就職157人と進学167人を、別の進路として見る

2026年5月1日現在の公式進路調査では、2025年度の理工学部卒業者341人、就職希望者158人、就職者157人、進学者167人、その他16人とされています。就職希望者のうち未就職は1人です。進学者を含む卒業者全体を分母にして、就職率が低いと判断するのは適切ではありません。[1]​‌​‌​‌‌‌​​‌‌​‌​​​‌‌‌​​‌‌‌‌​‌​​​​​‌​‌‌‌​​​​‌​​‌‌​​​‌‌‌‌​‌‌‌​​‌​‌​

6学科の2025年度進路
学科卒業者就職希望者/就職者進学者
数物科学71人40人/39人27人
物質創成化学46人16人/16人29人
地球環境防災56人32人/32人22人
電子情報工学57人27人/27人28人
機械科学80人27人/27人47人
自然エネルギー31人16人/16人14人
[1]

人数は学科の進路の違いを知る材料です。進学が多い学科でも、すべての企業が修士号を求めるという意味ではありません。志望職種の応募資格と、研究をさらに続けたい理由をそれぞれ確認しましょう。

理学・工学の違いを、自分の研究の言葉にする

学科ごとの専門と振り返りの観点
学科学びの焦点選考で整理する材料
数物科学数学、物理、数理計算モデル、計算条件、検証方法
物質創成化学有機・無機・物理・分析化学実験条件、測定、再現性
地球環境防災地球環境や災害を科学的に捉える観測と推定、地域と広域の関係
電子情報工学ハードウェアとソフトウェア設計、実装、試験の過程
機械科学知能システム・医用システム性能、制約、改善の考え方
自然エネルギー資源・変換・輸送・貯蔵・利用複数条件を踏まえた比較
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右欄は編集部が提案する経験の棚卸しです。学科の教育目標をそのまま自己PRに写すのではなく、自分が担当した実験や演習、研究の場面を一つ添えましょう。分野が違う相手にも「何のために、何を比べたか」が伝わる説明を目指します。

理工学部では学科をまたぐ専門科目も設けられています。卒業研究は通常4年次、物質創成化学科は3年次後期から始まると案内されています。研究に取り組む時間と選考日程を早めに並べ、指導教員とも予定を共有すると準備を進めやすくなります。[5]

学部卒業者の企業名を、大学院実績と分けて読む

2025年度の学科別就職先の例
学科掲載先と人数
数物科学NTTデータMSE 1人、東日本高速道路1人
物質創成化学日本原燃2人、Rapidus 1人
地球環境防災全日本空輸1人、気象庁1人
電子情報工学三菱電機デジタルイノベーション2人、カシオ計算機1人
機械科学東北電力1人、前川製作所1人
自然エネルギー北海道電力2人、東京水道2人
[2]

現職者を除く令和7年度の学部卒業者の一覧から抜粋しています。修士・博士修了者の一覧とは区別しています。たとえば企業名に「電力」があっても、掲載者が発電設備の設計や研究を担当するとは、この資料からは言えません。

知名度のある企業への実績はありますが、企業別人数から個人の内定確率を導くことはできません。採用される職種、必要な専門、学位条件を調べ、自分の準備との距離を具体的に把握しましょう。地元企業や公務員なども、希望する役割に合えば比較対象になります。

学部就職と大学院進学を比べる質問

進路を選ぶ前に確認したいこと
問い学部就職で調べること大学院進学で調べること
どんな仕事をしたいか学士で応募できる職種と担当業務修了後に目指す職種と学位条件
何を深めたいか入社後の育成と専門の活用研究テーマ、研究室、指導体制
予定を組めるか選考・卒研・入社までの日程選抜・修了までの研究計画と費用
情報が足りるか説明会や職場見学での質問研究室訪問等で確認する課題

「同級生が進学するから」「早く働くと不利そうだから」だけでは、自分に合う選択か判断しづらくなります。研究を続けたい気持ちと、働きたい職種の条件を並べて、両方の候補を一度調べてから選びましょう。

教職を考える場合は、学科ごとに取得可能な免許の教科が違います。数物科学では数学・理科、電子情報工学では高校情報、機械科学では高校工業などが案内されています。所定の履修と採用選考は別に確認が必要です。[3] [5]

成果が途中でも、研究の進め方を説明できる

研究概要は「背景・問い・方法・自分の役割・結果・残った課題」の順に一枚へ整理すると、専門外の相手にも伝えやすくなります。発表実績がなくても、条件の選び方や不具合の切り分け、文献との比較を説明できれば、研究への向き合い方を示せます。

編集部の架空の例:計算結果が予測とずれた際に、入力条件と処理手順を分けて確認し、どこで差が生じたかを記録した学生が、その手順を面接で説明する。最終的な性能向上を達成していなくても、未解決の点と次の検証を明確に話す形です。実在の学生の成果ではありません。

企業向けには研究の用語を短く説明し、仕事との関係を採用職種に合わせて考えます。「この会社なら研究をそのまま続けられる」と決めつけず、研究テーマと仕事が直接一致しなくても使える計測・分析・設計・共同作業の経験を整理しましょう。

研究メモと求人を持って、説明を試す

全学のキャリア相談では、模擬面接やES・履歴書の添削に対応しています。全学年が利用でき、キャリコムで対面またはTeamsの相談を予約できます。Webでの予約締切は前営業日12時、当日は電話または窓口での申込みです。[4]

まず学士で応募できる候補を3件調べ、職種・必要専門・勤務地・締切を並べてください。進学も考えるなら研究室の候補と理由を追加します。研究概要の下書きを持って相談し、専門外の人が理解しにくかった箇所を直すと、次のESや面接に使える準備になります。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 令和7年度進路状況調査確認日:2026-09-11 / 全6頁中1〜2頁の全文・画像確認。2025年度卒業、2026/5/1現在。就職者B/希望者A。医学臨床研修112別。3〜6頁不使用。
  2. 令和7年度就職先一覧確認日:2026-09-11 / 全17頁中1〜11頁の学部部分を全文・画像確認。現職者除く単年度、学科課程別人数、配属不明。この記事使用箇所:7〜9頁理工学部。大学院12〜17頁不使用。
  3. 学部・学科の紹介確認日:2026-09-11 / 全文確認。現行構成・学び。就職数値は進路調査PDFを採用、HTML図表不使用。
  4. 就職・進路相談確認日:2026-09-11 / 全文確認。全学年、40分、キャリコム前営業日正午、当日電話窓口、対面/Teams、保健出張は対面のみ。
  5. 理工学部のカリキュラム確認日:2026-09-11 / 全文確認。学科共通専門、卒研4年(物質3年後期)、演習実験・研究指導。旧国家資格例不使用。

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