就職率と大学院進学率を分けて確認する

理学部は物理学科、化学科、生物科学科の3学科です。大学公式の2025年度統計では、就職と大学院進学が別の表で掲載されています。人数を合わせて見ると、学科ごとの進路の違いを把握しやすくなります。[1] [2]‌‌‌‌​​​‌‌​​‌​​​‌​​​​‌​​​‌‌​​​‌​​‌​‌​‌‌​​‌​‌​‌​‌‌‌​​‌‌​​​​‌​‌​‌​‌

2025年度卒業者の進路
学科卒業者就職希望者/就職者掲載就職率大学院進学者/進学率
物理54人26人/25人96.2%26人/48.1%
化学64人25人/24人96.0%39人/60.9%
生物科学82人24人/23人95.8%55人/67.1%
[1] [2]

就職率の分母は就職希望者、大学院進学率の分母は卒業者です。例えば物理学科の96.2%と48.1%は分母が異なるため、足して進路決定率にはできません。卒業者数と就職者数の差を、そのまま未就職者数とすることもできません。

本学大学院への進学者は、物理17人、化学24人、生物科学28人です。いずれも上表の大学院進学者の内数であり、他大学院への進学者もいます。数字を周囲と同じ進路を選ぶ根拠にせず、自分の希望を考える材料にしましょう。[2]

物理学科:測定・数理・情報の経験から仕事を考える

物理学科は、最初の2年間に物理と数学の基礎を学び、3年次以降に物質科学、数理科学、情報科学、生命科学の選択科目で専門を深める案内です。物理学実験では、測定機器から得たデータを解析し、共同実験者との議論や協力を通して実験を進めることを重視しています。[3]

2025年度の学部卒の主な就職先には、日本光電工業、富士フイルムメディカル、兼松エレクトロニクス、マクニカ、フューチャー、中央電子、長野県庁、東京都教育委員会などがあります。[1]

進路例に企業名があることだけで、研究職や開発職へ採用されたとは分かりません。測定、データ解析、プログラミングなど、自分が経験したことに関連する業務を調べ、実際の募集職種と照らし合わせましょう。

実験の説明では、何を測り、理論や予想とどう比べたかを整理します。装置名を並べるだけでなく、結果の違いに気付いて何を確認したかを示すと、自分の考え方が伝わります。

化学科:物質への関心と、実験・分析の過程を説明する

化学科は1年次から専門科目を学び、物理や生物などの隣接分野も履修するカリキュラムを紹介しています。4年次には研究室へ配属され、個別のテーマで卒業研究を行います。物理化学実験では測定機器を用いた解析から、理論や物質の性質への理解を深めます。[4]

2025年度の主な就職先には、住友理工、杏林製薬、協同油脂、巴川コーポレーション、ハーベス、エイアンドティー、材料科学技術振興財団、富士市役所、小田原市役所などがあります。[1]

化学を使う仕事を探す場合も、合成や分析、品質、製造、営業など、どの業務の募集かを確認します。企業の製品が専攻と近いことと、その職種で自分の経験を生かせることは、別に確かめる必要があります。

卒業研究や実験は、条件をそろえた方法、結果の再確認、考察の修正などを振り返れます。扱った物質や研究の情報を公開してよい範囲は指導教員に確認し、応募資料には説明できる内容をまとめましょう。

生物科学科:生命科学以外の進路例も見る

生物科学科は講義と実験を組み合わせ、4年次に各研究室へ配属するカリキュラムです。分子生物学、細胞生物学、生体防御学などに加え、原著論文を読む科目や、研究経過を発表するゼミナールも案内しています。[5]

2025年度の学部卒の主な就職先には、山崎製パン、フタバ食品、インフォコム、NTTテクノクロス、NTTデータ先端技術、ステムセル研究所、メディカルビュー社、警視庁、神奈川県教育委員会などが掲載されています。[1]

生物を学んだから生物系の仕事だけに限る、と考える必要はありません。一方、情報系企業への進路例があることから、プログラミングの経験がなくてもすべての技術職へ応募できると決め付けることもできません。募集ごとの必要条件を確認します。

実験の結果を記録し、論文を読んで整理し、相手へ説明した経験は、専門外の仕事でも伝える材料になります。自分が持つ力と、応募までに補いたい知識を分けて考えましょう。

大学院進学は、研究したい問いと条件を並べて判断する

2025年度の大学院進学先には、各学科で北里大学以外の大学院も掲載されています。物理では東京大学や東京科学大学、化学では北海道大学や横浜国立大学、生物科学では筑波大学や東京医科大学などの例があります。個人の研究室や進学経路までは、大学名の一覧だけでは分かりません。[2]

就職と進学を考えるときの整理項目(編集部の提案)
項目書き出すこと
研究何を明らかにしたいか、どの研究分野で続けたいか
仕事どの職種に関心があり、学位や経験の条件は何か
準備入試・英語・応募書類の内容と期限
費用・生活学費、生活費、利用できる支援、勤務地等
相談指導教員、進学希望先、就職センターに確認する点

研究職を希望する場合も、大学院へ進めば必ず採用されるという関係ではありません。現在の募集条件を調べ、学部での就職と、研究を深めてからの就職の両方を比較します。

進学への関心がある一方で費用や適性に不安がある場合は、それを分けて相談すると判断しやすくなります。「周囲が進学するから」だけでなく、自分が続けたい問いを説明できるかを確かめましょう。

研究概要は、専門外の相手が追える順番にする

研究概要を作る際は、背景、目的、自分の担当、方法、結果、残った課題を一枚に整理してみましょう。詳しい理論や手順をすべて入れるより、何を確かめるための研究だったかが伝わる構成を目指します。

実験結果や解析値には、確認した範囲や比較条件を添えます。予想に合う結果だけを強調せず、異なる結果が出たときにどう調べたかも説明できます。研究室全体の成果を、自分一人の実績として話さないようにします。

まだ卒業研究が始まっていない場合は、授業の実験やグループ課題を材料にできます。大きな成果を作るために未経験の技術を付け加えず、実際に手を動かして理解した内容と、これから学びたいことを分けましょう。

自己PRは、確認・改善した行動を示す

編集部の架空の例です。「共同実験で理論と異なる値が出たとき、私は測定条件と計算の手順を整理しました。班で記録を照合し、分からない点を教員に確認しました。その結果を踏まえ、発表では値だけでなく確認した範囲と残る課題を説明するようにしました。」

これは実在する北里大学の学生の体験談ではありません。自分の経験に置き換え、具体的な担当、比較した内容、改善した説明を示します。実際には再測定していないのに実施したと書いたり、誤差を解消したと断定したりしないようにしましょう。

専門の違う応募先でも、疑問を整理する、根拠を確かめる、他者と調整する行動は説明できます。その仕事でどんな場面に関心があるかまで結び付けると、志望理由と自己PRのつながりも見えやすくなります。

学年に合う支援を使い、研究と応募を進める

理学部は1年次からの進路・就職ガイダンスと、就活や大学院入試に必要なTOEIC IPの受験料補助を案内しています。内容にはインターンシップ、ES・面接対策、先輩の就職・進学体験談などがあります。具体日程や補助条件は最新の学内案内で確認しましょう。[6]

大学院生向けには、研究職・技術職の採用や学部生との就活の違いを扱う案内もあります。学部の就職実績と修了者の就職実績を分けるのと同様、ガイダンスの対象学年や課程を確認して利用します。[6]

就職センターでは相談、書類添削、模擬面接を案内しています。2026年9月の予約案内では、4年制学部の2年生以下は窓口か電話で連絡する扱いのため、自分の学年に合う手順を確認してください。[7]

  • 学科別の就職・進学データを分母とともに確認する。
  • 候補企業の募集職種・学位条件を調べる。
  • 実験や研究から一場面を選び、自分の考え方を整理する。
  • 研究・入試・応募の予定をまとめて相談する。

理学部の就活では、専門分野をそのまま会社名へ置き換えるのではなく、学んだことと実際の仕事の接点を探します。進学も含めて比較し、自分の選択を根拠とともに説明できるようにしましょう。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 北里大学 就職・進路データ 理学部確認日:2026-09-10 / 2025物54/26/25化64/25/24生82/24/23、希望者分母率、学部卒企業
  2. 北里大学 大学院進学データ 理学部確認日:2026-09-10 / 2025進26/39/55、本学17/24/28、卒分母48.1/60.9/67.1
  3. 北里大学 物理学科カリキュラム確認日:2026-09-10 / 1〜2core3選択、測定・共同実験・研究
  4. 北里大学 化学科カリキュラム確認日:2026-09-10 / 1年専門と隣接学科、4研究、物化実験
  5. 北里大学 生物科学科カリキュラム確認日:2026-09-10 / 分子細胞防御実験、原著講読、4年研究経過発表
  6. 北里大学 理学部 就職ガイダンス確認日:2026-09-10 / 1年〜、TOEIC補助、学部・院区別、年度不明具体日付/112社等不引用
  7. 北里大学 就職センター確認日:2026-09-10 / 2026/9相談添削模擬、低学年は窓口電話

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