どの大学から入っているのか。会社の一覧と大学側の資料を突き合わせる

東ソーの募集要項には「先輩の出身校」という欄があり、68校の大学名がならんでいます。この記事では、その一覧と、大学が自分で出している進路資料の両方を突き合わせました。まず大学側の資料で確認できたものを並べます。[3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10]‌‌‌​‌​‌‌​​​‌​‌‌‌‌​‌‌‌​‌​​‌‌​‌‌​​‌​‌‌​‌‌‌​​‌​‌‌​‌‌​‌‌‌‌‌‌‌‌​‌​‌‌​

東ソーを就職先として掲載している大学(大学公式資料。確認日は出典欄に1件ずつ)
大学・学部(学科)掲載されている資料と見出し資料が示す対象年度
共立女子大学 国際学部「2025年度 学部・学科別主な就職先」の国際学部の欄に「東ソー」2025年度(2026年3月卒業生)
共立女子大学 ビジネス学部同じ資料のビジネス学部の欄に「東ソー」2025年度(2026年3月卒業生)
実践女子大学(学部の対応は資料の体裁上特定できない)「2024年度(2025年3月)卒業生の主な就職先」に「東ソー」2024年度(2025年3月卒業生)
明治学院大学 経済学部国際経営学科「主な就職先」に「東ソー」2023〜2025年度(2026年5月1日現在)
昭和女子大学(全学)「過去3か年の主な就職先」の業種別の欄に「東ソー」2024年3月〜2026年3月卒
神戸女学院大学 人間科学部環境・バイオサイエンス学科「2025年3月卒業生就職実績」の「主な就職先一覧」に「東ソー」2025年3月卒業生
神戸女学院大学 文学部総合文化学科「2023年3月卒業生就職実績」の「主な就職先一覧」に「東ソー」2023年3月卒業生
福岡大学 工学部化学システム工学科「就職データ」の令和6年度「学部別の主な就職先」、工学部化学システム工学科の欄に「東ソー(株)」令和6年度(2024年度)
龍谷大学 大学院理工学研究科「就職実績一覧」の理工学研究科の欄に「東ソー」。注記は「※2024年4月、先端理工学研究科開設のため、2022〜2024年度理工学研究科修了生の実績を掲載しています」2022〜2024年度修了生(学部ではなく大学院)
京都工芸繊維大学 大学院工芸科学研究科 機能物質化学専攻「令和7年度卒業・修了者 就職先一覧」の機能物質化学専攻の欄に「東ソー」令和7年度修了者(学部ではなく大学院)
[3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10]

ここが、この記事でいちばん大事なところです。会社が募集要項に載せている「先輩の出身校」は次の68校です。「北海道、室蘭工業、秋田、山形、東北、筑波、埼玉、千葉、東京、一橋、東京科学、東京農工、東京外国語、東京学芸、お茶の水女子、横浜国立、信州、新潟、金沢、富山、岐阜、静岡、名古屋、名古屋工業、豊橋技術科学、三重、奈良女子、京都、大阪、神戸、鳥取、岡山、広島、島根、山口、愛媛、九州、九州工業、長崎、熊本、宮崎、鹿児島、奈良先端科学、都立、京都府立、大阪公立、青山学院、北里、慶應、上智、中央、東京理科、東京薬科、東京農業、日本、法政、明治、明治薬科、明治学院、立教、早稲田、芝浦工業、関西、関西学院、同志社、立命館、龍谷、福岡ほか」。[1]

会社が学部・学科について書いていること(引用)

東ソーの募集要項は、採用分野を事務系と技術系に分けて書いています。事務系の欄はこうです。「事務系/全学部・全学科」。学部・学科の限定がありません。[1]

技術系のほうは分野が列挙されています。「技術系/有機化学、無機化学、高分子化学、触媒化学、金属、セラミックス、電気化学、分析、化学工学、生化学、薬学、機械、電気、電子、物理、情報、建築、土木など」。化学系だけではなく、機械・電気・電子・物理・情報・建築・土木まで入っています。化学メーカーだから化学の専攻でないと出せない、という作りにはなっていません。[1]

採用FAQには、この記事の読者そのものを想定した質問があります。「化学の知識がなくても営業ができるのでしょうか?」——回答はこうです。「心配御無用!!当社の営業の多くは事務系出身者です。当然、取扱う商品や用途に関する知識は必要ですが、入社後に現場実習、OJTを通して必要な知識を身につけていただきます」。化学の知識は入社後に身につける前提だ、と会社が書いています。[2]

学位についても答えがあります。「博士卒の採用人数について教えてください。」——「博士卒のみに限定した採用数は特に設定していません。当社が求める人材に合致する方であれば、学歴に関わらず採用していますので、興味をもっていただけた方はぜひエントリーしてください」。国籍については「当社は国籍等に関係なく、すべての方を同様の採用活動プロセスにて選考させていただきます」と書いています。[2]

会社が公開している採用人数と待遇

東ソーは採用人数を6年分、事務系と技術系に分けて公開しています。ここまで細かく出している会社は多くありません。

新卒の採用人数(東ソー 募集要項より)
区分2026年度(予定)2025年度2024年度2023年度2022年2021年
総合職 事務系26名20名23名25名18名20名
総合職 技術系75名61名66名74名69名93名
一般職 事務系8名9名7名3名5名0名
[1]

技術系が事務系の3倍前後というのが、この会社の形です。ただし事務系も毎年20名前後を採っていて、2026年度は26名の予定です。技術系の分野が広いこと(機械・電気・情報・建築・土木まで含む)と合わせて読むと、化学を専攻していない人の入口が2つあることになります。文系なら事務系、化学以外の理系なら技術系です。[1]

待遇(東ソー 募集要項・2025年度実績)
項目総合職一般職
初任給(学部卒)都市地区283,083円/工場地区270,892円大卒233,365円/短大卒226,920円
初任給(修士了)都市地区300,438円/工場地区287,500円
初任給(博士了)都市地区324,853円/工場地区310,864円
時間外労働(2024年度実績)16.0時間/月5.9時間/月
休日・休暇年間122日(完全週休2日制<土・日>、祝日、年末年始、盆、メーデーなど)、年次有給休暇15〜20日同左
勤務地国内・海外の各拠点東京本社
勤務時間都市地区 9:00〜17:35/工場地区 8:30〜17:05(フレックスタイム制あり)9:00〜17:35(フレックスタイム制あり)
[1]

初任給が都市地区と工場地区で分かれているのが、この会社の特徴です。学部卒で12,191円の差があります。一般職は勤務地が東京本社に固定される代わりに、時間外労働が月5.9時間と総合職の3分の1程度です。どちらを選ぶかで働き方がかなり変わるので、募集要項の総合職と一般職の欄を並べて読んでください。[1]

大学名で差がつかない土俵は、この会社では4つある

「学歴に頼らず勝負する」というのは気持ちの問題ではなく、選考のどの部分が大学名で動かないかを見つけて、そこに時間を使うということです。東ソーが公開している募集要項とFAQから特定できるのは、次の4つです。

土俵1:事務系の採用分野が「全学部・全学科」

たった8文字ですが、これがこの会社の入口を決めています。事務系の職務内容は「経理、物流、人事、営業など」で、毎年20名前後を採っています。文系でこの会社を志望するなら、ここが正面の入口です。[1]

土俵2:化学の知識を入社前に持っている必要がない

前の節のとおり、会社は営業について「当社の営業の多くは事務系出身者です」と書き、知識は「入社後に現場実習、OJTを通して必要な知識を身につけていただきます」としています。化学の勉強をしてこなかったことを、応募しない理由にする必要はありません。[2]

土俵3:技術系の分野が化学以外にも開いている

技術系の採用分野に「機械、電気、電子、物理、情報、建築、土木」が入っています。化学メーカーの技術系=化学の専攻、という思い込みで自分を外す必要はありません。[1]

土俵4:配属は入社後のヒアリングで決まる

「総合職の配属について教えてください。また最初の配属先はどのように決まりますか?」——「入社してすぐに実施される新入社員研修(約1カ月)である程度会社の概要の説明が終わった頃に配属希望のヒアリングを実施いたします。そのヒアリングでの本人の希望と、会社側からみた本人の適性、各部門からの要望の3つを総合的に判断して配属を決定します」。入口で職種を細かく決める必要がない設計です。[2]

この会社が何をつくっているか。志望動機の材料

東ソーは「化学メーカー」とだけ言われても何をしている会社か分かりにくい会社です。採用サイトが自分で書いている事実を並べます。

  • 山口県の南陽事業所について、会社は「東京ドーム約62個分の敷地面積を誇る「日本最大級の化学工場」」と書いています
  • 苛性ソーダについて「東ソーには、年間131万トンの苛性ソーダ生産能力があり、国内No.1の地位を築いています」
  • 塩ビモノマーについて「塩化ビニル樹脂の原料となる塩ビモノマーの国内生産能力は、年間110万トンで苛性ソーダとともに国内No.1となっています」
  • ジルコニア粉末について「東ソーのジルコニア粉末は世界生産能力でシェアNo.1の地位を築いています」
[12]

志望動機を書くときは、この4つのうち1つを選んで、それを読んで自分が何を思ったかを書き、自分の経験のどこと重なるかを1つ挙げてください。「化学が好きだから」では他の人と同じ文章になりますが、苛性ソーダの国内No.1が何を意味するのかを自分の言葉で書ければ、他の人には書けない文章になります。[12]

職務内容も募集要項に書かれています。事務系は「経理、物流、人事、営業など」、技術系は「研究開発部門、製造部門、生産技術開発、設備管理など」です。インターンシップは技術系が「①化学系 ②化学工学系 ③機電系」と事務系に分かれていて、対象は「2028年3月卒業予定の学部・修士・博士課程の学生」となっています。[1] [13]

30日でやること。大学名では動かない部分から埋める

大学名を変えることはできませんが、ここまでに出てきた事実のうち、いくつかは今日から動かせます。順番に書きます。

  • 「先輩の出身校」の68校に自分の大学がなくても、それを応募しない理由にしない。一覧の末尾には「ほか」が付いていて、実際に共立女子・実践女子・昭和女子・神戸女学院・京都工芸繊維の5大学が公式資料に社名を載せています
  • 事務系と技術系のどちらで出すかを決める。文系なら事務系(全学部・全学科)。理系でも化学以外(機械・電気・電子・物理・情報・建築・土木)なら技術系の分野に入っています
  • 総合職と一般職のどちらで出すかを決める。総合職は勤務地が国内・海外の各拠点、一般職は東京本社。時間外労働も月16.0時間と月5.9時間で違います
  • 技術系を志望するなら、最初の半年が工場勤務(仮配属制度)になることを家族や自分の事情と突き合わせる
  • 志望動機は、苛性ソーダ・塩ビモノマー・ジルコニアのどれか1つを選んで書く。会社が自分でNo.1と書いている事実なので、そこから始めれば商品名を並べるだけの文章にならない
[1] [2] [12]

最後に1つ。この記事の表に載っている8大学は、本コラムが調べた範囲での結果です。載っていないから入れない、という意味ではありません。逆に、載っているから入りやすい、という意味でもありません。この会社については、「会社が出している先輩の出身校68校」と「大学側の一次資料」を突き合わせられたことに意味があります。68校は採用実績のある大学の全部ではない。会社自身が末尾に「ほか」と書いています。それが、この記事で確かめられた事実です。[1] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10]

この記事の資料ごとの確認日は、出典欄に1件ずつ書いています。採用の条件・日程・待遇は年度によって変わるので、応募の前に必ず最新の募集要項を見てください。どの区分で出すか、経験をどう言葉にするかで迷ったときは、逆転就活塾の無料相談で一緒に整理することもできます。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. 東ソー 新卒採用 募集要項確認日:2026-09-11 / 2027卒向けの募集要項。総合職と一般職に分かれ、初任給(2025年度実績。総合職は都市地区と工場地区で別、学部卒283,083円/270,892円、修士了300,438円/287,500円、博士了324,853円/310,864円。一般職は大卒233,365円・短大卒226,920円)、諸手当、昇給年1回・賞与年2回、休日休暇(年間122日)、時間外労働(総合職16.0時間/月・一般職5.9時間/月、いずれも2024年度実績)、試用期間3ヶ月、勤務時間、福利厚生(カムバック制度・在宅勤務制度を含む)、教育制度、採用人数(2021年〜2026年度予定の6年分を事務系・技術系・一般職に分けて掲載)、採用分野(事務系「全学部・全学科」、技術系の分野列挙)、職務内容、勤務地、「先輩の出身校」68校の一覧。この頁はJavaScriptで本文を描くため、ブラウザで開いて本文を取り直して記録した
  2. 東ソー 新卒採用 採用FAQ確認日:2026-09-11 / 採用FAQ。博士卒の採用人数について「博士卒のみに限定した採用数は特に設定していません。当社が求める人材に合致する方であれば、学歴に関わらず採用しています」、留学生について「当社は国籍等に関係なく、すべての方を同様の採用活動プロセスにて選考させていただきます」、「化学の知識がなくても営業ができるのでしょうか?」への「心配御無用!!当社の営業の多くは事務系出身者です。」、配属の決め方(新入社員研修約1カ月のあとのヒアリングと、本人の希望・適性・各部門の要望の3つで決定)、異動・転勤(事務系は3〜5年で異動するケースが多い、技術系は半年の仮配属制度)、寮・社宅、出産育児支援、部活動。この頁もJavaScriptで本文を描くため、ブラウザで開いて本文を取り直して記録した
  3. 共立女子大学 2025年度 学部・学科別主な就職先確認日:2026-09-09 / 見出しは「2025年度 学部・学科別主な就職先」(2025年度=2026年3月卒業生の進路結果)。国際学部とビジネス学部の欄に「東ソー」
  4. 実践女子大学 2024年度(2025年3月)卒業生の主な就職先確認日:2026-09-09 / 「2024年度(2025年3月)卒業生の主な就職先」に「東ソー」。文学部・生活科学部・人間社会学部が1つの表にまとまっているため、どの学部の欄かは特定できない
  5. 明治学院大学 就職関連データ確認日:2026-09-09 / 「就職内定者業種別比率・主な就職先(2023~2025年度)」。経済学部国際経営学科の「主な就職先」に「東ソー」。ページの各欄に「2026年5月1日現在」の注記
  6. 昭和女子大学 就職・進学実績確認日:2026-09-09 / 「過去3か年の主な就職先(2024年3月〜2026年3月卒)」の業種別の欄に「東ソー」。学部別の欄には社名が確認できず、全学の一覧にあるもの
  7. 神戸女学院大学 就職実績確認日:2026-09-09 / 卒業年ごとに節が分かれたページ。「2025年3月卒業生就職実績」の人間科学部環境・バイオサイエンス学科の欄と、「2023年3月卒業生就職実績」の文学部総合文化学科の欄に「東ソー」
  8. 福岡大学 就職データ確認日:2026-09-09 / 令和6年度の欄(学部別の主な就職先)。工学部化学システム工学科の欄に「東ソー」
  9. 龍谷大学 就職実績一覧(2024年度)確認日:2026-09-09 / 理工学研究科の欄に「東ソー」。注記は「※2024年4月、先端理工学研究科開設のため、2022〜2024年度理工学研究科修了生の実績を掲載しています」。学部ではなく大学院の実績
  10. 京都工芸繊維大学 令和7年度卒業・修了者 就職先一覧確認日:2026-09-10 / 専攻ごとの表。大学院工芸科学研究科 機能物質化学専攻の欄に「東ソー」。索引には無い掲載で、全班の取得記録を社名で総当たりして見つけ、PDFを開いて確かめた
  11. 東ソー キャリア採用 制度を知る確認日:2026-09-11 / カムバック制度を「結婚、配偶者の転勤、育児・介護を理由に退職した従業員の復職支援」と説明。在宅勤務制度は週2回かつ月6回まで。「健康経営優良法人2025」の6年連続取得。経験者採用向けのページだが、人事制度・休暇制度は全社共通の内容として案内されている
  12. 東ソー 新卒採用 はじめに知る、東ソー確認日:2026-09-11 / 事業の紹介。南陽事業所を「東京ドーム約62個分の敷地面積を誇る「日本最大級の化学工場」」、苛性ソーダの生産能力を「年間131万トン」で国内No.1、塩ビモノマーの国内生産能力を「年間110万トン」で国内No.1、ジルコニア粉末を世界生産能力でシェアNo.1と書いている
  13. 東ソー 新卒採用 インターンシップ確認日:2026-09-11 / 対象は「2028年3月卒業予定の学部・修士・博士課程の学生」、募集分野は「技術系 ①化学系 ②化学工学系 ③機電系 事務系」

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