業種表では、理工学部の卒業者980人、就職者443人、大学院進学493人、各種学校入学2人が掲載されています。[1] [2]
就職者443人を卒業者980人で割った値を、大学が公表する就職希望者ベースの就職率と同じものとして扱うことはできません。進学や試験受験などもあるため、就職者以外の卒業生を全員未内定と考えるのも誤りです。
| 項目 | 人数 | 資料の読み方 |
|---|---|---|
| 卒業者 | 980人 | 対象年度の学部卒業者 |
| 就職者 | 443人 | 業種別実績の対象 |
| 大学院進学 | 493人 | 国外を含む |
| 各種学校入学 | 2人 | 大学院進学とは別 |
学部の公式概要は、学部と大学院が連携する教育を紹介し、卒業研究・卒業設計を大学院生と取り組む機会などを説明しています。進学は周囲に合わせて決めるより、研究したい問い、希望職種の条件、学修と生活の見通しを確認して選びましょう。[3]
8学科の実績から、自分の専門に近い情報を読む
理工学部には電気電子生命、機械、機械情報、建築、応用化学、情報科学、数学、物理の8学科があります。2026年5月1日現在の学科別就職率は、就職者と就職活動継続中の人を合わせた就職希望者に対する割合です。[3] [4]
| 学科 | 就職率 |
|---|---|
| 電気電子生命学科 | 98.1% |
| 機械工学科 | 96.3% |
| 機械情報工学科 | 98.1% |
| 建築学科 | 95.8% |
| 応用化学科 | 100.0% |
| 情報科学科 | 96.8% |
| 数学科 | 91.7% |
| 物理学科 | 100.0% |
学科ごとに就職希望者の人数は異なります。率を単純平均して学部全体の数字にしたり、100.0%を個人の内定保証と扱ったりしないようにします。自分が応募したい職種の条件や選考内容は、この数値とは別に確認する必要があります。
学科別の業種表では、機械工学科の製造業23人、応用化学科の製造業22人、建築学科の建設業35人、情報科学科の情報通信業35人などの違いが示されています。業種は職種そのものではないため、研究開発、設計、生産、情報システムなど、具体的な募集の担当業務を確かめましょう。[5]
企業別の表は、大学院生を含む実績と明示する
2025年度の主な就職先の理系資料は、理工学部の欄も「大学院生を含む」と明記しています。右側の院生欄は合計に含まれる内数です。下表は同資料の抜粋で、学部生のみの人数ではありません。[1] [6]
| 企業 | 計 | うち大学院前期 | うち大学院後期 |
|---|---|---|---|
| 日立製作所 | 14人 | 7人 | 0人 |
| アクセンチュア | 12人 | 6人 | 0人 |
| 日本電気 | 11人 | 7人 | 0人 |
| 本田技研工業 | 11人 | 9人 | 0人 |
| 野村総合研究所 | 10人 | 10人 | 0人 |
例えば野村総合研究所の掲載10人は、全員が大学院前期の内数に入っています。この行を、学部卒業者10人の就職実績として紹介することはできません。ただし、掲載された一年度の構成から、その企業は学部卒を採用しないと結論付けることもできません。[6]
企業名や人数だけでは、研究開発職への配属、推薦の利用、採用確率は分かりません。学部卒・修士修了などの応募資格を募集元で確認し、希望する職種にどんな知識や経験が必要かを調べてください。グループ単位の企業名も特定の子会社一社へ読み替えないようにします。
学部就職と進学を、研究と仕事の両面から比べる
進学すれば必ず希望の研究職へ就ける、学部卒では専門職に応募できない、といった一律の判断は避けます。企業や職種によって条件は異なり、自分が深めたい研究が大学院でできるかも別に確認する必要があります。
| 項目 | 確認すること |
|---|---|
| 研究したい問い | 何を明らかにし、どこまで取り組みたいか |
| 志望する仕事 | 募集される職種と、必要な学位・専門分野 |
| 研究環境 | 指導体制、設備、発表や共同研究の機会 |
| 費用と生活 | 学費・生活費・利用できる制度をどう確認するか |
| 次の準備 | 入試、応募、卒業研究の予定をどう組むか |
研究室選びや進学準備は、就職先の企業名を見て決めるだけでは不十分です。自分の研究上の関心を教員に伝え、今の学修状況と、これから必要になる準備を相談しましょう。制度や推薦を利用する場合も、最新の学内規定を担当者に確認してください。
研究説明では、自分の判断と検証を具体的に話す
研究内容の説明は、テーマ名、解決したい課題、方法、自分が工夫した点、結果と残る課題の順にまとめると整理しやすくなります。専門外の人にも伝える短い説明と、専門的な質問に答える説明を用意しておくと、応募先に合わせて話せます。
編集部の架空の例です。「実験結果のばらつきが大きかったため、私は測定条件と記録方法を見直しました。条件を一度に変えると原因が分からないと考え、一つずつ比較する方法を相談しました。再測定では一定の傾向を確認できましたが、検証回数が十分ではないため、追加の確認が必要だと整理しました。」
これは明治大学の学生の体験談ではありません。自分の研究へ置き換え、実施していない実験や、確認できていない改善率を加えないでください。共同研究では他の人の作業と自分の貢献を分け、公開してよい情報の範囲も指導教員などに確認します。
設計、プログラミング、理論研究の場合も同様に、何を比較し、どの仮定で考え、どう確かめたかを説明できます。成果の大きさだけで勝負しようとせず、考え方と検証の過程を正確に示しましょう。
学科の就職指導委員と、個別相談を使い分ける
理工学部の就職支援案内は、生田就職キャリア支援事務室に加え、各学科の就職指導委員が相談窓口になる体制を説明しています。学科の専門や進路に関わる質問と、応募書類などの一般的な選考準備を分けて相談できます。[7]
全学の利用案内では、個別相談をM-Careerから事前予約し、対面・オンラインを選べるとされています。進路の相談、エントリーシート・履歴書の確認、面接練習に対応しています。生田キャンパスの窓口は中央校舎1階です。[8]
- 学部卒で働く場合と進学する場合の候補を整理する。
- 企業実績の院生内数と、現行募集の応募資格を確認する。
- 研究・設計の説明を短くまとめ、自分の判断と検証を書き出す。
- 学科の就職指導委員と個別相談を利用し、研究・入試・選考の予定を調整する。
学部全体の実績だけで結論を出さず、自分の専門と希望する仕事に近い情報を読み進めましょう。分からない条件は推測で埋めず、担当教員や募集元へ確認することが次の準備になります。
参照した資料
大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。
- 明治大学 就職データ確認日:2026-09-11 / 2025/9・2026/3卒、各PDF年度対応
- 明治大学 2025年度 学部別業種確認日:2026-09-11 / 1p画像理工980卒443就493院2各種学校。金融13人12%不整合は非採用
- 明治大学 理工学部概要確認日:2026-09-11 / 8学科、学部大学院教育連携、卒研卒設と院生。全員実施等断定なし
- 明治大学 2025年度 学科別就職率確認日:2026-09-11 / 1p画像8学科率、2026/5/1希望分母。単純平均なし
- 明治大学 2025年度 理系学部生 学科別業種確認日:2026-09-11 / 1p画像学部のみ。機械製造23応化製造22建築建設35情報通信35。進学495は大学院493+各種学校2と整合するが本文大学院493は全学表参照
- 明治大学 2025年度 主な就職先 理系確認日:2026-09-11 / 1p右画像院込み/院生内数。日立14/7/0アクセ12/6/0NEC11/7/0ホンダ11/9/0野村10/10/0
- 明治大学 理工学部 就職キャリアサポート確認日:2026-09-11 / 生田事務室と各学科就職指導委員。年度不明約40%進学は不使用
- 明治大学 就職キャリア支援センター利用案内確認日:2026-09-11 / M-Career予約対面online、ES面接、生田中央1階