2025年度は卒業者68人のうち就職34人、進学28人

京都大学教育学部が公表する2025年度の進路では、卒業者68人のうち就職34人、大学院等への進学28人、その他6人です。就職が半数、進学が約41%という構成で、教育学部という名前だけから卒業後の仕事を一つに決めつけることはできません。[1]‌​‌​​​‌‌‌‌​‌​‌‌‌​‌‌‌‌​​‌​​​​​​​‌​‌‌​​‌​​‌‌‌​‌‌​​​‌​​‌​​‌​‌​​‌​‌​

2025年度学部卒業者の内訳
区分人数読み方
就職34人卒業者68人の50%
修士課程入学27人就職者と分けて集計
博士課程・5年一貫制入学1人修士27人と合わせ進学28人
その他6人内訳が不明なため理由を推測しない
[1]

50%は卒業者全体に占める就職者の割合です。就職希望者数を分母とする就職率ではありません。また、その他の6人をすべて就職活動の不成功とみなすこともできません。周囲の進路と比較するときも、学部卒で働く人と研究を続ける人を混ぜた数字で自分の将来を評価しないようにしましょう。[1]

進路を考える出発点は、「人が学ぶことの何に関心があるか」です。学校現場、心理の研究、教育政策、組織やサービスの改善など、関心の対象を書き分けると、進学して深めたい課題と、仕事を通して取り組みたい課題が見えてきます。

なお、全学の大学案内2027では2025年度教育学部の進学42.6%、その他7.4%とされ、学部公式ページの人数から得られる約41.2%・約8.8%と差があります。本記事は人数の内訳が明示された学部公式ページを採用しています。就職50.0%は一致しますが、進学・その他の差の理由は確認できていません。[6]

就職先の例は金融・交通・行政などにも広がる

2025年度の公式就職先例には、東京海上日動火災保険、双日、東日本旅客鉄道、学校法人河合塾、総務省、神戸市役所などが掲載されています。教育に直接関係する組織に加え、金融、商社、交通、行政も候補を探す手がかりになります。[1]

これは就職先の例であり、企業別人数や配属職種を示した一覧ではありません。教育学部出身だから人事に配属される、心理学を学んだから相談業務に就く、といった推測は避けましょう。大手企業名が掲載されていても、個人の採用可能性や内定率はこの資料から計算できません。[1]

応募先を比べるときの確認項目
候補見るべき募集情報自分に問い直すこと
教育サービス教材・運営・営業など職種の違い誰の学びを、どの業務で支えたいか
一般企業職種別採用か、入社後配属か関心のある顧客や課題は何か
官公庁・自治体採用区分、試験、日程政策を考えることと実施することのどちらに関心があるか
研究・専門職に向けた進学研究テーマ、履修条件、修了後の道追加で学ぶ必要がある内容は何か

表は編集部による比較の視点です。企業研究では「人の成長に関わりたい」を出発点にしつつ、顧客、サービス、日々の仕事まで具体化します。たとえば学習者に直接関わりたいのか、学習を支える仕組みを作りたいのかで、説明会で聞く質問は変わります。

教育科学科の三つの系を、経験の説明につなげる

教育学部は教育科学科の一学科で、現代教育基礎学、教育心理学、相関教育システム論の三系から構成されています。3年次に系への分属を選び、実習やフィールドワーク、教員2名による卒業論文指導を重視する方針が示されています。[3]

専門と振り返りの入口
公式教育内容の柱経験を説明する問い
現代教育基礎学哲学・歴史・発達などから教育の基礎を考える当然だと思っていた前提をどう問い直したか
教育心理学学習・認知・臨床など、心理の理論と方法を学ぶ観察や調査から、どこまで言えると判断したか
相関教育システム論教育と社会の関係を理論・歴史・調査から探る制度や環境の違いをどう比較したか
[2]

右列は編集部の振り返り用の問いです。所属だけで「課題解決力がある」とまとめず、読んだ資料、立てた仮説、選んだ方法、自分の判断を具体化しましょう。調査の対象が小さい場合は、広い集団へそのまま当てはめられない点も説明すると、結論を慎重に扱った経験が伝わります。

グループで行った課題なら、全体の成果と自分の役割を分けます。問いの整理、文献の比較、聞き取りの準備、分析、発表のどこを担当したかを記録から確認してください。専門用語の多さよりも、なぜその手順を取ったのかが伝わる説明を目指します。

教職や心理の専門職は、必要な学びを先に確かめる

公式の資格案内には、教員免許、学芸員、図書館司書などが掲載され、資格ごとに必要な科目や手続等の条件が示されています。臨床心理士の説明では大学院の臨床心理学コースにも言及しています。学部に在籍しているだけで、掲載資格をすべて取得できるという意味ではありません。[4]

教職や心理の専門職を考える人は、自分の入学年度に適用される履修要件を教務窓口で確認し、資格の取得と就職のための選考を別々に予定へ入れます。まだ決めていない場合も、必要な科目をいつまでに履修するかを確認しておくと、後から選択肢が狭まることを避けやすくなります。

進学を選ぶなら、研究したい問いを短く書き、学部の学習で不足している方法や知識を挙げます。民間就職への不安だけで進学を決めると、進学後に同じ迷いが残るかもしれません。一方、研究を続ける理由がある人が、周囲の内定報告に合わせて急いで就職へ切り替える必要もありません。

「なぜ教育学部からこの仕事か」を具体化する

志望理由は、学部を選んだ理由の説明で終わらせず、学びから生まれた問題意識が応募先の仕事のどこにつながるかまで述べます。最初に関心を持ったきっかけ、調べて分かったこと、仕事として関わりたい対象の三点を一つの流れにすると、大学名に頼らず説明できます。

編集部の架空の回答例です。「授業で学習の継続について調べ、本人の意欲だけでなく、質問しやすい環境にも目を向けるようになりました。課題では資料の事例を条件ごとに整理しました。この経験から、利用者の困りごとを聞き、サービスを使い続けられる仕組みを考える仕事に関心があります」。実際の調査や経験に置き換え、応募先が扱う顧客と業務を加えて仕上げます。

「京大なのに目立つ実績がない」という不安があっても、大きな成果を作り話で補う必要はありません。一つの文献の読み方を変えた、質問の順序を直した、異なる意見を整理した、といった経験でも、判断の理由が具体的なら面接で話し合える材料になります。

一週間で比較と相談を進める

初日に、進学・民間企業・公務や教職など、迷っている道を並べます。次に各候補の募集情報や履修条件を確認し、仕事内容、必要な準備、締切、分からない点を一枚にまとめます。すべての道を同じ密度で準備する必要はなく、選択に必要な情報を先に集めましょう。

京都大学キャリアサポートセンターには求人・就職相談の案内があります。相談には比較表と短い志望理由を持参し、「教育への関心をどの職種で生かすか」「進学準備と企業応募の日程をどう整理するか」など、決めたい点を伝えます。[5]

週末に、説明会や相談で分かったことを追記します。気になる会社名が増えたかだけでなく、どんな仕事を選びたいかが具体的になったかを確かめてください。その変化が、次の応募先と準備の優先順位を決める材料になります。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 教育学部 卒業後の進路確認日:2026-09-10 / 2025年度学部卒68、修士入学27、5年一貫博士入学1、就職34、その他6。企業は同年度の例。
  2. 教育内容確認日:2026-09-10 / 現代教育基礎学・教育心理学・相関教育システム論の3系。
  3. 教育学部のポリシー確認日:2026-09-10 / 教育科学科1学科3系、3年次分属、実習・フィールドワークと教員2名の卒論指導。
  4. 取得できる資格(学部)確認日:2026-09-10 / 資格ごとに履修・手続等の条件あり。臨床心理士部分は大学院臨床心理学コースの説明。学部卒自動取得ではない。
  5. 京都大学キャリアサポートセンター確認日:2026-09-10 / 求人・就職相談等の案内。
  6. 京都大学案内2027 卒業後の進路確認日:2026-09-10 / PDF4頁・冊子61頁、2025年度。学部資料との数値差を確認。画像実読。

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