どの大学から入っているのか。2年続けて載っている学部がある

大学が自分で公表している進路資料を突き合わせると、TDCソフトについては3つの大学で確認できました。中でも拓殖大学政経学部は、年度ごとに就職データを分けて公開しており、2年続けて社名が載っています。[5] [6] [7]

TDCソフトを就職先として掲載している大学(大学公式資料・2026年9月9日確認)
大学・学部掲載されている資料対象年度
拓殖大学 政経学部「2025(令和7)年度 政経学部 就職データ」の主な就職先、●情報通信の欄に「TDCソフト」2025(令和7)年度
拓殖大学 政経学部「2024(令和6)年度 政経学部 就職データ」の主な就職先、●情報通信の欄に「TDCソフト」2024(令和6)年度
大阪産業大学 システム工学部 システム工学科就職実績「ソフトウェア・情報関連」の欄に「TDCソフト㈱」対象年度の記載なし
桜美林大学 ビジネスマネジメント学群卒業生の主な就職先「情報通信」の欄に「TDCソフト」2023〜2025年度卒業生実績
[5] [6] [7]

注目してほしいのは学部の並びです。政経学部、システム工学部、ビジネスマネジメント学群。理系の学科は3つのうち1つだけで、あとの2つは文系の学部です。「システム開発の会社なのだから情報系でないと」という前提は、この3件を見る限り成り立っていません。[5] [6] [7]

会社の側も採用実績校を公開しています。募集要項の「採用実積」の欄に、大学・短期大学が163校、高専/専門が61校、それぞれ名前入りで並んでいます(末尾に「他多数」とあるので、これが全部という意味ではありません)。本コラムが大学の公式進路資料を確認している20大学のうち、この一覧に入っていたのは15大学でした。[1]

TDCソフトの「採用実績校」と、本コラムが公式の進路資料を確認している20大学の照合(2026年9月9日確認)
照合結果大学名
一覧にあった(15大学)亜細亜大学、桜美林大学、神奈川大学、国士舘大学、駒澤大学、産業能率大学、専修大学、千葉商科大学、帝京大学、東洋大学、日本大学、明星大学、大阪経済大学、大阪産業大学、摂南大学
一覧になかった(5大学)大東文化大学、拓殖大学、東京経済大学、桃山学院大学、追手門学院大学
[1]

会社が応募資格に書いていること(引用)

募集要項の応募資格は、こう書かれています。「2028年3月末までに大学院/大学/短大/高等専門学校/専門学校を卒業予定の方および、卒業/修了から3年以内(就労経験なし)」。[1]

この一文には、読み取れることが2つあります。1つは、対象が大学・大学院だけではないこと。短大、高等専門学校、専門学校が同じ行に並んでいます。実際、採用実績校の一覧も<大学・短期大学>と<高専/専門>の2つに分かれていて、後者には工業高等専門学校や情報系の専門学校が61校並んでいます。[1]

もう1つは、卒業から3年以内で就労経験がなければ、新卒の枠で応募できるということです。卒業後に就職活動をやり直す人にとって、この一行は探しても書いていない会社が多い情報です。ただし「就労経験なし」という条件が付いているので、正社員として働いた経験がある場合はキャリア採用の枠になります。[1]

学部・学科については、募集要項に条件の記載がありません。「情報系に限る」とも「学部学科不問」とも書かれていない、というのが正確な状態です。会社が大学名や専攻をどう扱っているかは公開されていないので、そこは「分からない」と書きます。手がかりになるのは、実績校の一覧に文系学部を持つ大学が多く並んでいることと、大学側の資料で政経学部・ビジネスマネジメント学群からの就職が確認できることの2つです。[1] [5] [7]

大学名で差がつかない土俵は、この会社では4つある

選考のどこが大学名で動かないのかを、公開情報から特定します。

土俵1:職種が2つに分かれていて、SE職以外の道もある

募集職種は「システムエンジニア職」と「セールス、コーポレート職」の2つです。前者はシステムエンジニア、ITアーキテクト、ITコンサルタント、プロジェクトマネージャ、企画/研究開発などを含み、後者は顧客向けシステム提案、サービス販売、マーケティング、総務、人事、経理などです。IT企業を受けるとき「開発ができないと無理」と思い込みがちですが、この会社は入口を2つに分けています。人と話す仕事で勝負したい人には、後者という選択肢があります。[1]

土俵2:入社後3か月の研修が前提になっている

働き方のページには「入社後3か月の研修で基礎を身につけ、研修後も、現場での挑戦と先輩社員・上司のサポート、そして社内制度を組み合わせながら、自ら学び続けることで専門性や人間力を磨いていける環境です」「未経験者も経験者も、環境をどう活かすかによって伸び方が変わる」と書かれています。入社時点で技術を持っていることが条件になっていない、という会社の説明です。[2]

土俵3:技術の資格は、入社してから会社の支援で取れる

各種制度・福利厚生のページには、キャリア支援として「資格取得支援制度」「技術スキル習得支援(セミナー受講支援、ベンダー資格取得支援)」「社内公募制度」が挙げられています。諸手当にも「技能一時金」があります。資格を先に持っていないと入れない会社ではなく、入ってから取る前提の制度が並んでいる、と読めます。ただし選考で資格が評価されるかどうかは書かれていないので、そこは分かりません。[2]

土俵4:どの事業本部の仕事に興味があるかを、自分の言葉で言える

会社は事業部を7つに分けて、それぞれが何をしているかを長い文章で公開しています。金融システム事業本部は銀行や保険の基幹システム、金融決済システム事業本部はクレジットカードやスマホ決済、公共・社会基盤システム事業本部は「航空管制やネットバンキング、官公庁・中央省庁向けのオープンシステム開発」、法人システム事業本部は「石油、流通、物流、自動車など暮らしのインフラ」を支えるシステムです。ここまで具体的に書いてある会社は多くありません。面接で「御社の技術力に惹かれて」と言う代わりに、どの事業本部のどの説明が自分の関心とつながったかを話せます。これは大学名ではなく、読んだかどうかで差がつく部分です。[3]

7つの事業本部。どこで働くかで仕事の中身が変わる

会社が公開している事業部門と、その説明にある仕事
事業本部・部署会社の説明にある領域
デジタルテクノロジー本部先端技術に特化。2018年設立。デリバリーと研究開発の両方に取り組む。技術追求型エンジニアのキャリア支援がミッションのひとつ
金融システム事業本部銀行や保険業界の基幹システムの開発から保守・運用まで。COBOLなどのレガシー言語と、マイグレーション・モダナイゼーションの両方
金融決済システム事業本部クレジットカード分野が中心。大手流通・通信事業者向けのスマホ決済、キャッシュレス決済システムの開発にも注力
公共・社会基盤システム事業本部航空管制、ネットバンキング、官公庁・中央省庁向けのオープンシステム開発。Javaが中心で大規模アジャイルも
法人システム事業本部石油、流通、物流、自動車などのサプライチェーンを支えるシステム。約半数が直接顧客とのプライム案件と記載
ソリューション事業本部BI/DWH、SaaS、PaaS、ERP。Salesforce、ServiceNow、Boomi、Snowflake等の導入・開発
プラットフォームソリューション統括部オンプレミスとクラウドの両方。組織を分けていないため幅広いスキル習得ができると記載
関西支社関西以西が主領域の唯一の拠点。金融・公共・法人・ソリューション/インフラをすべて担当
[3]

この一覧の使い方は2つあります。1つは、自分が関心を持てる分野があるかを確かめること。もう1つは、勤務地です。募集要項の勤務地は「東京都内および近郊、他」となっていますが、関西支社は本社とは別に関西以西を担当する拠点として説明されています。地元で働きたい人は、この点を応募前に会社へ確認しておくと、入社後の見通しが変わります。[1] [3]

応募できる条件と、入社後の待遇

2027年度の採用人数は140名予定。応募書類は履歴書、成績証明書、卒業/修了見込証明書、健康診断書の4点で、提出のタイミングが分かれています。履歴書はWEBテスト受験と併せて提出、残りの3点は内定承諾後に学校から発行され次第の提出です。[1]

  • 応募資格:2028年3月末までに大学院/大学/短大/高等専門学校/専門学校を卒業予定の方、および卒業/修了から3年以内(就労経験なし)
  • 勤務地:東京都内および近郊、他
  • 勤務時間:9:00〜17:30(休憩60分)
  • 休日休暇:完全週休2日制(土・日)、祝日、夏期、年末年始、年次有給、慶弔、産休・育児、介護ほか
  • 初任給:修士了265,000円/学部卒255,000円/高専・短大・専門卒245,000円
  • 諸手当:時間外・家族・職務・技能一時金ほか/昇給:年1回(4月)/賞与:年2回(6月、12月)/交通費:全額支給(条件あり)
  • 社会保険:健康保険・厚生年金保険・企業年金基金・雇用保険・労災保険
[1] [2]

初任給を見るときは、学歴ごとに1万円ずつ差が付いていることを確認しておいてください。学部卒255,000円に対して高専・短大・専門卒は245,000円です。これは会社が公開している事実で、入り口の金額に差があること自体は隠されていません。一方で、入社後の昇給や登用について学歴で分けるとは書かれていません。書かれていないことを、良い方にも悪い方にも読み替えないでおきます。[1]

公開されている数字。何を指す数字かを添えて読む

会社が公表している数字
項目公開されている数値
2027年度の採用予定140名
創業1962年(昭和37年)10月16日
上場市場東京証券取引所プライム市場(証券コード4687)
資本金9億7,040万円(2026年4月現在)
従業員数連結2,679名/単体2,388名(2026年4月現在)
本社東京都千代田区九段南(九段会館テラス)。ほかに新宿の拠点と関西支社(大阪市中央区北浜)
2024年度の育児休業実績男性31名(取得率76%)/女性14名(取得率100%)
採用実績校大学・短期大学が163校、高専/専門が61校を公開(末尾に「他多数」)
[1] [2] [4]

従業員2,679名は連結なのでグループ会社を含み、単体は2,388名です。140名を採る会社の単体従業員が2,388名ということは、1年で全体の6%前後にあたる人数を新卒で入れている計算になります。ただしこれは公表値どうしを並べた比較であって、会社が「新卒比率」として公表している数字ではありません。[1] [4]

男性の育児休業取得率76%という数字も、条件を確かめて読んでください。2024年度に取得した男性が31名という実数と併記されています。取得期間の長さは公開されていないので、「男性の3人に2人以上が長く休んでいる」とまでは言えません。[2]

30日でやること。まず年度別の就職データを開く

ここまでの内容を行動に落とします。以下は組み立て方の例で、この通りにやれば通るという意味ではありません。

  1. 1〜2日目:自分の卒業予定年を応募資格に当てはめる。卒業から3年以内で就労経験がないなら、新卒枠で応募できる。ここは推測せず、募集要項の一文をそのまま読む
  2. 3〜5日目:募集要項の「採用実績校」を開き、自分の大学があるか確かめる。無くても外さない。拓殖大学のように、会社の一覧に無いのに大学側の資料には載っている例がある
  3. 6〜10日目:システムエンジニア職と、セールス・コーポレート職のどちらで戦うかを決める。募集職種の説明を読み、自分が話せる経験がどちらに近いかで選ぶ
  4. 11〜17日目:7つの事業本部の説明を読み、関心を持てた1つを選んで、なぜそこかを200字で書く。金融、決済、公共・社会基盤、法人(石油・流通・物流・自動車)、ソリューション、プラットフォーム、関西支社
  5. 18〜24日目:WEBテストの練習を始める。応募書類の提出タイミングから、履歴書と同時にWEBテストがあることが分かる。時間を計った演習にする
  6. 25〜30日目:履歴書を仕上げる。成績証明書・卒業見込証明書・健康診断書は内定承諾後でよいので、いま急いで取りに行く必要はない。学校の発行スケジュールだけ確認しておく

志望動機も、公開されている事実から組み立てられます。たとえば公共・社会基盤システム事業本部の説明にある「航空管制やネットバンキング、官公庁・中央省庁向けのオープンシステム開発」を読んで、自分が使っている行政手続きのオンライン化の不便さを思い出したなら、それは自分の言葉で話せる出発点になります。「プライム市場の安定した会社だから」では、他の誰が書いても同じ文章になります。[3]

採用の条件・日程・待遇は年度によって変わります。ここに書いた内容は、すべて2026年9月9日にTDCソフトの公式サイトと各大学の公式サイトで確認したものです。応募の前に、必ず最新の募集要項を見てください。自分の場合にどの職種が合うか、経験をどう言葉にするかで迷ったときは、逆転就活塾の無料相談で一緒に整理することもできます。

参照した資料

大学・機関が公開する情報と、編集部による進め方の提案を分けて掲載しています。採用条件や支援の受付状況は変更されるため、利用時に公式情報をご確認ください。

  1. TDCソフト 採用 新卒採用情報(募集要項・エントリー)確認日:2026-09-09 / 募集職種、採用人数140名予定、応募資格(卒業/修了から3年以内・就労経験なし)、応募書類と提出日、勤務地、勤務時間、休日休暇、初任給、諸手当、昇給、賞与、採用実績校の一覧
  2. TDCソフト 採用 各種制度・福利厚生確認日:2026-09-09 / 勤務時間、休日休暇、2024年度の育児休業実績、キャリア支援(資格取得支援制度・技術スキル習得支援・社内公募制度)、資産形成支援、社会保険、諸手当
  3. TDCソフト 採用 経営方針と事業部紹介確認日:2026-09-09 / デジタルテクノロジー本部、金融システム、金融決済システム、公共・社会基盤システム、法人システム、ソリューション、プラットフォームソリューション統括部、関西支社の各説明
  4. TDCソフト 企業概要確認日:2026-09-09 / 会社名、創業年、上場市場と証券コード、資本金、所在地、従業員数(連結・単体)
  5. 拓殖大学 政経学部 就職実績確認日:2026-09-09 / 2025(令和7)年度・2024(令和6)年度の政経学部就職データ。主な就職先の●情報通信の欄にTDCソフト
  6. 大阪産業大学 就職実績確認日:2026-09-09 / システム工学部システム工学科の「ソフトウェア・情報関連」にTDCソフト㈱。対象年度の記載はなく、前身学科の実績を含む注記あり
  7. 桜美林大学 ビジネスマネジメント学群 卒業生の進路確認日:2026-09-09 / 卒業生の主な就職先(2023〜2025年度卒業生実績)の「情報通信」の欄にTDCソフト
  8. TDCソフト 採用 募集要項・エントリー確認日:2026-09-09 / 新卒採用・キャリア採用・カムバック採用・障がい者採用の4つの入口。障がい者採用の仕事内容、応募要件、選考時の面談についての記載

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